キノ・イグルーの週末シネマ​ no.14
ザ・ロイヤル・テネンバウムズ|こんな部屋に住みたい♪模様替えがしたくなる映のカバー画像

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ|こんな部屋に住みたい♪模様替えがしたくなる映画

文:キノ・イグルー 有坂塁

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ|監督:ウェス・アンダーソン(2001年・アメリカ)

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2017年09月22日作成



映画と空間といえば、

かつて下北沢にあった名店「CICOUTE CAFE」は、

アキ・カウリスマキ映画にインスピレーションを受け、

空間作りをしたのだそう。


さらに三軒茶屋「Nicolas」は、

ゴダールの『女は女である』に出てくる

キャバレーを再現したいとの想いから、

床のタイルまで同じものを使用。


このように空間作りや模様替えのときに、

映画を参考にしてみるって、意外と楽しいと思うのです。


***


今回ご紹介するウェス・アンダーソンは、

上記の2人のように細部にこだわる監督なので、

ものすごくインスピレーションを刺激されます。

中でも『ザ・ロイヤル・テネンバウムス』は、

出てくる空間が、いちいちおしゃれ。


たとえば。

病院なのに、病室の壁の色は淡い水色で、

そこに不思議なタッチのイラストが描かれていたり、

真っ黄色のテントには、

なぜか宇宙柄の布地が貼られていたり。


はたまた元天才少女マーゴの部屋は、

大好きな本をインテリアの一部として使いつつ、

壁は真っ赤でゼブラの絵が書いてあり、

アフリカンテイストなオブジェまで置いてあるのです。

この独特な世界観を作ることができる、

ウェス・アンダーソン、さすがです。


何でもアメリカでは、

本作をヒントに作られたホテルまであるのだそう。

ヨーロッパの影響を受けている彼の作品が、一周して、

アメリカにまた新しい感覚を与えているというのも、

なんだか素敵な話です。


気に入った方は、『グランド・ブタペスト・ホテル』もぜひ。

1930年代当時の東欧の雰囲気をウェス流に作り上げていて、

こちらも見ごたえ十分です。


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『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』
DVD 1,429円+税
好評発売中
(C)Touchstone Pictures.

映画選定・執筆

有坂塁
キノ・イグルー 
有坂塁
キノ・イグルーは、2003年に有坂塁が渡辺順也とともに設立した移動映画館。
東京を拠点に全国のカフェ、パン屋、酒蔵、美術館、 無人島などで、世界各国の映画を上映している。
さらに「あなたのために映画をえらびます」という映画カウンセリングや、
目覚めた瞬間に思いついた映画を毎朝インスタグラムに投稿する「ねおきシネマ」など、
大胆かつ自由な発想で映画の楽しさを伝えている。
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