とはいえ、今日すべきことが分かっているのにあれもこれもと意識が飛んでしまい、すべてが中途半端で結局なにも片付かない、という経験はありませんか?
あるいは、すべきことは目の前にあるのに根気よく続けられない、気が散って集中できない、頑張ろうというモチベーションが続かないという時も…。そんな状況を変えてくれるのが「ポモドーロ・テクニック」です。
ポモドーロ・テクニックとは
ポモドーロ・テクニックとは、仕事や勉強、家事など一つのこと(タスク)を集中して25分間続けた後に5分の休憩を取るという時間管理術のことです。
「集中25分」×「休憩5分」を1ポモドーロとして4ポモドーロ行った後に長い休憩をとるのがルールです。では、具体的な方法を見ていきましょう。
1・実行するタスク(やること・作業・勉強など)を決める
2・タイマーを「25分」に設定
3・タイマーが鳴るまでタスクを行う
4・タイマーが鳴ったら作業を終了
5・「5分」間の休憩を取る(タスクとはまったく関係のないことをして脳を休ませる)
6・2~5までを「1ポモドーロ」とし、4ポモドーロ行う
7・4ポモドーロの後に長い休憩(20〜30分)を取る
8・1~7を繰り返す
ここで大事なのは、達成するべきタスクは一つに絞ること。また、まとまった時間がない場合でも、2ポモドーロだけとか3ポモドーロだけでも行うことができます。
ポモドーロ・テクニックのメリット
ポモドーロ・テクニックのメリットは、気を散らす要因となるものを意識的に排除し、短い集中時間と休憩を繰り返すことで高い集中力を持続できることにあります。
集中することによって、これと決めたタスクがやり遂げられ、充実感が得られます。充実感が得られると、それが次も頑張ろうというモチベーションに繋がりますね。
そのモチベーションは、自分がやるべきことを明確にし、結果を積み重ねていくことで維持し続けられるでしょう。結果として、自分が使える時間内での生産性が上がるというわけです。
もう一つのメリットとして、苦手なことであっても「25分だけでもやってみるか」というように取りかかりやすいことにあります。一度取りかかってしまえば次にすべきことが見えてきて、苦手なこともやり遂げやすくなりますね。
「ポモドーロ・テクニック」で時間を上手に使おう
最初は徐々に慣らすかたちでもいいでしょう。
仕事であれば一日の業務時間を全部区切るのではなく、例えば、会議の資料を作る際に25分の区切りをつけてみませんか。限られた時間の中で、集中する習慣がつくようになるはず。
あるいは、アイディアを形にしたり何かを新しく生み出す仕事のように、これで良しというゴールがない場合。そんな時も時間を区切ると、意識を切替えられるのでおすすめです。さらには「何ポモドーロでやり遂げる」と決めることで意識が変わってくるでしょう。
一方で、苦手なことや何から手を付けてよいかわからない、そんな時にも25分だけ頑張ってみるかと自分に言い聞かせましょう。仕事、勉強、読書さらには大掃除などの家事をするときにもポモドーロ・テクニックは有効です。
25分間集中できない…そんな時
時には、電話が入ったり来客があって25分間集中できなかった、という場合があるでしょう。けれど、ポモドーロ・テクニックは25分間集中できたから成功、ではなく、単に時間の管理術です。
何らかの外的要因によって25分間集中できなくても、また仕切り直せば大丈夫。けれど、25分の間になんとなくメールが気になったり他のことが頭をよぎったら…、それはしっかり集中できていないということですね。
集中できないのは、自分にとってさほど重要ではないタスクだからかもしれません。そんな時は、そもそも実行すると決めたタスクの選定をやり直しましょう。
おわりに
4ポモドーロ終えて15分の休憩をとると2時間15分です。12ポモドーロを終えると6時間45分ですよね。全く時間を区切らずに8時間働くよりも、ポモドーロ・テクニックを使った6時間45分の方がタスクの進行がきっと速く感じられるでしょう。
時間は十分にあると思っていても、気づけばあっという間に過ぎ去ってしまうもの。ポモドーロ・テクニックで時間を意識的に区切りながら、充実した時間の使い方ができたら嬉しいですね。
私たちは限られた時間の中で、仕事や家庭のこと、子どもや自分のこと等、多くのやるべきことをこなしていきますね。どの部分に時間を多く割くかは人それぞれ。けれど、限られた時間を有効に使いたい、という思いは共通ではないでしょうか。