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「茶香炉」とは、お茶の葉をろうそくや電気などで熱し、ほのかに立ちのぼる香りを楽しむための道具。商店街などでお茶屋さんの前を通ったときに漂ってくる“あの香り”をお家で再現できます。茶葉を焙じた香りにはリラックス効果があるといわれており、人工的な香りが苦手な人や、アロマオイル以外に香りの世界を広げてみたい人にもおすすめです。
出典: 緑茶に含まれるカテキン類は、臭いの主な原因となる物質と結合する性質があり消臭効果が期待できます。茶葉を部屋に置いておくだけでも発揮されますが、茶香炉を使うことで空間全体により香りが広がりやすく、消臭と同時にリラクゼーション効果も得られるのがメリットです。
焦がさないように上手に熱した茶葉は、使用後に自家製ほうじ茶として味わえます。香りとティータイム、一石二鳥で楽しめるところも魅力。自家製のほうじ茶のおいしさは格別で、香ばしさとホッとする味わいに癒されましょう。
100均・無印・ニトリなどのアロマポットと兼用可能
茶香炉とアロマポットは基本的に作りが同じなので、兼用が可能です。ただし、アロマポットは上皿に水を入れてアロマオイルを垂らして温めるのに対し、茶香炉は茶葉を直接加熱するもの。素焼きの陶器や淡い色の磁器など焦げが目立ちやすいため、気になる場合は濃い色のものを選んだり、上皿にアルミホイルを敷いたりするなどの工夫をするとよいでしょう。
まずお試しするなら手持ちのアロマポットで代用してみて、本格的な趣味として始めるなら、ぜひお気に入りの「茶香炉」を見つけてください。
茶香炉を使うために必要なものは、以下の3つ。使い方もコツさえつかめばとても簡単なので、さっそく始めましょう。
どんな茶葉を選べばいいか分からない場合は、茶香炉用にブレンドされたお茶がおすすめ。Amazonや楽天でも人気商品です。また、ろうそくとセットになったものは、茶香炉を用意するだけですぐに始められます。
川本屋茶舗 茶香炉茶葉 110g (1袋)
1,350円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
川本屋茶舗 茶香炉専用 茶葉110g ローソクセット
1,650円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
茶香炉に使用する茶葉は、大さじ1杯程度。上皿に茶葉を均一になるよう平らにして乗せ、茶香炉の中にろうそくをセットし火をつけます。香りはもちろん、キャンドルのやさしい光にも癒されますよ。
茶香炉の使い方は、こちらの動画も参考にしてみてください。
不安定な場所は危険!ペットや子供の手が届く場所に置かない
火を灯すため、ろうそくが傾くような不安定な場所で使用するのはNG。近くに燃えやすいものがないか確認したうえで、平らで安定した場所を選びましょう。ペットや小さいお子さんがいるご家庭の場合は、手が届かない安全な場所に置くことも大切です。長時間使用すると置き場所にも熱が伝わるため、土台を用意するとより安心です。
また、カップ型キャンドルの下にアルミ箔を敷いて使うと異常燃焼の危険性があるため、絶対にやめてください。
ろうそくの炎は、芯の長さや空気の対流によって大きくなることがあります。茶香炉を使うときは、ろうそくに火をつけたら燃え方を時折確認し、就寝時や外出時には必ず火を消すのを忘れずにしましょう。
茶香炉は加熱の仕方や素材などに違いがあります。それぞれに特徴があるので、自分にとって使いやすいものを見つけましょう。
茶香炉の加熱方式で主流なのが「ろうそく式」。茶葉にすぐ熱が伝わって香りが出やすく、炎の揺らぎに癒されます。ただし、炎が強すぎると茶葉が焦げてしまうのでご注意を。茶葉をこまめに混ぜたり、ろうそくの芯の長さを調節したりすると上手く扱えます。また、自家製ほうじ茶を楽しみたい方は、こちらのタイプがおすすめです。
「電気式」は、その名の通り電熱で茶葉を温めるタイプ。火を使うよりも安全で焦げにくく、小さなお子さんがいるご家庭でも安心です。一方、直火よりも香りが弱くなりがちなのがやや難点で、本体価格も多少高くなります。
陶器製は茶香炉の中で最もポピュラーです。土の素朴な風合いが魅力で、渋い和風から和モダンなデザインまでいろいろあり、信楽焼などお好みの焼き物の産地で選ぶのもよいでしょう。
また、表面がつるっとした質感の磁器は洋風のデザインもあります。陶磁器を含むセラミックは、いずれも硬くて熱に強いという特徴を持ち、温もりが感じられる素材です。
ガラス製の茶香炉は透明感が美しく、炎が全体に反射しランタンのように照明としても楽しめます。また、洋風のお部屋に馴染むというのも利点。ただし、繊細で割れやすいことや、商品の選択肢が少ないことがデメリットかもしれません。
上皿やろうそくの受け皿を置くスタンド部分が、木製や竹製作られているタイプもあります。天然素材のナチュラルな温もりが感じられ、異素材のコントラストを楽しめるのも魅力です。デザイン的に上皿に深さがあるものが多く、茶葉を多めに入れられます。
どれを選んだらいいか迷う場合は、茶葉やろうそくなどが一式セットになっているものを選ぶとよいでしょう。香りにこだわった茶香炉専用の茶葉が付いているセット商品もあるので、茶葉の選び方がわからないビギナーさんにもおすすめです。
初めての方向け茶香炉セット 茶香炉&ローソク&茶香炉専用 茶葉セット
茶香炉の使用中に置き場所が熱くなることを防ぐために、土台や受け皿があると安心です。あらかじめセットになった製品もありますが、茶香炉本体の底部分に少し高さがあるものや、ろうそく部分が底上げしたものを選ぶと熱の伝わりが軽減されます。土台や受け皿がない場合は、木製コースターや陶器の小皿などを別途用意するとよいでしょう。
ここからは、ネット通販で人気のいろいろな茶香炉をご紹介。お部屋に合う素敵なものを見つけてください。
生活雑貨ブランド【SALIU】が手がける美濃焼の茶香炉。細長く開いた小窓からろうそくの灯りが見えるシンプルなデザインで、写真の粉引きとシックなさびの2タイプ。香りのいい美濃白川茶がセットになっています。
素材:陶器
加熱方式:ろうそく
土台:なし
付属:茶葉、ろうそく
ティーライト 粉引白 | 茶葉セット | 茶香炉 | さのか
3,980円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
佐賀県嬉野市で生産される肥前吉田焼は、有田焼や波佐見焼の下請け生産をしていた時代があり、それらの伝統的な技法も取り入れています。【副千製陶所】の茶香炉は彫りの水玉模様がレトロ可愛い印象で、インテリアに遊び心をプラスしてくれそうです。
素材:磁器
加熱方式:ろうそく
受け皿:あり
saen(サエン)|METAPHYS(メタフィス)
モダンな雑貨をデザインするブランド【METAPHYS】の茶香炉。かまくらのような独特の形状が特徴的です。陶器よりも熱が伝わりやすい鋳鉄製で、下部が熱くなりすぎないよう上下に分かれた作りになっています。
素材:鋳鉄
加熱方式:ろうそく
土台:なし
メタフィス 茶香炉 サエン ブラック 25080-BK
20,900円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
こちらは常滑焼の窯元・石龍陶苑が手がける黒泥土の茶香炉。シックな和の佇まいに、うっすらとしたボーダーと丸い小穴がアクセントになったデザインです。
素材:陶器
加熱方式:ろうそく
土台:あり
石龍黒泥大丸茶香炉
4,900円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
熱に強いセラミック製の電気式香炉。タイマー式のサーモスタットを備え、定期的に電源を切って温度を調節が可能。お茶・アロマオイル・線香など、幅広い用途に使用できます。無地のほか、ナチュラルなボタニカルデザインも。
素材:セラミック
加熱方式:電気
土台:なし
セラミック香炉電気、温度調整付き電子香炉
2,803円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
同じ水玉の茶香炉でも、信楽焼は土の質感をしっかりと感じる素朴さが魅力。釉薬のかすれや波打つようなラインに手作りならではの温もりが表れています。
素材:陶器
加熱方式:ろうそく
土台:なし
付属:ろうそく
【陶希庵】 信楽焼 ☆白ぼーろ茶香炉
5,400円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
出典: シックな黒の陶器は鉄分の多い土を薪で焼き上げたもの。星や三日月の形に型抜きされており、ろうそくの炎が星月夜のようにやさしく灯ります。
素材:陶器
加熱方式:ろうそく
土台:なし
出典: リーフの規則的な透かし模様が入った茶香炉は、ナチュラルでやさしい雰囲気。上皿と一体になったデザインで安定感があり、土の質感や品のある丸みに癒されます。
素材:陶器
加熱方式:ろうそく
土台:なし
上皿が持ち手付きのポット型にデザインされた茶香炉。上皿に深さがあるので、茶葉を多めに入れて香りを強くする、ほうじ茶を多く作りたいという方におすすめ。独特なフォルムが個性的で、シックな色がモダンな雰囲気を演出します。
素材:セラミック
加熱方式:ろうそく
土台:なし
HIGHAWK 茶香炉 手さげ かご 一式セット(素焼き)
2,469円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
天然木と白い陶器の組み合わせのシンプルな香炉。アロマポットと茶香炉の両方に使えます。ろうそくの受け皿に持ち手が付いており、着火したろうそくも安全に扱えます。また、ろうそくと受け皿に距離があるため、ほのかな香りを楽しみたい方におすすめです。
素材:陶器、天然木
加熱方式:ろうそく
土台:なし
ComSaf 天然木 陶器 茶香炉
1,999円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
木目調の間接照明のようなデザインのアロマ炉。格子から漏れるキャンドルの灯かりが美しく、北欧インテリアにもマッチします。アロマポットと茶香炉のあとほうじ茶として楽しんだり、ティーウォーマーとしても活躍してくれます。
素材:セラミック、木材、アルミニウム
加熱方式:ろうそく
土台:なし
アロマ炉 iwoohome
5,999円〜(税込)
※価格等が異なる場合がございます。最新の情報は各サイトをご参照ください。
ゆるい白猫が描かれた陶器製茶香炉。手作りならではの素朴なタッチと土の温もりが感じられます。丸や四角い穴からキャンドルの灯かりとお茶の香りがやさしく広がるデザインです。
素材:陶器
加熱方式:ろうそく
土台:なし
レトロ可愛いフクロウの茶香炉。頭がお皿になっており、茶葉を入れることができます。縁起がいいのでインテリアとして飾ると、福を呼び込んでくれそうです。
素材:陶器
加熱方式:ろうそく
土台:なし
初めて茶香炉を使うときには、いろいろとわからないことも多いはず。ここでは、そんな初心者さんが抱きがちな疑問・質問にお答えします。
茶香炉には一般的な茶葉も使用できますが、焦げが気になる場合は“カリガネ”と呼ばれる「茎茶」を使うとよいでしょう。葉よりも焦げにくく、長時間じっくり香りを楽しめます。
茶香炉の素材、茶葉の種類や量にもよりますが、大さじ1杯程度(約4g)で香りの持続が2時間くらいとされています。(焦がさないようにこまめに混ぜるのが条件です)また、自家製ほうじ茶を作る場合は、30分以上じっくりと加熱しましょう。
A:お茶の出がらしは乾燥させてから。コーヒー・紅茶・中国茶もOK
茶香炉には、お茶の出がらしを再利用できます。その場合、新聞紙やざるなどに広げて天日干ししたり、電子レンジで水分を飛ばしてしっかりと乾燥させたものを使いましょう。また、緑茶以外にも、挽いたコーヒー豆や紅茶、中国茶、香りが強めのハーブやスパイスを焚くのも◎
こちらは、茶師と薬剤師が茶香炉のために監修したブレンド茶葉。美濃白川茶をベースに、オリエンタルハーブや、柑橘&スパイスを調合した2種類。10gは、お試し用にぴったりです。
【SALIU】茶香炉専用 茶葉 ハーブブレンド茶葉 10g
出典: A:アルミホイルを使う、ろうそくの芯を切るなどの工夫を
茶葉が焦げるのは加熱のし過ぎが原因です。防止策としては、茶葉をこまめに混ぜるのはもちろん、茶葉の下にアルミホイル
を敷いたり、ろうそくの芯を短めに切って炎の大きさを調節するのがおすすめです。また、茶香炉を購入する前であれば、上皿とろうそくの距離があるデザインや電気式を選ぶと焦げにくいでしょう。
出典: お茶の香りが弱いと感じるときは、茶葉の量を少し増やしてみましょう。香りが出るまでに多少時間がかかりますが、次第にお茶の芳香を感じられるはず。ただし、茶葉を焦がさないようこまめに混ぜることもお忘れなく。
緑茶やコーヒーなどに含まれるカフェインは犬や猫にはNGですが、茶香炉の場合はカフェインが体内に入るわけではないので大丈夫。ペットがいるご家庭でも安心して使えます。
飲用の緑茶はほうじ茶として楽しめますが、それ以外にもサシェにしたりお茶パックに入れたりすれば、いろいろな使い道ができます。おすすめはクローゼットや靴箱などに入れる消臭剤。また、バケツの水に浸けて拭き掃除をすると、カテキン効果でピカピカになりますよ。
出典: アロマテラピーには興味があるけれど、精油の独特の香りが苦手で……という人も安心して使える茶香炉。消臭効果もあり、さらには香りを楽しんだ後には、ほうじ茶としていただけるというすぐれものです。ぜひお気に入りの茶香炉を見つけて、心落ち着く香りに癒されてみてください。
リラックスしたいときや気分転換したいときに焚くお香。そこで欠かせないのが、お香立てです。「インセンスホルダー」や「インセンススタンド」とも呼ばれ、お香の種類によって合ったデザインがあります。そこで今回は、お香立ての選び方やおしゃれなおすすめアイテムをご紹介。手作りアイデアもぜひチェックしてみてください。
心落ち着く香りなら、お香もおすすめです。素敵なお香立てを見つけて楽しみましょう。