読者の皆さんの日々のお悩みをキナリノ的に解決する「キナリノ駆け込み寺」。第三回目のお悩みは「生理期間を快適に過ごしたい」です。前編に引き続き、今回も一般社団法人ラブテリ代表理事の細川モモさんにお話を伺いました。
*前編はこちら
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【お悩みNO.3】生理期間を快適に過ごしたい
教えてくれた人
予防医療・栄養コンサルタント
細川モモ
前編では、自分の生理が正常かどうか判断する基準や、生理痛・PMSの原因についてお話しました。後編では、それを改善する方法などをご紹介します。
改善・軽減させる方法は3つ
約9割の日本女性が感じるPMS(月経前症候群)。前編では、セロトニンが減少することで症状が起こることが分かりました。このセロトニンは自分の努力で増やすことができるそうです。日々の生活で改善できる方法をご紹介します。
1.毎食タンパク質を摂取する
「セロトニンをつくるために特に意識してほしいことは、
5大タンパク質(肉・魚・卵・大豆・乳製品)を毎食、片手の手のひら一盛分摂取することです。
多いように感じるかもしれませんが、一食抜いてしまうとその分栄養を摂るチャンスを逃してしまうことになるので、朝・昼・夜の3食をきちんと食事をすることが大切です」
忙しくて準備する時間がない方に、細川さんがおすすめしてくれた朝食は納豆ごはん。朝からご飯が炊けない場合は、コンビニの納豆巻きという手もあります。さらに、卵をプラスすればいいそうです。洋食派であれば、ヨーグルトにバナナ、もしくはキウイも◎その場合、1カップで+10gの高たんぱくヨーグルトを選びましょう。
また、生理前に無性に甘いものが食べたくなることはないですか?セロトニンの量が減ると、満腹感や幸福感を感じにくくなり、セロトニンを増やしてくれる糖質を求めるためです。ただ、お菓子をたくさん食べてしまうと高血糖やカロリー過多の恐れがあるので、糖質が含まれている炭水化物もきちんと食べるようにしましょう。
食事で変わるかな?と思う方もいるかもしれませんが、食事は体温や血圧、血糖値などの数値をダイレクトに動かします。身体に必要な栄養素がきちんと行き届いていたら、生理痛やPMSが改善する例は少なくないようです。
また、たんぱく質では特に魚を意識しましょう。魚油に含まれるオメガ3脂肪酸は精神安定によく、幸福度や仕事のやりがいとの関連も日本人において報告されています。料理が億劫な方は鮭フレークやサバ缶、ツナなどを上手に活用しましょう。
忙しくて準備する時間がない方に、細川さんがおすすめしてくれた朝食は納豆ごはん。朝からご飯が炊けない場合は、コンビニの納豆巻きという手もあります。さらに、卵をプラスすればいいそうです。洋食派であれば、ヨーグルトにバナナ、もしくはキウイも◎その場合、1カップで+10gの高たんぱくヨーグルトを選びましょう。
また、生理前に無性に甘いものが食べたくなることはないですか?セロトニンの量が減ると、満腹感や幸福感を感じにくくなり、セロトニンを増やしてくれる糖質を求めるためです。ただ、お菓子をたくさん食べてしまうと高血糖やカロリー過多の恐れがあるので、糖質が含まれている炭水化物もきちんと食べるようにしましょう。
食事で変わるかな?と思う方もいるかもしれませんが、食事は体温や血圧、血糖値などの数値をダイレクトに動かします。身体に必要な栄養素がきちんと行き届いていたら、生理痛やPMSが改善する例は少なくないようです。
また、たんぱく質では特に魚を意識しましょう。魚油に含まれるオメガ3脂肪酸は精神安定によく、幸福度や仕事のやりがいとの関連も日本人において報告されています。料理が億劫な方は鮭フレークやサバ缶、ツナなどを上手に活用しましょう。
2.朝日を浴びる
セロトニンは食べ物だけではできず、午前中の日の光を浴びることで分泌されます。起床直後から30分までが重要なので、起きたらまずカーテンを開けたり、ベランダに出たりして15~30分ほど日の光を浴びましょう。
3.一日20分リズム運動をする
一定のリズムを刻む、「リズム運動」を行うことでもセロトニンは分泌されます。朝起きたらご飯を食べ、散歩したり、通勤で歩いたりするといいでしょう。ただ、汗をかくようなハードな運動を30分以上すると、かえってセロトニンが低下してしまうのでほどほどに。もし外出が難しいようであれば1回15分を目安に、ガムを噛んだり、ラジオ体操をしたりするのもいいそうです。曇りや雨の日は、リズム運動を行うのがいいですね。
これを3ヵ月続けると、セロトニンの血中濃度が安定するという研究報告があります。
これを3ヵ月続けると、セロトニンの血中濃度が安定するという研究報告があります。
それって本当にPMS?鉄分不足かも
朝起きられない、寝ても疲れがとれない、気持ちの浮き沈みが激しい…など、PMSかな?と感じていても、実は貧血の症状かもしれません。
「日本女性は、5人に1人が貧血、2~3人に1人が隠れ貧血だと言われてします。貧血は一日どれくらいの鉄分を摂っているか以上に、どれくらい出血をしているかが重要です。毎日肉を食べている方でも、生理の出血量が多いと貧血リスクが高いことが分かっています」
世界の中でも、日本女性は貧血の方が多いそうです。海外では、経済的な理由で規則的な食事が出来ない方のために、国策として小麦や醤油などに「鉄分」を添加している国もあるのだとか。日本にはそれがないので、個人の意識と努力が必要です。
「体内の鉄の数値が下回ると、冷えやすい、疲れやすい、朝起きられないなどPMSと似たような症状が起こります。正常に生理がきていて日常生活の中で一食も肉や魚を食べない方は、一度貧血を疑ってみてください。PMSなのか貧血なのか見極めが難しいですが、大体の日本女性がどちらも改善したほうがいいです。また、セロトニンをつくるためにも『鉄』が必要です。乳製品以外の5大タンパク質に含まれているので、摂取するようにしましょう。最近は、鉄が添加された乳製品もあるので、それを選ぶようにしてもいいかもしれませんね。貧血は放っておいても何もいいことはありません」
また、生理の経血量が普通でも、一回の出産で大量に出血したことがある方は、貧血をひきずっている恐れがあるそうです。貧血の可能性については献血に協力できるかどうかで分かりますし、フェリチン(=鉄を貯蔵するタンパク質のカゴ)の値は検査キットや健康診断のついでに調べることができるので、気になる方はぜひ測ってみてはいかがでしょうか。
世界の中でも、日本女性は貧血の方が多いそうです。海外では、経済的な理由で規則的な食事が出来ない方のために、国策として小麦や醤油などに「鉄分」を添加している国もあるのだとか。日本にはそれがないので、個人の意識と努力が必要です。
「体内の鉄の数値が下回ると、冷えやすい、疲れやすい、朝起きられないなどPMSと似たような症状が起こります。正常に生理がきていて日常生活の中で一食も肉や魚を食べない方は、一度貧血を疑ってみてください。PMSなのか貧血なのか見極めが難しいですが、大体の日本女性がどちらも改善したほうがいいです。また、セロトニンをつくるためにも『鉄』が必要です。乳製品以外の5大タンパク質に含まれているので、摂取するようにしましょう。最近は、鉄が添加された乳製品もあるので、それを選ぶようにしてもいいかもしれませんね。貧血は放っておいても何もいいことはありません」
また、生理の経血量が普通でも、一回の出産で大量に出血したことがある方は、貧血をひきずっている恐れがあるそうです。貧血の可能性については献血に協力できるかどうかで分かりますし、フェリチン(=鉄を貯蔵するタンパク質のカゴ)の値は検査キットや健康診断のついでに調べることができるので、気になる方はぜひ測ってみてはいかがでしょうか。
生理用品のおすすめは?
生理期間中に経血漏れの不快感を緩和するアイテムも伺いました。
「目的や好みによって使い分けるのがいいですが、私がおすすめしているのは『月経カップ(膣内に挿入して経血を溜めるシリコン製のカップ)』です。経血量が多いときに使用するタンポンは、時間制限があったり、長時間入れていると病気のリスクもあったりしますが、月経カップはそれがなく、繰り返し使えるので経済的でもあります。経血量が多くて漏れが気になる方、夜間でも時間を気にせず使えます。その点では、吸収ショーツもいいですね。紙ナプキンは、最近はずれにくいスポーツ用のものが出ているので、目的によって使い分けるといいと思います」
生理期間をもっと快適に過ごそう
生理痛やPMSを改善するために日常生活を送ることは、健康で長生きできる身体づくりにも繋がるということを細川さんは教えてくれました。自分自身の生理、そして身体を見つめ直して、健康で穏やかな日々を送りましょう。
※症状が改善されない場合や重度な場合は、かかりつけの産婦人科などにご相談ください。
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些細なことでも結構ですので、お悩みや気になること、知りたいことをぜひ教えてください。皆さんのお声をお待ちしております♪
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illustration/Shinco Uematsu
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