約束の時間、作業期限・・。いつも「ぎりぎり」が癖になっていませんか?
ギリギリ間に合うか間に合わないかの瀬戸際は本当に苦しくて、「もう二度とこんな経験したくない!」と思いますよね。しかし、不思議とまた繰り返してしまうのが、"ぎりぎり"というもの・・・。
そこで今回は、諦めている方も多い"ぎりぎり癖"を直すための方法をご紹介します。
"ぎりぎり癖"を、2週間でゆるやかに手放すプログラム
ぎりぎりを直すために「明日から、何事も前倒しで頑張ろう!」と意気込んでも、癖として定着している自分自身を見つめなおさないと、根本的な解決にはつながらないもの。
そこで「2週間」かけて、小さなステップからゆるやかに始められる改善アプローチを考えました。一緒に2週間のプログラムにチャレンジして、ずっと時間に追いかけられる日々から解放されましょう。
【自分を見つめる1週間め】
・1日め
ファーストステップは、「ぎりぎりから抜け出したい!」という決心から
最初の1日目は、もう"ぎりぎり癖"を卒業したい!という決心をすることから。
そのために、"ぎりぎり"に陥るときの状況・心理を振り返ってみましょう。
"ぎりぎり行動"を繰り返してしまう理由
実は、"ぎりぎり"を繰り返す人は、無意識に"ぎりぎり"が好きになっている傾向があります。"ぎりぎり"にならないと、エンジンがかからないのです。
それには理由があり、何回か"ぎりぎりセーフ"の成功体験を重ねると、「ぎりぎりでも何とかなるものだ」「ぎりぎりのスリル感が楽しい」「ぎりぎりセーフの感覚って、達成感がある!」と、無意識のうちにぎりぎりの状況を好むようになる為。
あわせて意欲や快楽に結びつくドーパミンも放出され、"ぎりぎり"の誘惑に従ってしまう・・という、思考の癖によるものでもあるのです。
そのように"ぎりぎり"は、あなたが"めんどうくさがりだから"起こることとは、一概に言えません。ですから、自分を責めすぎず、肩の力を抜きましょう。
ぎりぎり卒業の決意を後押ししてくれるメッセージを。
ぎりぎり卒業の決心を固めるにあたって、ノートに書いておいてほしいメッセージがあります。
それは、「自分をコントロールしているという意識を常に持とう」という言葉。
ぎりぎり行動は、どうしても時間や〆切に追われてしまい、無意識のうちに、自分自身がそれらにコントロールされがちです。
でも、それは思考の癖でもあるので、改善のためのノウハウが分かれば大丈夫。自分にとってストレスなく日々を過ごせるよう、今度は自分で自分をコントロールすれば、ちゃんと改善していけます*
ぎりぎり癖が出そうになったとき、この言葉があなたの背中を押してくれるはず。
ちょっとだけ危機感を持って"ぎりぎり”から抜け出したい気持ちを作ることが、始めの一歩です。
・2日め~7日め
自分が"ぎりぎり"に陥る状況を知り、対策を考える
最初の一日で"ぎりぎり"への決別を決心したなら、最初の1週間の残りの日「2日め~7日め」は、普段の自分の行動を、俯瞰して捉えることに徹してみて。
第三者の視点をもって、観察するように自分を見てみると、"ぎりぎり"を引き起こす「あるある行動」が見えてきませんか。その行動をノートに洗い出し、対策を考えてみましょう。
たとえばこんなことしていませんか? "ぎりぎり"のあるある行動(一例)
⇒対策:身支度を終えてから、ご飯を食べるという順にする。
□ 今日着る服に迷って、時間がかかってしまった。
⇒対策:迷った日用に、お気に入りのコーディネートを数パターン用意しておく。
⇒対策:とにかく、目の前の一つの事だけに集中する工夫をする。
【実践する2週間め】
自分が自覚している「遅刻ぎりぎりの癖」、「作業期限ぎりぎりの癖」などから、明日から取り組めるものを一つ選んで実践してみましょう。
・8日め~13日め
締め切りだけでなく「今、何割達成できてる?」を意識して、前倒しにトライ
いつも、約束の時間・作業期限に向き合うとき、「○時に間に合えばいい」という締め切り意識が働きますよね。もちろん、その締め切り意識は必要なのですが、あわせて「今、何割達成できてる?」という、ペース配分を意識するようにしましょう。
"ぎりぎり癖"に悩んでいる方は、TO DOリストを作って順番ににタスク処理をすることは得意でも、「全作業の何割を完遂できているのか」といった全体の状況把握を苦手とする方が多いそう。
改善のためのイメージトレーニングに、一緒にチャレンジしてみませんか。
「今、何割達成できてる?」を意識する、4段階のイメージトレーニング
作業期限ぎりぎりの癖がある方は、その着手~完成まで。
ひとつのミッションを完遂するためのTo Doを洗い出し、それを着手する順番に組み立て、全体の作業を把握しましょう。
そのうえで、作業完了の度合いを、2割・4割・8割・10割の「4段階」に分けてみましょう。
構成を決めて、資料の見出しを組み立てる(3時間)
・4割
見出しに、文章やデータを補足していく(3時間)
・8割(完成)
資料全体の文章を完成させる(2時間)
・10割(完璧)
資料全体の推敲・校正を行う(2時間)
※時間の設定のコツは、かかる作業時間を50%ほど多めに見積もること。
・14日め
最終日は「ぎりぎりだった自分」について、ゆっくり想い巡らす時間を
ついに、プログラム最終日です。今日まで2週間、チャレンジしてみて、いかがでしたでしょうか*
最終日の今日は、「同じシチュエーションで、ぎりぎりだった自分と、ゆったりしている今の自分」を比べる時間を、最後に作りましょう。
ぎりぎり回避の成功体験を得たならば、もう"ぎりぎり"は過去のこと。そこから得られる気づきを、見つめてみましょう。
ふとした日常の景色が、色鮮やかに
すこし前倒しで家を出たり、作業をしたりすることで、“ぎりぎり”では得られなかった心の安らぎを感じ、まわりの世界がちょっと変わったように見えませんか。
例えば“遅刻ぎりぎり”の癖があった方においては、だんだん早く家を出ることに慣れていけば、「○時に間に合えばいい」という時間に急かされる意識から、解放されるようになるはず。
そのようにして、家を出てから会社まで「急がず、走らず」ゆっくり歩いて出勤することが当たり前になる。スマホを見ず、呼吸のリズムを意識しながら歩くと、徐々に、幸せホルモンであるセロトニンが分泌されていきます。心が安らぎ、今日1日のやる気がみなぎってくるという、新体験が待ち受けているのです。
ときには自分にやさしく。臨機応変に、やる気を高める方法も考えて。
思うようにはうまくいかなかった、という人もいるかと思いますが、厳しい、ストイックなルールに自分を縛る必要はありません。大切なのは、継続して、ぎりぎりの無い生活に慣れること。
例えば、条件付きのご褒美を設定して、自分のモチベーションを意識的に刺激するのも有効な方法ですよ。
朝いつもより早く家を出られたら、会社の近くの美味しいドリンクをテイクアウトしてみる。段取り通り仕事が進められたら、帰りはウィンドショッピングに出かける。
そのように「○○できたら、~~してもいいことにしよう」ということにして、早め行動にトライするのもおすすめです。
おしまいに
“ぎりぎり女子”を卒業して、時間に急かされる日々から解放されよう
一度定着すると、なかなか抜け出すのが難しい“ぎりぎり”の癖。あなたの人生は、あなたのもの。自分をコントロールする意識を強くもって、目の前の状況に前向きにチャレンジしてみてください。
「“ぎりぎり”はもう卒業」という揺るがない想いのもと、これからは、ゆとりのある軽やかな日々を過ごしていきたいですね*
たとえば、毎朝会社へ行くために、家を出るまでの支度時間。出勤時間が迫りつつあるのに、ギリギリにならないと身支度のやる気が起きず、遅刻寸前で出社・・。
あるいは、友人と待ち合わせ。前から楽しみにしていた約束の日なのに、当日になってから待ち合わせ場所を調べて、あたふた・・。気づけば電車の乗り換えや集合場所に迷いながら、汗びっしょりで到着・・。
そんな経験、ありませんか?