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透き通るような白い肌に、吸い込まれそうな大きな目、トレードマークの黒髪ボブ。
やわらかくも強い存在感を放つ彼女の姿を、雑誌や広告、ミュージックビデオなどのメディアで一度は目にしているのではないでしょうか。
モデルとしてだけではなく、シンプルでおしゃれな私服も支持されているKanocoさん。
後編は、定番コーディネートやお気に入りアイテム、そしておしゃれのルーツについてご紹介します。
やわらかくも強い存在感を放つ彼女の姿を、雑誌や広告、ミュージックビデオなどのメディアで一度は目にしているのではないでしょうか。
モデルとしてだけではなく、シンプルでおしゃれな私服も支持されているKanocoさん。
後編は、定番コーディネートやお気に入りアイテム、そしておしゃれのルーツについてご紹介します。
私の“定番”コーディネート
深い藍色が美しい「homspun(ホームスパン)」のワンピースに、エアマックスを合わせたコーディネート。
ブレスレットはニットブランド「CIANSUMI(チャンスミ)」。
カジュアルなトートバッグがアクセントになっています。
大事に着ている、「Arts&Science(アーツアンドサイエンス)のブラウスが主役のブラックコーデ。
ベレー帽を被るときは前髪をしまってすっきりと。
「REN」のレザーバッグとソックスの白が挿し色になっています。耳元で光る「design six(デザインシックス)」のイヤリングもポイント。
お気に入りアイテム
「最近のお気に入りアイテム」として、中目黒の古着屋「Olgou(オルゴー)」で購入したミリタリーのチノパンツをお持ちいただきました。
お気に入りのポイントはどこですか?
「なんといっても、股上の深さです。すごいハイウエストが好きなのですが、新品ではなかなか理想のハイウエストに出会えなくて。そんな時、オルゴーで見つけてしまいました。丈が長くて、引きずってしまう程だったのですが、次の日に絶対着たいと思って、その場で裾上げしてもらいました。」
お気に入りのポイントはどこですか?
「なんといっても、股上の深さです。すごいハイウエストが好きなのですが、新品ではなかなか理想のハイウエストに出会えなくて。そんな時、オルゴーで見つけてしまいました。丈が長くて、引きずってしまう程だったのですが、次の日に絶対着たいと思って、その場で裾上げしてもらいました。」
ずっと探していた理想のアイテムに、やっと出会えた喜び。
瑞々しい買い物の楽しみが伝わってきます。
「すごくハイウエストなのがやっぱりいいね!というポイントで。トップスはインで、ベルトできゅっと締めて着ています。今シーズン買ったものの中でも気に入ってますね。」
瑞々しい買い物の楽しみが伝わってきます。
「すごくハイウエストなのがやっぱりいいね!というポイントで。トップスはインで、ベルトできゅっと締めて着ています。今シーズン買ったものの中でも気に入ってますね。」
「あれは…なんかいい!」と喜びを噛みしめるように話す姿が印象的でした。
大事にしたいものこそ、たくさん着る。
「最近、気に入ったものをどんどん着るようにしています。以前は大事にしすぎて着ない、ということが多かったんです。値段が高かったものを大事にし過ぎてしまって、結局2回しか着てないということもありました。でもそれはもったいないので、大事だからこそ着なきゃ、と最近は思っています。せっかく買ったなら着てあげないとかわいそう、と思って。」
コーディネートで着ているアーツアンドサイエンスのブラウスもそんなアイテムの1つ。
コーディネートで着ているアーツアンドサイエンスのブラウスもそんなアイテムの1つ。
「最近は、アーツのブラウスも大事だけど着るようにしています。こまめにクリーニングに出しながらも、普段着る。」
ちいさくて大事なネックレス
「とっておきアイテム」として、選んだのは、一粒ダイヤが可憐な「shuo'(シュオ)」のネックレス。
ちいさくて、とても繊細。ひと目見て大事にしたいと思わされる一品です。購入したときのエピソードをお話いただきました。
ちいさくて、とても繊細。ひと目見て大事にしたいと思わされる一品です。購入したときのエピソードをお話いただきました。
「展示会に行って、素敵だと思ったけど買うのを悩んで。ダイヤのアクセサリーならプレゼントされたいと思ったり、普段あまり高い買い物をしないので決められなくて、2度展示会に行ったけれど買えないまま期間が終わってしまいました。それで、〈ああ、買えない〉と思ったら欲しくなってしまい、インスタグラムで探して、やっぱり欲しいです、と連絡を取ってゲットしました。」
ネックレスそのものの魅力以外にも、「展示会の会場が好きなご飯屋さんで、そんなところにも縁を感じて」惹かれたそうです。
展示会に訪れる前から、ご存知だったのですか?
「仕事でつけたことがあって、前から素敵だなと思っていました。知り合いじゃないし買う機会がなかったんですけど、展示会で見て運命を感じました。後悔なしです、あれは。一生ものかな、と思います。」
このネックレスも、「上質なものを、普段使いに」という今の気分につながっていくそう。
「これもまた、カジュアルにつけたいなと思っています。展示会で見たときにちょうど白Tシャツを着ていて、そこに合わせたときがすごくかわいくて。白T、デニムにちょっといいものを、というのが気分ですね。」
年齢を重ねるに連れ、徐々に芽生えてきた「上質な物を、普段から身につけよう」という気持ち。
このネックレスも普段つけてますか?
「まだ、若干緊張してしまいます。仕事の時ははずすのでなくすのが怖くてつけませんが、プライベートでどきどきしながらつけています。」
展示会に訪れる前から、ご存知だったのですか?
「仕事でつけたことがあって、前から素敵だなと思っていました。知り合いじゃないし買う機会がなかったんですけど、展示会で見て運命を感じました。後悔なしです、あれは。一生ものかな、と思います。」
このネックレスも、「上質なものを、普段使いに」という今の気分につながっていくそう。
「これもまた、カジュアルにつけたいなと思っています。展示会で見たときにちょうど白Tシャツを着ていて、そこに合わせたときがすごくかわいくて。白T、デニムにちょっといいものを、というのが気分ですね。」
年齢を重ねるに連れ、徐々に芽生えてきた「上質な物を、普段から身につけよう」という気持ち。
このネックレスも普段つけてますか?
「まだ、若干緊張してしまいます。仕事の時ははずすのでなくすのが怖くてつけませんが、プライベートでどきどきしながらつけています。」
母、そして祖母から受け継ぐおしゃれ
お母様から受け継いだものを身につけているところを、Kanocoさんの著書やWEARで見ます。そんなお母様について聞いていたら、Kanocoさんのおしゃれのルーツにたどりつきました。
「母から受け継いだものだと、イヤリングとかいっぱいあります。おしゃれについては、姉や兄からも影響を受けたけど、根底は母なのかもしれないですね。母も若い時古着屋さんに行っていたみたいです。母の若い頃の古着っていったいいつなんだ、って話ですけど。(笑)母が色は3色以上使うな、とか柄物は1点までとか自分のこだわりを教えてくれていたから、影響は多分大きかったのかな。意識はしてなかったけど、刷り込まれているんですよね。盆過ぎたら、夏の服着るな!とか。きっとおしゃれだったんだと思います。」
知らず知らずのうちに、おしゃれの作法が身についていたKanocoさん。そしてルーツはさらに遡ります。
「おばあちゃんからもらったものもあります。多分、母もおばあちゃんから影響を受けているんでしょうね。オーダーメイドの服を作る人が、おばあちゃんの近くにいたみたいで、背丈に合ったコートを作ってもらったそうです。それをもらって、冬になるとけっこう着ています。おばあちゃんの名前も入っていて、そのコートは思い出深いですね。他にもブローチやイヤリングなど、受け継いだものはいっぱいあります。」
「母から受け継いだものだと、イヤリングとかいっぱいあります。おしゃれについては、姉や兄からも影響を受けたけど、根底は母なのかもしれないですね。母も若い時古着屋さんに行っていたみたいです。母の若い頃の古着っていったいいつなんだ、って話ですけど。(笑)母が色は3色以上使うな、とか柄物は1点までとか自分のこだわりを教えてくれていたから、影響は多分大きかったのかな。意識はしてなかったけど、刷り込まれているんですよね。盆過ぎたら、夏の服着るな!とか。きっとおしゃれだったんだと思います。」
知らず知らずのうちに、おしゃれの作法が身についていたKanocoさん。そしてルーツはさらに遡ります。
「おばあちゃんからもらったものもあります。多分、母もおばあちゃんから影響を受けているんでしょうね。オーダーメイドの服を作る人が、おばあちゃんの近くにいたみたいで、背丈に合ったコートを作ってもらったそうです。それをもらって、冬になるとけっこう着ています。おばあちゃんの名前も入っていて、そのコートは思い出深いですね。他にもブローチやイヤリングなど、受け継いだものはいっぱいあります。」
自分で買った古着と、受け継いだもの
自分で買った古着と家族から受け継いだものは同じ感覚ですか?それとも違いますか?
「全然違いますね。けっこう別格です。自分で買うものよりもっと大切にしなきゃって思うし、私の子どもにもいつか渡せたらいいと思うほど大事にしたいんです。気に入っているものはいっぱい着古したいけど、それだけは大事にしたい気持ちがあります。壊したくはない。自分で買ったものには、そこまでの責任感は無いけれど、出来る限りの愛を注ぎたいです。」
家族から受け継いだ“縁”やつながりを、とても大事にされているのですね。
その過程で、ご自分で買ったものでも良いものは受け継いでいっても素敵な気がします。
「〈この服、贅沢だぞ!〉なんて。(笑)そんなふうに洋服について、いつか子どもに教えられたらいいですね。」
「全然違いますね。けっこう別格です。自分で買うものよりもっと大切にしなきゃって思うし、私の子どもにもいつか渡せたらいいと思うほど大事にしたいんです。気に入っているものはいっぱい着古したいけど、それだけは大事にしたい気持ちがあります。壊したくはない。自分で買ったものには、そこまでの責任感は無いけれど、出来る限りの愛を注ぎたいです。」
家族から受け継いだ“縁”やつながりを、とても大事にされているのですね。
その過程で、ご自分で買ったものでも良いものは受け継いでいっても素敵な気がします。
「〈この服、贅沢だぞ!〉なんて。(笑)そんなふうに洋服について、いつか子どもに教えられたらいいですね。」
洋服は、大事にしていきたいし、できるだけ、永く着ていきたい。でも、普段からたくさん着る。
「愛があるからこそ、そうしたいですね。」
しみじみと語るKanocoさんは、日々の暮らしの中で、自分らしくおしゃれを楽しんでいます。
どんどん素敵な女性になっていく彼女に、これからも目が離せません。
(取材・文/金美里)
「愛があるからこそ、そうしたいですね。」
しみじみと語るKanocoさんは、日々の暮らしの中で、自分らしくおしゃれを楽しんでいます。
どんどん素敵な女性になっていく彼女に、これからも目が離せません。
(取材・文/金美里)
Kanoco(モデル)
兵庫県生まれ。2010年に上京。以降、『SPRiNG』『リンネル』『OZmagazine』など数多くの雑誌でモデルを務めるほか、CMやミュージックビデオにも出演。
著書に『カノコノコト』(宝島社)。白熊が大好き。
著書に『カノコノコト』(宝島社)。白熊が大好き。
グレーのボリュームのあるワンピースを、黒の小物で引き締めて。
バッグはフィンランドの「marimekko(マリメッコ)で購入したもの。
「かわいい姪っ子とお出かけするときのコーディネートです。」