冬のおこもりにもぴったり。大人の心に響くアニメ鑑賞のすすめ
映画で話題になった作品、だれもが知る名作、ファミリーで楽しめる作品など―― 幅広いジャンルがあることが、アニメの大きな魅力。また、特に近年の作品は、アニメや声優ファンの方のみならず、大人女性がハマる要素も満載なのです。
今回は、普段アニメをあまり観ない方にも観てほしいイチ押しのアニメ作品を、ジャンル別にご紹介。
【4選】美しい音楽に酔いしれる♪おすすめアニメ
1.キャロル&チューズデイ(2019年)
キャロルとチューズデイの歌唱担当をしているのが、全世界からオーディションによって選ばれた、Nai Br.XX(ナイ・ブリックス)とCeleina Ann(セレイナ・アン)。
そして、第一シーズンのオープニングソング「Kiss Me(下記のyoutube動画参照)」を手掛けたのは、日本の人気バンドNulbarich(ナルバリッチ)です。
二人の楽曲はもちろん、ほかの登場人物が歌うR&Bやストリートミュージックなどの本格的な「世界の音楽」を楽しめる点も本作の魅力です。第一線で活躍するアーティストの提供楽曲にも注目しながらお楽しみください。
2.坂道のアポロン(2012年)
ジャズがつなぐ高校生の友情と恋の物語『坂道のアポロン』。
2012年にアニメ化、2018年に実写映画化もされた、小玉ユキさんの人気マンガが原作の作品です。長崎県佐世保市を舞台に、優等生の「薫」が地元のワル「千太郎」、幼なじみの「律子」と出会い、ジャズの世界に引き込まれていきます。
劇中で流れるジャズの名曲は、アニメ視聴後もふと思い出して聴きたくなってしまうかも。
実写映画版では、薫を知念侑李さん、千太郎を中川大志さん、律子を小松菜奈さんが熱演。
アニメ版でも迫力のあった、ピアノとドラムのセッションをリアルな描写で楽しめます。
3.ピアノの森(2007年・2018年)
『ピアノの森』は、ピアノとともに成長していく少年の心の変化を描いた作品。
2007年にアニメ映画化、2018年・2019年にテレビアニメ化されました。映画版では主人公の少年「カイ」の小学生時代が、テレビ版では小学生〜成人までのできごとが描かれています。
カイが森の奥に捨てられたピアノをおもちゃ代わりに弾きはじめたことをきっかけに、運命が動き出していくドラマチックなお話です。
作中では、本格的なクラシック音楽を楽しめる点にもご注目。身近なアニメの世界で、臨場感あふれる一流の演奏を楽しめますよ。
4.リズと青い鳥(2018年)
言葉にできない思春期の複雑な感情を音楽がつなぐ――。2015年にアニメ化され大ヒットとなった京都アニメーション作品『響け!ユーフォニアム』のスピンオフ映画です。
吹奏楽部に所属する二人の高校3年生「みぞれ」と「希美」が主人公。内気な少女みぞれと、人気者で明るい希美の日常が儚く表現されています。
思春期特有の葛藤や嫉妬心・迷いなどが、少ない会話量ながらも丁寧に描かれているのが本作の魅力。また、複雑に揺れ動く二人の心境が、音楽や童話、美しい映像を通して感じ取れる作品です。
二人が担当するオーボエとフルートの音色は、繊細だけど力強い。
物語とともに盛り上がっていく吹奏楽の演奏には、思わず感情移入してしまうかもしれません。
【3選】心を揺さぶられる。さまざまな大人の恋愛を描いたアニメ
5.夏雪ランデブー(2012年)
お花屋さんで繰り広げられる不思議な三角関係を描く『夏雪ランデブー』。
花屋の女性店長「六花」は3年前に夫を病気で亡くした未亡人。夫を亡くしても健気にふるまう彼女に心ひかれていくバイトの青年「葉月」。そして、亡くなった後も妻が心配で成仏できない夫「島尾」―― この3人の、それぞれを想う気持ちがリアルに伝わってくる切ない作品です。
設定は非現実的ですが、どの人物の気持ちも現実的で共感できます。また、誰の視点になって作品を観るかで観終わったあとの感想も変わるでしょう。
「つらいけど前に進みたい人」「片想い中の人」「大切な人と会いたいのに会えない人」――。登場人物の抱えるさまざまな状況が、自分と重なるという方もいらっしゃるかもしれませんね。
6.恋は雨上がりのように(2018年)
女子高生とおじさんの、激しく揺れ動く心情に注目していただきたい一作。
こちらは、眉月じゅんさんの人気コミックをアニメ化した作品です。ファミレスでバイトをする女子高生「あきら」とバイト先のおじさん店長「近藤」が主人公。学校生活に行き詰まったあきらは、店長に恋をしてしまい……。
女性目線でも男性目線でも楽しめる、大人向けの青春ストーリーです。
恋愛アニメとはいうものの、二人の甘い恋愛模様が描かれているわけではありません。人生の帰路で立ち止まってしまった世代の異なる二人が「再び歩みだすまで」を描いている、大人向けの落ち着いた物語です。
それでも、ところどころにちりばめられている爽やかな恋を感じられる場面では、「あの頃のときめき」を思い出してしまうかも。
画像/TVアニメ『恋は雨上がりのように』スタッフメモリアルノート
7.イエスタデイをうたって(2020年)
『イエスタデイをうたって』は、大人のリアルな恋愛を追求した作品と言えるでしょう。
1990年代の連載から、今でもファンが多い冬目景さんのコミックが原作です。スマホもオンラインサービスも普及していない、90年代の終わり〜2000年代初頭の社会で描かれるどこまでも現実的なラブストーリー。
主人公は、大学卒業前だけど就職に悩むフリーターの「リクオ」です。どこにでもいる普通の青年と、そんな彼を取り巻く周囲の人々との4角関係を描いています。
リクオに想いを寄せる少女、リクオが恋い焦がれる同級生の女性、そしてその同級生を追いかける年下の青年。
それぞれの気持ちや描写は、決して視聴者に押し付けすぎず、でもしっかりと伝わってきます。男女で共感できる人物、できない人物が分かれそうですが、それを語り合いながら観るのも面白いかもしれません。
【3選】明日も頑張ろう!と元気をもらえるお仕事アニメ
8.宝石商リチャード氏の謎鑑定(2020年)
『宝石商リチャード氏の謎鑑定』は、宝石が人々の心をあたたかく溶かしていくお話。
真面目で正義感の強い大学生の「正義」と、イケメン外国人で宝石商の「リチャード」が悩める人々に寄り添い、宝石をもとに謎を解いていくハートフルな作品です。
物語が進むにつれて、正義やリチャードが抱える悩みも明らかになっていきます。
リチャードが店主をする宝石ショップ「ジュエリー・エトランジェ」。ここでは、リチャードが仕事の合間にスイーツや紅茶を楽しむ描写も多く出てきます。実在する洋菓子やお店がたびたび登場する点も注目ポイントです。
ぜひお仕事終わりにスイーツを買って、作品に癒されながら明日からのエネルギーを養ってくださいね。
9.花咲くいろは(2011年)
『花咲くいろは』は、温泉旅館で働く少女の成長物語。
こちらは、2011年に放送されたオリジナルアニメ作品です。母から夜逃げを強いられた東京の女子高生「緒花」が、祖母の経営する石川県の温泉宿で中居として働き始めます。はじめは無理やり働かされてやる気のなかった彼女も、多くの人々と出会っていくことで少しずつ変わっていき……。
少女がさまざまな大人たちと出会い、成長していく様子に元気をもらえる名作。
働くことの大変さや楽しさに気づいていく緒花の姿は、まさに毎日を必死に頑張る大人の女性たちと重なる部分もあるはずです。
やわらかいタッチの作画とは対照的に、熱いストーリー展開があるのも本作の大きな魅力です。
10.サーバント×サービス(2013年)
北海道の区役所が舞台のお仕事コメディ『サーバント×サービス』。
原作は、高津カリノさんの4コマコミックです。保健福祉課に勤める新人公務員の「山神ルーシー」を中心に、個性的な同僚や地域の人々とのやり取りを描いています。
周囲に振り回されながらも奮闘していくルーシーの姿はかわいらしく、思わずクスッとしてしまったり、応援したくなったりしてしまうことでしょう。「いろいろあるけどやっぱり仕事は楽しい」と励ましてもらえるような、底抜けに明るい作品です。
ちなみに・・・同じく高津カリノさんのお仕事コミックといえば「WORKING!!」も有名。
アニメは、ウェブ版も含めるとシリーズで4作品まで出ている人気作です。北海道にあるファミレスを舞台に、お店で働く人々のドタバタな日常が描かれています。
飲食店の裏側がコミカルに表現されており、お話もテンポよく展開されていくため『サーバント×サービス』の世界観が気に入った方は、こちらもおすすめです。
【5選】叙情的な描写も美しい。優しい涙がこぼれる感動作
11.ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2018年)
軍人の少女が手紙を通じて人の心に触れていく感動作『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。
原作は、第5回京都アニメーション大賞で大賞を受賞した暁佳奈さんの同名小説です。孤児で軍人として育てられた可憐な少女「ヴァイオレット」。戦いで両腕を失った彼女は、終戦後手紙の代筆業に勤しむことに。しかし、人の感情をうまくくみ取れない彼女は、手紙をうまく綴れずに行き詰まってしまいます。
2018年にテレビアニメ化、2019年にアニメ映画化され、日本中に感動を与えた京都アニメーションを代表する作品のひとつと言えるでしょう。
さまざまな手紙の依頼人と出会いながら、これまで知らなかった感情や、人々の深い気持ちを理解できるようになっていくヴァイオレット。彼女の懸命な姿には、どの世代の方が見ても「胸を打たれる」と、とても話題を呼びました
また、彼女が尊敬する上官のギルベルト少佐への本当の想いや、彼が残した言葉の意味を理解しようと奮闘するところも、作品では重要なテーマになっています。口では伝えられない特別な想いを大切な人に届けることの尊さを学べる、とても奥深い作品です。
ストーリーはオムニバス形式で進むため、1つのお話を観るだけでも満足感を得られますよ。
第1回のほか、第2回 https://youtu.be/TDjQSGC4DAI、第3回 https://youtu.be/OrJCSZvIGWk もあります
12.この音止まれ!(2019年)
『この音止まれ!』は、箏(こと)を通じて成長していく高校生たちに感涙必至です。
漫画家・アミューさんのコミックが原作で、アニメはシリーズ2作品が放送されました。廃部寸前の箏曲部で繰り広げられる熱い人間ドラマに注目な一作です。
唯一の部員「武蔵」と、突然入部を希望してきた、校内でも悪評高い不良の「愛」。そして、箏の世界で天才だと言われたものの、名門を破門されてしまったお嬢様「さとわ」。この3人の出会いをきっかけに、箏曲部は部員を増やして活動を始めるも、性格が合わず衝突をくり返してしまい……。
箏の演奏と重なり合うように、部員たちの心の成長を描いた熱い青春ストーリーです。
劇中では、箏の演奏シーンでも心情が多く語られています。
彼らの心情と演奏技術が、物語が進むにつれて変わっていく様子にも注目です。
画像/この音止まれ! Vol.3 Blu-ray
13.色づく世界の明日から(2018年)
『色づく世界の明日から』は、色のない世界で生きる少女が「色のある世界」を取り戻すまでのお話。
こちらは原作のないオリジナルアニメ作品です。2078年の長崎県に生きる魔法使いの少女「瞳美」が主人公。幼少期から世界がモノクロに見えてしまうことで、誰とも打ち解けられない彼女は、ある日祖母の計らいで60年前の世界にタイムスリップさせられます。そこには、高校生時代の祖母「琥珀」がいて……。
瞳美が60年前の世界で、同年代の仲間たちと1日1日を大切に過ごしていきながら、これまで忘れていた感情や、自分の本音を明らかにしていきます。
控えめで落ち着いた展開のストーリーだけでなく、美しい映像描写にも感動要素が満載です。たとえば、色のついた世界の素晴らしさを瞳美と同じ視点で味わえる演出や、キラキラとしているけど儚い魔法の演出など。
美しいものに触れる感動を、ぜひ瞳美たちと一緒に味わってみてくださいね。
14.聲の形(2016年)
大きな反響を呼んだ『聲の形(こえのかたち)』。改めて、人に気持ちを伝えることの大切さを感じさせてくれる作品です。
大今良時さんによる同名コミックが原作です。このアニメ映画版は、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞など、多くの賞を受賞して、話題となりました。
聴覚障がいを持つ少女「硝子」と、彼女を幼少期にいじめたせいで孤立した少年「将也」が再会してお互いと向き合っていくというストーリー。心の奥にある暗い部分や悲しい部分に触れながら、人と分かり合うことの難しさを表現しています。
傷ついても、苦しくても、必死に前に進もうとする登場人物の姿に、大人の私たちもきっと感化されてしまうことでしょう。
心のデトックスとして、たくさん泣きたいときにもおすすめです。
15.さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年)
歳をとらない少女が「命」を知ったときに見えたものとは――。
『さよならの朝に約束の花をかざろう』は、原作のないオリジナルアニメ作品で、2018年に劇場公開されました。10代の姿のまま、数百年生きる民族「イオルフ」。イオルフの少女「マキア」は、とある事件をきっかけに人の暮らす世界へ飛び出します。そこで、ひとりの赤ん坊と出会い、運命をともにすることに。
寿命の異なる二人が過ごす、長くて短い時間は、人生の儚さや尊さを教えてくれます。
イオルフは、「ヒビオル」という布を織って暮らす民族です。そしてヒビオルには、日々のできごとや人生そのものが織られています。
「織物」と「人生」を重ね合わせた作品描写は、とても美しく、そして静かに私たちの心へ寄り添ってくれるでしょう。
大人の心も動かすアニメ作品で、おうち時間を満喫しませんか
あなたもぜひ自宅でゆっくりとアニメを観て、リラックスタイムを過ごしてくださいね♪
まったく生い立ちの異なるふたりの少女が奏でるハーモニーに心が震える一作。
人類が火星に移住して50年がたった遠い未来のお話です。AIで音楽を作り、楽しむのが主流となった社会で、アナログに曲作りを続けるふたりの少女、キャロルとチューズデイ。少女たちのつむぐ純粋な歌詞や透きとおった歌声に、人々が心を動かされていくストーリーです。
『キャロル&チューズデイ』の舞台設定は未来ではあるものの、人種差別や貧富の差など現代にも通じる世界の問題が盛り込まれており、見応えのある展開がなされています。