くらすこと
藤田ゆみ
「わたし自身のものさしをみつける」をテーマに活動する「くらすこと」主宰、『くらすことの本』編集長。著書に『子どもと一緒にスローに暮らす おかあさんの本』(アノニマ・スタジオ)。オンラインストア、食、体、子育て、暮らしにまつわる教室や本の出版、カフェと雑貨の店など幅広く活動している。11月に養老孟司、日登美さんなどを迎え、本質的視点から子どもの育ちについて考える「子どもの育ちシンポジウム」を開催。
毎朝、木工作家・山口和宏さんのカッティングボードとパン皿がある、我が家の食卓の風景。福岡県うきは市に工房を構える山口さんのカッティングボードは、万能な中くらいのサイズと、個展で購入したとても大きなサイズの2種類を8年ほど使い続けています。すっかり深い色合いに変化し、刃のあとや傷も含めていい感じになじんだお気に入りの道具のひとつです。
木のお皿や道具って、なかなか馴染みが薄いので、日常使いするにははじめは少し躊躇するもの。オイルを定期的に塗ってあげたり、メンテナンスも大事と聞いたりするし、お手入れはどうしたらいいのかな?とか。もちろんメンテナンスはしてあげたほうがいいのだけど、ズボラなわたしはなかなかそこまで手が回らず。
木のお皿や道具って、なかなか馴染みが薄いので、日常使いするにははじめは少し躊躇するもの。オイルを定期的に塗ってあげたり、メンテナンスも大事と聞いたりするし、お手入れはどうしたらいいのかな?とか。もちろんメンテナンスはしてあげたほうがいいのだけど、ズボラなわたしはなかなかそこまで手が回らず。
そんな木の道具との付き合い方に少しだけ二の足を踏んでいたけれど、山口さんのご自宅に伺った際に、なんでもガシガシと使っているというお話しをしてくださいました。乾いたものだけではなく、毎日のメニューに登場する唐揚げなどの油ものから、様々なメニューに。
実際に、いい感じに使い込まれたふだん使いのボードやお皿をみて、こんな風に気軽に使ったほうが道具も喜ぶだろうと腑に落ちて、躊躇せず何にでも使うようになりました。
そうして使ってきた山口さんの木のお皿ですが、先日伺った個展で新たにいつものパン皿と大きなサイズの皿を新調しました。ちょうどその日は山口さんの在廊日で、欠けた木の皿を修繕してくれるという催しをしていて、2カ所欠けてその破片も既に無くしてしまったパン皿を持参しました。
実際に、いい感じに使い込まれたふだん使いのボードやお皿をみて、こんな風に気軽に使ったほうが道具も喜ぶだろうと腑に落ちて、躊躇せず何にでも使うようになりました。
そうして使ってきた山口さんの木のお皿ですが、先日伺った個展で新たにいつものパン皿と大きなサイズの皿を新調しました。ちょうどその日は山口さんの在廊日で、欠けた木の皿を修繕してくれるという催しをしていて、2カ所欠けてその破片も既に無くしてしまったパン皿を持参しました。
その場で欠けた面を削ってくれて、すっかりきれいな状態に。修復されたパン皿を手にしたら、思いのほかとっても嬉しい気持ちがこみ上げてきて、愛着が増すどころかこのパン皿が“特別”より好きに。
こうして、直しながらもずっと気に入ったものを使っていけること、そんなものたちに囲まれて暮らしていけること。ひとつの幸せの形だなって、改めて感じました。
こうして、直しながらもずっと気に入ったものを使っていけること、そんなものたちに囲まれて暮らしていけること。ひとつの幸せの形だなって、改めて感じました。