キノ・イグルーの週末シネマ​ no.34
夢のチョコレート工場|ハッピーバレンタイン♪チョコレートにまつわる物のカバー画像

夢のチョコレート工場|ハッピーバレンタイン♪チョコレートにまつわる物語

文:キノ・イグルー 有坂塁

夢のチョコレート工場|監督:メル・スチュアート(1971年・アメリカ)

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2018年02月09日作成



ティム・バートンが『チャーリーとチョコレート工場』をまだ作っていない、

10年ほど前のバレンタイン。


ぼくは都内のチョコレート屋さんで、

ホットチョコレートと、チョコクロワッサンと、チョコレート映画が楽しめる、

夢のようなイベントを開催しました。


10種類あるチョコレート。

そこから各自がホットチョコレート用の一枚を選び、

そのうちのどのぐらいをホットチョコレートとして使用するかまでを、

それぞれで選ぶことができる。

残った分は、もちろん板チョコとして食べることもできます。

チョコレートの新しい楽しみ方の提案。


この時点で、ぼくは何回"チョコレート"と言ったのでしょう。

まあ、それほどチョコレート尽くしのイベントだったわけです。

(トークでもバレンタインチョコについて話をしました)



上映作品は、『夢のチョコレート工場』。

本作は作られた時代が1970年代ということもあり、

『チャーリー〜』に比べると、突っ込みどころが満載です。

セット、乗り物、動物など、すべて実写&合成。

空中を浮くチャーリーにワイヤーが見えるのもご愛敬。

そのハンドメイド感に、愛おしささえ感じるはずです。


さらに、大きな違いはふたつ。


まずは、ウンパルンパ。

『チャーリー〜』ではディープ・ロイという俳優のコピペなのですが、

『夢の〜』では何人かの実際に"小さい人たち"が演じています。

彼らが要所要所で歌って踊るのですが、これが楽しい!

ウンパ、ルンパ、ドゥンパディドゥ!


そして、もうひとつの違いは、ウィリー・ワンカの描き方。

『夢の〜』には、幼少時代のエピソードがないんですね。

秘密や不思議いっぱいの工場の持ち主は、謎のまま。

その方が、観ている人の想像力を掻き立ててくれるし、

映画のあとも、心の中でワンカが生き続けてくれるんです。

説明のしすぎは、やっぱり良くない。


という、説明しすぎな映画紹介は以上となります。

ぜひ今週末は、お気に入りのチョコレートをたっぷり買い込んで、

サイケデリックで、おどろおどろしい『夢のチョコレート工場』を

どうぞ楽しみください!


************************************************
『夢のチョコレート工場』
Blu-ray 2,381円+税
DVD  1,429円+税
ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

映画選定・執筆

有坂塁
キノ・イグルー 
有坂塁
キノ・イグルーは、2003年に有坂塁が渡辺順也とともに設立した移動映画館。
東京を拠点に全国のカフェ、パン屋、酒蔵、美術館、 無人島などで、世界各国の映画を上映している。
さらに「あなたのために映画をえらびます」という映画カウンセリングや、
目覚めた瞬間に思いついた映画を毎朝インスタグラムに投稿する「ねおきシネマ」など、
大胆かつ自由な発想で映画の楽しさを伝えている。
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