暑いから、美味しい。夏はビールの季節です。
年中いつでも飲めるけれど、暑ければ暑いほど美味しく感じるビールは、まさに今が「旬」。そこで、今回は料理研究家の冨田ただすけさんに、ビールをたっぷり堪能すべく「ビールありき」で献立を考えてもらいました。
おつまみ何作る?今回用意した「旬」の食材は?
枝豆、なす
お気に入りのビール
今夜の献立に欠かせないビールも、お忘れなく。愛犬「ちゃこ」ちゃんのお散歩ついでに、ご近所の酒屋でお気に入りの瓶ビールを買うのが、冨田さんの定番コースだそう。
冨田さんが考えてくれた「本日の献立(おしながき)」
【主菜】豚キムチ
【副菜】焼き枝豆
【副菜】レンジ蒸しなすの黒胡椒みそがけ
【主食】わかめごはん
夏場のキッチンは暑くてイヤ!涼しく調理しませんか?
茹でずに「焼く」から下ごしらえにひと工夫
「焼き枝豆」は塩茹でをしないので、どうやって塩を効かせるか――そのための下ごしらえとして、まずは枝豆の両端をキッチンバサミなどで切り落とします。
浸けて馴染ませたら、魚焼きグリルへ
そして濃いめの塩水に30分~1時間ほど浸けて馴染ませます。多少の手間ですが、いつもの枝豆とは違う美味しさに出会うためには大切なポイント。魚焼きグリルにアルミホイルを並べたら、弱めの中火で焼いていきます。湯気でキッチンが暑くなることもないので快適!
焼き色がついて、ほのかに香ばしいにおいも
10分ほど焼くと、表面に焼き色が。火が通っているか確認して取り出せば完成です。香ばしいにおいに、早くも食欲をそそられそう。
レンジで蒸すから時短にも◎
なすを手軽に蒸すなら、電子レンジがとっても便利。皮をまるっと剥いて、さっと全体に水をかけたらラップで包みます。600Wのレンジで2分くらい加熱すれば、クタクタに柔らかくなっているはず。冷めたら食べやすい長さにカットしておきましょう。
材料はたった3つ!火を使わず作れる、スパイシーな「みそだれ」
なすと相性抜群の味噌をベースに、砂糖と黒胡椒を混ぜるだけで作れる特製のみそだれ。粗びき黒胡椒は意外とたっぷり入れるので、ちゃんと量って確認を。スティック野菜などにも合い、1ヶ月ほど冷蔵保存できるので多めに作っておいても良さそうです。
主役のわかめは「生食用のボイルわかめ」を
「わかめごはん」の主役であるわかめは、乾燥わかめを戻しても、塩蔵わかめを塩抜きして使ってもOKですが、せっかくだから生食用の刺身わかめがおすすめ。手間もかからず、食べ応えも出ます◎
刻んだわかめに、塩、醤油、砂糖で下味をつけたら、炊き立てご飯に混ぜ込みます。このときに、白ゴマも併せてたっぷりと。市販の手軽な「わかめごはんの素」もありますが、とっても簡単に美味しくできるので、ぜひ自身で作ってみて。
みそだれをかけ、涼しげなガラスの器に盛り付けた「レンジ蒸しなす」には、刻んだみょうがで爽やかさをプラス。そのまま冷蔵庫で冷やしておきましょう。「わかめごはん」はつまみやすく、少し小ぶりなおにぎりに。
メインだけは食べる前にパパッと仕上げましょう。
プラス食材でグッと味わいが変わる
豚肉、キムチ以外の材料で是非用意したい食材が「ニラ」と「生姜」。風味が立ち、味わいがグッと良くなります。もやしも、より食感が楽しめる「豆もやし」を選ぶのが冨田さんのこだわり。
「ばっちり味が決まる」コツは、キムチの味に頼らないこと!
豚キムチはキムチの味付けに頼りがちですが、お肉と野菜を炒めて醤油味を軽くつけてから、キムチとニラを合わせると味がしっかりと決まってくれます。いつも味がバラバラ…という方は試してみて!
盛り付けるお皿に冨田さんは黒をチョイス。キムチの赤や、ニラの緑が鮮やかに映えて美しく、そして大人っぽい落ち着いた雰囲気も演出してくれますね。
ビールを注いだら「いただきます!」
夏バテ気味の身体に、スタミナ回復とほろ酔い心地のリラックスを与えてくれるひととき――今夜、ビールを用意してパパをおもてなししてみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介したレシピ
豚キムチ
焼き枝豆
レンジ蒸しなすの黒胡椒みそがけ
わかめごはん
料理研究家・冨田ただすけ
大学卒業後、食品メーカー勤務や日本料理店での修業を経て2013年に料理研究家として独立。
忙しい現代の家庭環境のなかでも、作り手の心のこもった、素朴で体にしみ込むような家庭料理を大切にしてほしいという思いから、家で作りやすい和食レシピを考案し、届けている。和食レシピサイト「白ごはん.com」運営。近著に『2皿で完結!和のラクうま定食』『冨田ただすけの和定食』などがある。
【東屋】(豚キムチ)海鼠釉 9寸皿/(おにぎり)伊賀 長角皿 松灰/(ビール)コップ/(取り皿)印判小皿
【iittala】(レンジ蒸しなす)Flora ボウル100mm
【木屋】打ち出しフライパン 260mm
【graf】三角箸
ビールのお供に、やっぱりハズせない食材が「枝豆」。定番のおつまみだけに、ビールの美味しい夏に旬を迎えます。なすは代表的な夏野菜としてお馴染み。どちらもスーパーなどで簡単に手に入りますね。