「孫からなんて呼ばれたい?」
との問いに、迷うことなく"ファンキーグランパ"と答えた
父・マコトくん。
えっ??
ん??
「今、秒で答えたよね?」
「しかもファンキーグランパかい!」
って、家族みんなで大爆笑。
しかし願いむなしく、普通に"じいじ"と呼ばれているのですが(笑)
それで嬉しそう。いつもデレデレしてます。
今回は、そんな我が父・ファンキーグランパに観てもらいたい!
という視点で映画を選んでみました。
ちなみに父の好きな作品は、
『グレートレース』(1965)、「007」シリーズなどのビッグ・スケールなエンタメ系、
もしくは『ショーシャンクの空に』(1994) のような心揺さぶるヒューマンドラマ。
ということで、
今回は、迷うことなくクリント・イーストウッド監督作
『スペース・カウボーイ』をセレクト!
これであれば間違いないでしょう!
ファンキー心に再び火が付いてしまうこと間違いなしな傑作です。
内容は、こんな感じとなっています。
***
かつて空軍の英雄的存在だったフランク。
今では引退している彼の元にNASAから緊急要請が入る。
故障した通信衛星の修理方法を教えてくれというのだ。
しかしフランクには苦い過去があった。
当時、優秀なテスト・パイロットチーム"チーム・ダイダロス"のメンバーだった彼は、
アメリカ初の宇宙飛行士として宇宙へ飛び立つはずだった。
だが土壇場になってNASAの権限でその夢を断念させられたのだ。
40年前の屈辱を晴らすべく、
自ら宇宙へ行くことを条件に仕事を引き受けるフランク。
さらに、かつてのメンバーも一緒に行けるように働きかけ、
こうして伝説のチームは再結成されるが…
***
伝説のチームは、クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、
ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーという、
実績もネームバリューもある4大俳優で構成されています。
(あまり馴染みのないジェームズ・ガーナーは、往年の名作『大脱走』、『グラン・プリ』の人)
彼らの当時の年齢で計算すると、
合計年齢は255歳、平均だと64歳。
いわゆるシルバー世代のおじいちゃんたちが、
本気で宇宙へ旅立つことを夢見るのだから、
そりゃ面白いに決まってます。
一度は諦めた夢に挑戦するカッコ良さ。
それぞれが新しい生き方でそれなりに満足できる人生を歩んでたとて、
何十年も前に潰えた夢の話が来たら、すぐにチームは再集結します。
世間から好奇の目で見られ、その挑戦を嘲笑われても、
彼らの意志は紛れもなく本物なのです。
やんちゃないたずら小僧が
そのまま歳を取ったかのようなファンキーな4人は、
手を焼かせるからこそ愛おしく、
悪あがきさえ厭わない執拗さが、
ミッション達成に向けては、絶大な安心感へと繋がる。
そんな型にハマらないおじいちゃんたちのやりたい放題な姿が、
兎にも角にも、楽しい一作となっています。
(フランク・シナトラの名曲「Fly Me to The Moon」の使い方にも注目を!)
この映画から22年。
92歳となったイーストウッドは、いまだ現役監督として活躍中。
最新作の『クライ・マッチョ』まで、
年に1本ほどのペースで新作を作り続けるとか、
ちょっとファンキーすぎます。
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『スペース カウボーイ』デジタル配信中
ブルーレイ 2,619円(税込)
DVD 1,572円(税込)
発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント
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映画選定・執筆
キノ・イグルー
有坂塁
東京を拠点に全国のカフェ、パン屋、酒蔵、美術館、 無人島などで、世界各国の映画を上映している。
さらに「あなたのために映画をえらびます」という映画カウンセリングや、
目覚めた瞬間に思いついた映画を毎朝インスタグラムに投稿する「ねおきシネマ」など、
大胆かつ自由な発想で映画の楽しさを伝えている。
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