人間関係に疲れたときの「しないことリスト」
職場の同僚、子どものママ友、地域のコミュニティ……。嫌われないように、目立たないようにと、いろんな場面で神経をすり減らしていませんか。あるいは、人目を気にして無理に取り繕ったり、人と比べて自己嫌悪に陥ったり……。そんな人間関係に疲れたときは、あなた自身を守るためにも、潔く「しない」と決断するのが賢明です。
人にどう思われるかは気にしない
「こんなことを言ったら嫌われるんじゃないか」「断ったら仲間外れにされるのでは」など、人間関係での悩みは尽きないもの。ただ、人の数だけいろんな考え方があり、あなたがコントロールできないものだということもまた、事実です。「人にどう思われるか」を気にするのは、不毛な悩みではないでしょうか。
ひとつの考え方に固執しない
「絶対こうでなければ」「これがいちばん正しい」こんなふうに固い頭になっていませんか。ひとつの考え方に固執して周囲に抗うのは、あなた自身が疲弊するだけです。世の中には、絶対正しいことも、完全なる悪も存在しません。人間も物事も、いいところもあれば悪いところもある、多面的なものなだと理解すれば、今よりも少し寛容になれるはずですよ。
無理して付き合わない
「仲間外れにされたくないから」「陰で何か言われるのが怖いから」という理由で、不本意な人付き合いを続けていませんか。時間も体力も消耗するような関係性は、フェアではありません。心から一緒にいたい、もっと知りたい、そう思える相手が数人いれば十分なのです。量よりも質の良い人間関係を築くことが、あなたの人生をより豊かなものにします。
いちいち人と比べない
持ち物だったり、境遇だったり、才能だったり。つい人と比べては自己嫌悪に陥ったり、恵まれているように見える人を妬ましく思ったりしていませんか。誰かと比べているのは、こちらに見えているごく一部分だけだったりするものです。生まれや育ちも違えば、これまでの道のりも全く違う相手とは、そもそも比べようがありません。いちいち人と比べるのではなく、自分に与えられたものを数えてみましょう。
仕事や家事で疲弊したときの「しないことリスト」
仕事に家事に、子育てと多忙な日々に追われ、思い通りにいかずストレスは募るばかり……。まじめで勤勉な方ほど、どれも完璧にこなしたい、思い描いたように達成させたいと頑張るあまり、疲弊してしまうこともありますよね。もう少し肩の力を抜いて、「しない」こともアリだと認められると、ずいぶんと楽になれるはずです。
全てを完璧にこなそうとしない
何もかもを一人で抱え込み、すべてを完璧にこなそうとしていませんか。わたしたち生身の人間は、時間も体力も限られていますから、キャパ以上のことはできなくて当たり前なのです。まずは、自分には足りないところ、一人ではできないこともあると認めること。そして、家族なり組織なり、補完し合える相手に助けを求めてもいいのだと、自分を許してあげましょう。
人に対してイライラしない
迷惑をかけてくる周囲の人に対して、イライラしていませんか。相手の行動はきっかけにすぎず、イライラはあなた自身の思考が生み出したものです。「誰それが悪い!」と決めつけるのではなく、「わたしは何が嫌だと感じたんだろう?」と自分の心にフォーカスしてみましょう。冷静になることができ、何らかの対策や解決法が見つけられるはずです。
頭の中だけでモヤモヤと考えない
あれもしなければ、これもやらなきゃ!と焦ったり、ふと浮かんだ不安なことがどんどん膨らんだり、頭がいっぱいいっぱいになっていませんか。頭の中のワーキングメモリーは無限ではありません。同時にあれもこれもと冷静に考えることは、そもそも無理のあることなのです。そんなときは、紙に書き出してタスクを整理したり、気持ちを落ち着けたりしましょう。
心と体を休ませる「しないことリスト」
仕事や家事に励み、人間関係を良好に築けるのは、健康な心身があってこそ。健康を損なってしまうと、リカバリに時間がかかるばかりか、その間の損失も痛手になります。あなたは代わりの利かない存在なのです。無理を重ねて体を壊したり、心を病んだりしてしまわないよう、「しないことリスト」で心と体を休ませてあげましょう。
体からの警告を無視しない
体がだるい、いつもどこかが痛い、常にしんどい、なんとなく重苦しい……。それは生物に備わった「休め」「逃げろ」の合図です。心と体からの警告を無視し続けていると、取り返しのつかない事態に陥るかもしれません。痛みにじっと耐えたり、辛さを我慢したりしないこと。そして、早め早めのケアを心がけることです。
睡眠時間を削らない
仕事や家事に追われ、大切な睡眠時間を削っていませんか。少しくらい睡眠不足でも平気だと、甘く見ないことです。ちりも積もれば……というように、睡眠不足はじわりじわりと心身を蝕んでいきます。疲労回復や健康維持に欠かせない睡眠時間を削ることは、命を削ることと同じだと心得ておきましょう。
ネガティブ思考にとらわれない
人に対するイライラや嫉妬、自分自身に対する嫌悪感や無力感など、ネガティブ思考にとらわれないことです。感情が出てくること自体は自然な反応ですが、ネガティブ思考にとらわれてしまうと、ますます増幅して心身を蝕む原因になりかねません。まずは「わたしは今○○だと感じている」といったん受け入れ、上手にリリースすることです。
《しないことリスト》でひと休みしましょう*
「すべき」「ねばならない」の支配から解き放たれる、《しないことリスト》をご紹介しました。何もかも完璧にしなくてもいい、「しなくてもいいこと」は手を抜いたっていいのです。ちょっと疲れたなと感じたら、《しないことリスト》をご参考に、心と体を休ませてあげてくださいね。
無意識にプログラミングされている「○○するべき」「○○ねばならない」といった考え。《しないことリスト》は、そんな自動思考に気付くための方法です。「これって本当に必要なの?」「当たり前のようにしていたけれど、実はいらないことかも」そう自分に問いかけ、気付きを得るための《しないことリスト》をご紹介します。