家のことはきちんとしなければ。忙しくても手を抜いてはいけない……。そんな家事の呪縛に苦しんでいませんか？ 生真面目な方ほど、日々の家事が完璧にできないことに負い目を感じやすいかもしれません。そんな頑張り屋さんのあなたのために、無理しない、頑張らない《ほどほど家事》のヒントをご紹介します。丁寧な家事ができなくても、暮らしはなんとか成り立つものです。

これさえやっておけば、そこそこきれいになる《ほどほど家事》をご紹介します。目立つ部分、毎日使う場所を、何かのついでにやってしまうのがポイント。コツコツこまめに動くことで、まとまった時間がなくても、きれいな状態をキープできるのです。そこそこできている！という自信にもつながりますよ。

使った食器、その日に着た服など、生活していると終わりなく発生する「洗い物」の家事。ある程度ためてからすると、それなりに時間も手間もかかるものです。使ったらすぐに洗う、その日のうちにリセットする。そんな「ちょい手間」で済むうちに、片付けてしまうのが吉です。

ほんのひと手間で、お部屋がそこそこキレイに見える方法があります。それは、目立つ場所を整えること。目立つ場所とは、テーブルやキッチンカウンター、チェストなど、モノが溜まりやすい平らなところです。席を立つときに、通りすがりに、片手間でサッと整えるだけで、ずいぶんと片付いて見えるので、試す価値アリですよ。

平らな面が整うと部屋全体がきれいに見えるのは、寝室も同様です。ベッドは小さくても1畳ほどの面積がありますので、ここを整えると効果抜群。朝起きたら布団を整え、ベッドカバーをかける。ベッドまわりの床も、ついでに軽く掃除する。こうやって清潔な寝室を保つと、睡眠の質が上がり、心身の健康促進にも役立って一石二鳥です。

洗面所やトイレなど、汚れやすい水回りをそこそこキレイに保つには、毎日の簡単掃除を習慣にすることです。「サッと拭くだけでOK」というように、作業を極力シンプルにして、心理的ハードルをぐんと下げましょう。掃除の妨げになるようなモノを置かないことも、大切です。

家事というものは、マルチタスクで同時進行することも多いものです。毎日の家事をその都度考えるのは、負担感が増す原因にもなりかねません。そういった考える時間や労力をなくすためには、家事をルーティン化してしまうことです。

家事のルーティン化は、1週間単位で考えます。何曜日にどこを掃除するか決めておけば、あとは計画に沿って淡々とこなすだけでOKです。「できていない」「やらなきゃ」という焦燥感やストレスがなくなるうえに、そこそこきれいな状態がずっと続きます。

家事のルーティン化に欠かせない、週間計画表をご用意しました。5～10分でできる家事、20～30分程度の家事を組み合わせて、1日のスケジュールに埋め込めるボリュームに調整するとよいでしょう。

毎日頭を悩ませる家事といえば、献立を考えることではないでしょうか。そんな献立もルーティン化することで、グンと省力化できます。買い物リストも使いまわせて、料理の段取りにも慣れてスピードアップ間違いなしです。

年末に慌てて大掃除にとりかかり、中途半端な状態で新年を迎える……。「できなかった」という後悔や、自己嫌悪を抱いた苦い経験があるのではないでしょうか。ただでさえ気忙しい年末に、いつもの家事プラス大掃除というのは無謀というものです。苦手な大掃除は12か月に分割して、コツコツやっていけば、負担感も軽くなります。

窓を全開にできる暖かい春には、家じゅうのホコリ取りにうってつけの季節です。天井から壁、照明器具やカーテンレール、家具の上など、ホコリが溜まりがちな場所を掃除します。カーテンの洗濯やラグの天日干し、ベランダやウッドデッキの掃除、フローリングのワックスがけなども、この時季に。

気温が高い夏は、油汚れが浮いて落ちやすいというメリットがあります。やっかいなキッチンのコンロまわり、換気扇のベトベトとした汚れも、すっきり落としてしまいましょう。梅雨で汚れた窓ガラスや網戸の掃除、ジメジメしやすい浴室のカビ対策もこの時季にやっておきたいですね。

涼しくなった秋以降は、新年への準備期間です。夏の間酷使したエアコンのクリーニング、テーブルやソファなど家具のメンテナンス、玄関土間や外まわりの拭き掃除、冷蔵庫の中を一掃するなど。ほどほどの大掃除で、気持ちよく新年を迎える準備をしましょう。

そこそこできたらOK！の、《ほどほど家事》をご紹介しました。きちんと丁寧にする家事は、素晴らしいことです。でもそれが呪縛になっていては、暮らしそのものが窮屈になってしまいますよね。家事はそこそこできていれば、暮らしは十分成り立つものです。肩の力を抜いて、無理しない、頑張りすぎない《ほどほど家事》をお試しくださいね。