キノ・イグルーの週末シネマ​ no.4
スープ・オペラ|お手本にしよう。やさしい“粗食”のすすのカバー画像

スープ・オペラ|お手本にしよう。やさしい“粗食”のすすめ

文:キノ・イグルー 有坂塁

スープ・オペラ|監督:瀧本智行(2010年・日本)

4
2017年07月14日作成



この「週末シネマ」は、
毎回編集部の方からテーマと一緒に"注釈"が送られてくるのですが、
今週はこんな一文が届きました。

"食には恵まれている私たち。でも日々の豪勢な食事に、身体も地球も他の生き物も疲れ気味…。粗食で元気に健康に、そしてやさしく暮らしたいものです"

この一文を読んで、真っ先に思いついた作品が『スープ・オペラ』。
人気エッセイスト阿川佐和子さんの小説を映画化した、安らぎを与えてくれる1本です。

"母親代わりの叔母トバちゃんは幼いルイに「このスープさえあれば、何があっても生きていけるわよ」と言い、近所の肉屋で手に入れた鶏がらと残り物の野菜をコトコト煮込んで作ったコンソメスープをよく食べさせました"

まさに、ぴったり。
ぴったりすぎて、「この映画を選びなさい」ともしかしたら誘導されてるのか?と疑いを抱いてしまったほどです 笑


映画のはじまりは、女性が野菜を刻んでスープを作り、
できあがったスープを二人で食べはじめ、
そのスープがアップになってタイトルがインサートされます。
なんと心地のいいリズム。
ゆっくりと丁寧に映画の世界へと誘ってもらえる、
とっても素敵なオープニングです。

“きちんとごはんを作ること” を通し、
人と人の関係の大切さや、暮らしの豊かさそのものを描いた、
おすすめの1本です。

鑑賞するときには、くれぐれもお気に入りのスープを忘れずに。


PS:映画に登場するスープは、六本木のフランス料理店「ラ ファランドール」のオーナーシェフ、稲元亘さんが腕を振るったのだそう。


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『スープ・オペラ』
DVD 4,700円(税抜)
発売・販売元:アミューズソフト
(C) スープの会

映画選定・執筆

有坂塁
キノ・イグルー 
有坂塁
キノ・イグルーは、2003年に有坂塁が渡辺順也とともに設立した移動映画館。
東京を拠点に全国のカフェ、パン屋、酒蔵、美術館、 無人島などで、世界各国の映画を上映している。
さらに「あなたのために映画をえらびます」という映画カウンセリングや、
目覚めた瞬間に思いついた映画を毎朝インスタグラムに投稿する「ねおきシネマ」など、
大胆かつ自由な発想で映画の楽しさを伝えている。
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