読者の皆さんの日々のお悩みをキナリノ的に解決する「キナリノ駆け込み寺」。第四回目のお悩みは「続けられる節約・貯金法が知りたい!」です。前編に引き続き、今回もファイナンシャルプランナーの深川恵理子さんにお話を伺いました。
*前編はこちら
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【お悩みNO.4】続けられる節約・貯金法が知りたい!
前編では、暮らしの中で見直すべきことや、お金の貯め方をご紹介しました。後編ではお金の殖やし方をご紹介します。
教えてくれた人
ファイナンシャルプランナー
深川恵理子さん
貯めたお金を殖やすコツ
お金は銀行口座で貯めるだけではなく、投資信託で殖やす時代だそうです。
“投資”と聞くと、「そんな難しいのはちょっと…」と及び腰になってしまうかもしれません。ですが、銀行口座で貯めておくだけだと金利も低く、すぐお金を下ろしてしまう恐れもあります。近年は毎月少額で少しずつ購入することができ、何より、毎月銀行口座から自動的に引き落としされる仕組みさえつくれば、あとは放っておくだけの商品も増えています。今回は、深川さんおすすめの3つの方法をご紹介します。
NISA (一般・つみたて)
皆さんも一度はこのワードを耳にしたことがあるのではないでしょうか。もしかすると、すでに始めている方も多いかもしれません。
NISAには、
NISAには、
・一般NISA(少額投資非課税制度)
・つみたてNISA(積立型の少額投資非課税制度)
・つみたてNISA(積立型の少額投資非課税制度)
があります。
「大きな特徴としては、投資による値上がり益や配当金・分配金にかかる税金が非課税となることです。
「大きな特徴としては、投資による値上がり益や配当金・分配金にかかる税金が非課税となることです。
つみたてNISAは20年間長期的に運用することができ、いつでも引き出せるので、急にお金が必要になったときも安心。初心者におすすめです。
購入する商品を決めて手続きをすれば、毎月決まった金額を自動的に積み立てる形で投資することができ、少額からでも始められます。年間の投資上限が40万円なので、最大で毎月3.3万円をコツコツと積み立てることができます。それ以上投資したい方や余裕がある方は、上限金額が120万円で非課税期間が5年と短い一般NISAがいいですね」
NISAのメリット・デメリット
*1...非課税期間が終了した際には、NISA口座で保有している金融商品を翌年の非課税投資枠に移行(移管)することが可能。それを「ロールオーバー」と呼ぶ。ロールオーバー可能な金額に上限はなく、時価が120万円を超過している場合も、そのすべてを翌年の非課税投資枠に移すことができる。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で金融機関や運用商品を選び、毎月決まった金額を積み立てて、将来の年金にするものです。
「毎月5,000円~はじめられます。所得税と住民税の節税ができ、途中で休止・再開も可能です。ただ、基本的に60歳以降にならないと受け取れず、加入期間が短いと65歳まで引き出せないので注意が必要です。専業主婦や扶養範囲内で働いている方は節税メリットが少ないですが、働き盛りで所得税を払っている方には金額所得控除は魅力です」
iDeCoのメリット・デメリット
変額保険
変額保険は保障だけを目的とする一般的な保険とは違い、保障を備えつつ、資産運用も行うものです。保険料の一部が、「特別勘定」とよばれる投資信託によって、株や債券などで運用され、その運用実績により保険金や解約返戻金の金額が増減します。
「万一死亡した場合でも基本保険金額が死亡保険として最低保証され、払い込んだ保険料の運用結果が好調の場合、その分の死亡保険金が増える仕組みになっています。まだ保険に入っていない方は、検討してみるといいかもしれません」
「万一死亡した場合でも基本保険金額が死亡保険として最低保証され、払い込んだ保険料の運用結果が好調の場合、その分の死亡保険金が増える仕組みになっています。まだ保険に入っていない方は、検討してみるといいかもしれません」
*2...変額保険や変額年金など、運用実績に応じて給付が変動するタイプの保険商品の資産を管理・運用する勘定のこと。他の保険種類の資産とは区別して管理・運用が行われる。特別勘定では、投資信託などの金融商品で資産が運用されており、その運用結果は直接契約者に還元される。
図監修:深川恵理子
図監修:深川恵理子
それぞれにメリットとデメリットがあるので、できれば3つ分散して運用するのがおすすめだそうです。自分にどれが合っているのか分からない、もっと詳しく知りたいという方は、ファイナンシャルプランナーなどに相談にのってもらうのもいいですね。「分からないから」「面倒だから」と先延ばしにせず、自分の資産を守るためにぜひトライしてみてください。
お金の不安は“見える化”で解消
お金の悩みを持っている方の多くが、毎月いくら使っていて、将来どのくらい必要かを把握していないそうです。
「今の生活費をはっきりさせることが大切です。面倒だと思われがちですがが、家計簿をつけることは、“現状把握”するために必要。今どう暮らしているかを、数字で“見える化”してみると客観視できます。また、ライフプランの設計もおすすめです。自分の家族構成や収入状況、そして将来設計をシミュレーションすることで、人生でかかるお金がどれくらいか把握することができます」
きちんと現状把握できれば、これから何をすればいいか明確になり、不安も軽減されるかもしれませんね。自分では難しい場合、ファイナンシャルプランナーなど専門家に頼ってみるのも手ですよ。
きちんと現状把握できれば、これから何をすればいいか明確になり、不安も軽減されるかもしれませんね。自分では難しい場合、ファイナンシャルプランナーなど専門家に頼ってみるのも手ですよ。
不安を解消して軽やかに過ごそう
節約や貯金、お金の悩みは少し心を曇らせてしまいがちですが、“現状把握”することで少し不安が解消されます。そして、貯まり出すと、自然と楽しくなってくるものだと深川さんは教えてくれました。先取貯蓄や投資信託、できることからぜひチャレンジしてみてください。
お悩み募集中♪
「キナリノ駆け込み寺」では、皆さんの日頃のお悩みを募集しています。
些細なことでも結構ですので、お悩みや気になること、知りたいことをぜひ教えてください。皆さんのお声をお待ちしております♪
些細なことでも結構ですので、お悩みや気になること、知りたいことをぜひ教えてください。皆さんのお声をお待ちしております♪
illustration/Shinco Uematsu
https://www.fukaeriblog.com/