色とりどりの世界にうっとり…
PART1:迫力満点、圧巻の映像美
『ザ・フォール/落下の王国』(2007年 スペイン)
『メランコリア』(2011年 デンマーク)
ひと組の姉妹とその家族を通して、世界の終わりを描く終末ストーリー。監督は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「アンチクライスト」などを撮ったデンマークの鬼才、ラース・フォン・トリアー。緻密で美しく、荘厳な気配を漂わせる映像の数々。特に映画開始10分間の、スローモーションで描かれるシーンは必見です!
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(2012年 アメリカ)
ヤン・マーテルの世界的ベストセラー小説を3Dで実写映画化。大海原で嵐に巻き込まれて遭難し、救命ボードで虎と乗り合わせてしまった少年の物語を描く、サバイバル・アドベンチャー。海中で輝くプランクトンやクジラ、しなやかなクラゲ、ミーアキャットの大群など、自然の美しさと脅威に息をのみます。ジェームズ・キャメロン監督に「これこそ3D映画のあるべき姿だ!」と言わしめた3Dの大作です。
PART2:豊かな色彩に魅せられる
『マリー・アントワネット』(2006年 アメリカ)
悲劇の王女マリー・アントワネットの人生を、妻、母、そしてひとりの女性として、時にスタイリッシュに、時に切なく描いた作品。監督は、ガーリームービーの代表格ソフィア・コッポラ。撮影は本物のヴェルサイユ宮殿で行われており、豪華な調度品や衣装の数々は必見です。出てくるものすべてがファッショナブルで、観ているだけでワクワク♪
『ビッグ・フィッシュ』(2003年 アメリカ)
奇想天外な人生を振り返る父とその息子との絆を描いた、ちょっぴり悲しくてハートフルな映画です。監督は「チャーリーとチョコレート工場」や「シザーハンズ」でお馴染みのティム・バートン。カラフルで可愛らしく、夢のある幻想的な映像が楽しめます。
『SOMEWHERE』(2010年 アメリカ)
すさんだセレブ生活を送る映画スターと、前妻との娘である思春期の少女との束の間の心のふれあいを綴るハートフル・ヒューマン・ストーリー。監督のソフィアコッポラが、ヴェネチア国際映画祭・金獅子賞に輝いた作品です。
カラッとしたLAの空気感を見事に描いた、爽やかで可愛らしい色使い。巧みなストーリー展開とともに、映画の見どころになっています。
『ミッドナイト・イン・パリ』(2011年 スペイン)
作家志望の主人公が憧れの1920年代のパリに迷い込み、ヘミングウェイやフィッツジェラルド、ピカソなど伝説の偉人と巡り会う幻想的なラブコメディー。監督ウッディ・アレンの、偉人たちへのオマージュが散りばめられた、何度も観て新しい発見ができる映画です♪
PART3:しっとりと観たい、ノスタルジックな世界
『田舎の日曜日』(1984年 フランス)
パリ郊外に暮らす老画家と、彼を訪ねてやってきた家族との触れ合いを、静かに優しく、そしてちょっと切なく描いた、とある日曜日のひととき。まるで印象派の絵画をながめているようなシーンの数々。フランス、ベルエポックの時代の日曜日に心を馳せながら、いつまでも眺めていたくなります。
『ミツバチのささやき』(1973年 スペイン)
1973年にスペインで製作された、アート系映画の名作。主人公を演じるアナ・トレントの、ピュアで好奇心にあふれる姿がとってもキュート♪1人の少女を主人公に、彼女が体験する現実と空想の交錯した世界を繊細に描き出します。著名な映画監督からの支持も高い作品です。
PART4:夢見心地な幻想世界
『ツリー・オブ・ライフ』(2011年 フランス)
名匠テレンス・マリック監督が、1950年代のアメリカを舞台に描き出す壮大な家族物語。圧倒的なヴィジュアルと共に、人生の根源的な意味を問い掛けます。芸術的、宗教的に作りこんだ映像の数々は、圧巻のひとこと!何げない日常の風景も、次々と鮮烈に映し出されます。
『Dolls』(2002年 日本)
文楽の人形を語り部に3つの物語が交錯する、北野武監督の切なくも美しいラブ・ストーリー。色鮮やかに、神秘的に描かれる日本の四季は、誰もがどこかで見知っているはずの風景なのに、絵力によってどんどんストーリーに引き込まれていきます。
『エコール』(2005年 フランス)
ドイツの劇作家であるフランク・ヴェデキントの短編を基にした、無垢な少女たちの閉ざされた世界を描いたミステリアス・ドラマです。抽象的で幻想的な描写が難しい年代の少女の心象風景と心地よくリンク。独特の色彩感に魅せられます。
PART5:心に沁み入る透明感
『リリィ・シュシュのすべて』(2001年 日本)
14歳の少年少女たちの心の闇、焦燥、痛み。若者の心と体の不健全な歪みをさらけだし、社会問題を鋭く突いた作品です。岩井俊二監督ならではの、独特の世界観を持つ映像美。鮮烈なストーリーの中で、儚くも美しい田園風景がくっきりと冴えわたります。
『好きだ、』(2006年 日本)
お互いに好きなのに伝えられなかった想いを胸にしたまま17年ぶりに再会した2人を描く、切なくて甘酸っぱい初恋ストーリー。なんでもない景色でも、1シーン1シーンが印象的。世界ってこんなに瑞々しかったんだ!と、忘れかけていた自分の初恋を思い出させてくれる映画です。
ケガで自暴自棄になったスタントマンと骨折で入院中の少女との心の交流を軸に描いた、愛と感動の映像叙事詩。映像はすべて、CGなしのオールロケ!世界遺産を含む世界24か国以上で撮影され、4年かけて作ったというのだから、見ごたえは十分です。また、石岡瑛子さんが手がけた美しい衣装も話題になりました。