読者の皆さんの日々のお悩みをキナリノ的に解決し、毎日を少しでも健やかに過ごしていただく企画「キナリノ駆け込み寺」。第四回目のお悩みはこちらです。
【お悩みNO.4】続けられる節約・貯金法が知りたい!
GWも終わり、気づいたらお財布や通帳の残高が悲しいことに…。生きている限り、お金の悩みはつきませんよね。「無駄遣いしてないのにお金が貯まらない」「収入を増やさないと貯金なんてできない」…なんて思ってしまうこと、ありませんか?それに加えて、子どもの教育費や老後の資金…今も将来も、お金の不安を少しでも解消できると毎日がもっと穏やかに過ごせそうです。
今回、お金に関するさまざまなお悩みを解決しているファイナンシャルプランナーの深川恵理子さんに、続けられる節約・貯金の方法を伺いました。
今回、お金に関するさまざまなお悩みを解決しているファイナンシャルプランナーの深川恵理子さんに、続けられる節約・貯金の方法を伺いました。
教えてくれた人
ファイナンシャルプランナー
深川恵理子さん
貯金の前に。日々の生活を見直そう
「節約しよう」「お金を貯めよう」と思い立っても、なかなか続けるのは難しいですよね。暮らしをととのえる習慣を身につけると、自然とお金が貯まっていくと深川さんはいいます。
「一見関係ないように思うかもしれませんが、生活の中のちょこっとしたことを変えてみることが、心身の安定、そして節約・貯金に繋がります」
代表的なものを3つご紹介します。
代表的なものを3つご紹介します。
1.部屋をきれいにする
「家の中にあるものは、すべて自分がお金を出して買ったものばかり。それをちゃんと使えてなかったり、しまえていなかったり、同じものを買ってしまったり…。ものをしっかり把握しておくことは、衝動買いや無駄遣いを防いでくれます」と深川さん。
よく言われることですが、心が乱れるとお部屋が散らかります。それだけでなく、家計事情も反映されていることが多いそうです。
お部屋全体を片づけるのが理想ですが、まずは毎日さっとトイレ掃除から始めてみましょう。狭いスペースでも、意外と埃が溜まっているものです。そこをきれいにすれば、他の場所も気になり始め、次第にお部屋全体がきれいになります。気持ちよく過ごせるので、習慣にしてみるといいそうです。
よく言われることですが、心が乱れるとお部屋が散らかります。それだけでなく、家計事情も反映されていることが多いそうです。
お部屋全体を片づけるのが理想ですが、まずは毎日さっとトイレ掃除から始めてみましょう。狭いスペースでも、意外と埃が溜まっているものです。そこをきれいにすれば、他の場所も気になり始め、次第にお部屋全体がきれいになります。気持ちよく過ごせるので、習慣にしてみるといいそうです。
2.寝る前に明日の準備をする
朝の時間がない中、着ていく服をあれこれ選んでいると、お部屋やクローゼットがあふれかえってしまいます。時間に余裕がある夜にこの作業をすれば、朝は決まった服を着るだけで散らかりません。
「それと同時に、バッグの中身も毎日全部出して入れ替えるようにしましょう。お洋服もバッグも、持っているアイテムをきちんと把握しておけば、次に買うものが明確になり、無駄遣いも少なくなります」
また、着た時に自分が幸せな気持ちになれる洋服を買うこともおすすめだそうです。手頃なプチプラなど、ワンシーズしか着られないものはほどほどに。
「それと同時に、バッグの中身も毎日全部出して入れ替えるようにしましょう。お洋服もバッグも、持っているアイテムをきちんと把握しておけば、次に買うものが明確になり、無駄遣いも少なくなります」
また、着た時に自分が幸せな気持ちになれる洋服を買うこともおすすめだそうです。手頃なプチプラなど、ワンシーズしか着られないものはほどほどに。
3.コンビニには極力行かない
「コンビニやスーパーへ行く回数を減らすことは、目に入ってくるものをポイポイ買ってしまわないようにする予防策です。節約しようと意気込むよりも、単純に訪れる回数を減らす方が簡単です」
お店にいる時間をなるべく短くするのも、目移りしないのでいいのだとか。
お店にいる時間をなるべく短くするのも、目移りしないのでいいのだとか。
お金を貯める仕組みをつくろう
いざ、お金を貯めようと思っても現実的にやっぱり大変ですよね。ですが、「できない」って思っていてはずっとそのままです。
残念ながら、一気に貯められる方法もコツもありません。お金を貯めるには、地道な積み重ねが一番の近道。とはいえ、自力では少し難しいのでお金を貯める仕組みをつくりましょう。
給料の2割を「先取貯蓄」
よく給料の2割は貯蓄、と耳にしますよね。いざやるとなっても、なんだかんだ使ってしまうのが人間です。そこで、自動的に銀行口座から引き落としされる仕組みをつくりましょう。
「銀行の積み立てでも、財形でも、貯蓄性保険や投資信託でも、なんでも構いません。お給料から自動的に引き落としされる『先取貯蓄』をしましょう。原則はお給料の2割、無理なら1割でもいい。まずは始めることが大切です。
そして、貯めたら手を付けない!貯め始めは銀行積み立てでもいいですが、すぐにお金を下ろせてしまうので、慣れてきたら投資信託や貯蓄型生命保険など別の方法に取り組むことがおすすめです」
投資信託のお話は後編で詳しくご紹介します。
「銀行の積み立てでも、財形でも、貯蓄性保険や投資信託でも、なんでも構いません。お給料から自動的に引き落としされる『先取貯蓄』をしましょう。原則はお給料の2割、無理なら1割でもいい。まずは始めることが大切です。
そして、貯めたら手を付けない!貯め始めは銀行積み立てでもいいですが、すぐにお金を下ろせてしまうので、慣れてきたら投資信託や貯蓄型生命保険など別の方法に取り組むことがおすすめです」
投資信託のお話は後編で詳しくご紹介します。
お金を使う時期を見据える
ところで、皆さんはどうして貯金したいのですか?
お金はただ貯めるだけではなく、「いつ使いたいお金か」を考えましょう。大きく3種類に分け、それぞれ預けておくのにふさわしい場所を抑えておきましょう。
お金はただ貯めるだけではなく、「いつ使いたいお金か」を考えましょう。大きく3種類に分け、それぞれ預けておくのにふさわしい場所を抑えておきましょう。
1. すぐに使う
2. 5~10年以内など、少し先に使う
3. 10年以上など、ずっと先に使う
2. 5~10年以内など、少し先に使う
3. 10年以上など、ずっと先に使う
1つ目は、日々の食事や日用品、車や家具などすぐに使うお金。これは銀行口座に預けましょう。2つ目は、少し先の予定のお金。結婚資金や家の頭金、教育費など。これは預金だけでなく投資信託を使って殖やすのがおすすめです。そして3つ目は、老後などに必要なお金。こちらも投資信託や保険で殖やすのがいいそうです。
人生でお金を貯めるタイミングは3つ
生きているとそれだけでお金がかかりますよね。ですが、出ていくばかりでもありません。一生のうち、お金を貯めるタイミングは3つあるそうです。
1.独身時代
2.結婚後、子どもの教育費がかかり出す前
3.子どもが独立してから定年まで
2.結婚後、子どもの教育費がかかり出す前
3.子どもが独立してから定年まで
「まず、独身時代にはお金を貯める仕組みをつくってください。実家暮らしなら親を頼って、貯蓄にまわせるお金を確保するのも1つの手です。一人暮らしの場合は、2割。難しけば1割を『先取貯蓄』しましょう。ここで“貯めグセ”をつけると、先々楽になります。20代の方や、大きいお子さんがいる方はしっかりと覚えておいてください。
そして、結婚をしてお子さんがいる方は、第一子が10歳くらいになるまでが第二の貯金チャンスです。人生で最もお金を使うタイミングの1つが、子どもの教育費用。大学入学までの17年間でしっかり貯めましょう。
最後に、子どもが独立してから定年まで。お子さんの教育費の負担が無くなりはじめ、少し気が緩みがちだと思います。ですが、その分を老後の資金にまわしましょう」
そして、結婚をしてお子さんがいる方は、第一子が10歳くらいになるまでが第二の貯金チャンスです。人生で最もお金を使うタイミングの1つが、子どもの教育費用。大学入学までの17年間でしっかり貯めましょう。
最後に、子どもが独立してから定年まで。お子さんの教育費の負担が無くなりはじめ、少し気が緩みがちだと思います。ですが、その分を老後の資金にまわしましょう」
物欲・無駄遣いとの折り合いの付け方
無駄遣いしてはいけない!と思いつつ、やっぱり心が動いてしまう瞬間はありますよね。そんなとき、どうすればいいのでしょうか?
「そういうときも必要だと思います。人によってはどうしても好きなものがありますよね。大切なのは、我慢や無理をするのではなく、貯蓄する仕組みをきちんとつくること。2割『先取貯蓄』すれば、あとの8割は何を買ったっていいんです。矛盾しているようですが、人生にはそういう無駄はつきもの。余計な我慢は止めて、工夫と知恵で楽しくお金と付き合いましょう」
まずは100 万円
思い切って質問です。皆さんは今、いくらくらい貯金がありますか?
なかなか人に言えるものではありませんが、最低でも100万円は銀行口座にある状態が望ましいそうです。
「例えば10年働いているとしたら、少なくとも100万くらい貯金はあったほうがいいですね。家賃やローンなど住宅費の負担がない方は、1000万円と、本当は言いたいところです。もし、今貯金が0という方は、毎月1万円でもいいので貯めるクセをつけましょう。
そして、100万円以上貯まったのであれば、銀行口座に置いておく必要はありません。金利が低いこともありますが、すぐに手を付けやすいためです。100万円以上貯まったら、次はお金を殖やす仕組みをつくりましょう」
「例えば10年働いているとしたら、少なくとも100万くらい貯金はあったほうがいいですね。家賃やローンなど住宅費の負担がない方は、1000万円と、本当は言いたいところです。もし、今貯金が0という方は、毎月1万円でもいいので貯めるクセをつけましょう。
そして、100万円以上貯まったのであれば、銀行口座に置いておく必要はありません。金利が低いこともありますが、すぐに手を付けやすいためです。100万円以上貯まったら、次はお金を殖やす仕組みをつくりましょう」
我慢せずにお金を貯めよう
お金を貯めることは、一見いろいろと我慢してしんどいことのように感じますが、最初に“仕組み”をつくれば、あとは自動的に貯まっていきます。少しの工夫と知恵で、将来の不安もすっきりしますよ。
後編では、貯めたお金の殖やし方についてご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね。
後編では、貯めたお金の殖やし方についてご紹介します。ぜひチェックしてみてくださいね。
*後編はこちら
illustration/Shinco Uematsu
https://www.fukaeriblog.com/