なんとタイミングの良いお題!
編集部Kさん、ありがとうございます!
というのも、ここ2週間ほどでしょうか。
近所の井の頭公園では、この、ころんと可愛い動物たちが登場し、
静かな盛り上がりをみせています。
その主は、池に住んでいるカイツブリ。
なんと立て続けに、4家族合わせ、
16羽もの雛を産んでくれたのです。
すばらしい~~
これも、2014年から始まった「かいぼり」のおかげのようです。
池の水をいったん全部抜き、池底を天日干しにしたことで、
カイツブリの餌となる小魚やエビなどが復活。
それに比例して、繁殖数も増加したのだそう。
これまで雛を見かけることはあっても、
ここまでの出産ラッシュはなかったので、
公園全体が幸せな雰囲気に包まれていて、毎日楽しいです。
ふわふわ。もこもこ。手のひらサイズ。
あ~~何とかわいいのでしょう。
なので、今回もカイツブリが登場する映画から選びたかったのですが、
残念ながらなかっただけでなく、よりにもよって、
雛にとっての天敵である"猫"映画を思いついてしまいました 笑
ごめんよ、雛たち。
今回は、ロシアの作品『こねこ』です。
***
モスクワの音楽家一家の家にやってきた一匹の子猫。
やがて「チグラーシャ(トラ猫)」と名付けられ、家族の一員に。
すると、花瓶を割ったり、カーテンを引き外したり、
インクをこぼしたりと大迷惑!
チグラーシャは追い出されそうになるも、
子供たちがそれをなんとか引きとどめ一安心。
ところがある日、チグラーシャは窓辺からトラックの荷台に落ちてしまい、
見知らぬ場所へ。一家が懸命に探すも見つからない日々。
そんな中、チグラーシャはドーベルマンに襲われるピンチ!
そこをワーシャという猫に助けられ、古いアパートに連れて行かれる。
そこにはたくさんの猫たちがフェージンという男と暮らしていた。
そして、チグラーシャの新しい生活が始まる…
***
とにかくたくさんの猫が出てきて、猫好きにはたまらない作品!
おまけに、猫へのリスペクトがあるところにも好感が持てます。
特に面白いのが、猫目線のカメラワーク。
時には地面に近いほど低いときや、時には建物の屋根からと、
猫が見ている世界を擬似体験できる仕組みになっているため、
自然と、猫の気持ちに寄り添うことができます。
そして、動物映画によくあるような、言葉を話したり、
擬人化したりという演出はいっさいありません。
あくまでも猫の動きや表情をいかした、自然体の映像が、
この映画、最大の魅力となっているのです。
みなさんお楽しみの猫は、
主役のチグラーシャを始め、堂々としたリーダー猫や、
芸達者なシャム猫、2本足でジャンプする子もいれば、
いつもベロを出してる高価な猫など、もうかわいい子のオンパレード。
ふわふわもこもこ天国です。
ぼくはこの映画が好きすぎて、過去に、
人間が食べられる"ねこまんま"付き上映会を開催したことがあります。
すごいでしょ 笑
「おいしい~~」と「かわいい~~」が止まらない、
幸せいっぱいのイベントだったなぁ。
「ころんと可愛い動物たちに癒されたい」というみなさん、
永久保存したくなる猫映画の名作を、
この週末にでも楽しんでみてはいかがでしょう。
できれば、猫と一緒に。ねこまんまも一緒に。
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『こねこ』
Blu-ray 3,800円+税
DVD 2,800円+税
発売元:アイ・ヴィー・シー
映画選定・執筆
キノ・イグルー
有坂塁
東京を拠点に全国のカフェ、パン屋、酒蔵、美術館、 無人島などで、世界各国の映画を上映している。
さらに「あなたのために映画をえらびます」という映画カウンセリングや、
目覚めた瞬間に思いついた映画を毎朝インスタグラムに投稿する「ねおきシネマ」など、
大胆かつ自由な発想で映画の楽しさを伝えている。
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