名物店主のお買い物日記 no.203
津軽に想いを馳せて。強く美しい“こぎん”の話 ―東北スタンダードマーケット 大河内英夫さのカバー画像

津軽に想いを馳せて。強く美しい“こぎん”の話 ―東北スタンダードマーケット 大河内英夫さん

キナリノモールに集うストアの個性的な店主たちが、自腹を切って買ったものや愛用品をひたすら語る、徒然お買い物リレー。今回は、青森県で生まれた伝統工芸品のお話。東北スタンダードマーケットの大河内さんが、厳しい寒さが続く津軽地方への思いを語ってくれました。

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2025年02月23日作成
大河内英夫
東北スタンダードマーケット ディレクター
大河内英夫
日々の暮らしは最新ガジェットを活用し便利に、余暇には伝統工芸品を通して心の豊かさを耕す。新古の共存をモットーに商品開発、展示・販売プロデュースなど、幅広い守備範囲で東北のものづくりに携わっています。アイルランド、スコットランドの伝統音楽とギターをこよなく愛する40代。
津軽に想いを馳せて。強く美しい“こぎん”の話 ―東北スタンダードマーケット 大河内英夫さん
津軽に想いを馳せて。強く美しい“こぎん”の話 ―東北スタンダードマーケット 大河内英夫さん
毎年同じような話をしている気もしますが、今年は昨年よりも寒い気がします。
特に青森県の津軽地方は連日の大雪でとても大変そうで、日々の生活にも色々と支障をきたしていることと心配しております。

今回は津軽地方への応援も含めて「津軽こぎん刺し」を紹介したいと思います。
こぎん刺しは津軽の厳しく長い冬を少しでも快適に過ごすために生まれた刺し子の技法です。津軽地方では野良着のことをこぎんと呼んでおり、こぎんに刺し子を施す「こぎん刺し」や「刺しこぎん」などと呼ばれることもあります。
津軽に想いを馳せて。強く美しい“こぎん”の話 ―東北スタンダードマーケット 大河内英夫さん
麻布の荒い目に木綿糸で刺し子を施し、保温性と堅牢性を高めています。
生活の知恵から生まれた技術でしたが、柳宗悦をはじめとした民藝運動の中で美術的にも注目を集めました。
津軽に想いを馳せて。強く美しい“こぎん”の話 ―東北スタンダードマーケット 大河内英夫さん
「モドコ」と呼ばれる基礎模様を組み合わせることで、より大きく美しい幾何学模様が生み出され、そのパターンは無限ともいえるでしょう。

現代においては着物ではなく生活小物として使われることが多く、私も名刺入れを愛用しております。生地を補強する役割もあるこぎん刺し。ヘビーに使っていますがまったくと言っていいほど、生地が弱くなりません。
津軽に想いを馳せて。強く美しい“こぎん”の話 ―東北スタンダードマーケット 大河内英夫さん
弘前こぎん刺し研究所の所長・成田貞治さんが着ているジャケットの肩口にはこぎん刺しが施されています。これがまた格好よく、いつかはあんなジャケットが似合う男になりたいと思う今日この頃。

暖かい日が待ち遠しいですね。それではまた。
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