ネイルを落とした後は、気持ちが落ち込む…?
または、お肌が弱くてネイルを塗れない、深爪してしまう、爪を噛む癖があるなど、キレイな爪を諦めている方もいるのではないでしょうか。
実は爪の形は遺伝だけで決まるのではなく、キレイに育てる習慣で決まります。この記事では、育爪スタイリストで育爪サロン・ラメリック代表の嶋田美津恵さんにご協力いただき、「育爪」の詳しい方法をご紹介していきます。
「育爪」とは?
美爪は一日でならず*
素の爪がキレイになれば、爪を飾る必要も感じなくなるのだそう♪
どうして爪をコーティングするのは良くないの?
実は、現在は「育爪」のみを手掛ける嶋田さんも、以前は「ケア」と「カラー」の両方の施術を行っていました。ところがある日、体調不良が続いて病院を訪れると、化学物質過敏症と診断されてしまいます。ネイルの材料に含まれるトルエンの中毒が原因でした。
病気によって、これまで通りのお仕事を続けられなくなったのと同時に、カラーの施術が危険性を孕んでいることに気付かされたのです。
ネイルカラーって、何で出来ているの?
また、ネイルカラーを塗ったままの状態を続けていると、爪の通気性が妨げられてトラブルの原因になります。爪の表面からは、他の場所の皮膚の2~3倍もの水分が蒸発しています。このため、爪の表面をプラスチックで塞いだ状態が続くと、爪の上の層は乾燥して縦すじや二枚爪の原因になり、下の層は逆に逃げ場を失った水分が溢れて指から爪がはがれ、ピンク部分が減って白い部分が増える原因になります。
ベースコートは塗っても良いの?
ベースコートを塗ると硬い保護膜で強度は増しますが、爪が本来持っている通気性と柔軟性を失います。人によっては、指先がしめつけられるような圧迫感を感じる場合もあります。
最初は爪が割れてしまうのかも?と心配になるかもしれませんが、思い切ってベースコートをやめてみましょう。
ベースコートをやめると……
コーティングする→傷む→またコーティングして隠す→さらに傷む……の悪循環を抜け出し、3つの習慣→健康でキレイになる→嬉しくてますます習慣になる→ますます健康でキレイになる……という好循環に変えていきたいですね。
まずは、なりたい理想の爪をイメージ*
上の写真のようなキレイな爪になれたら、手元のお洒落が楽しくなって、出会う人みんなに爪を誉められそうですよね。
美しい爪の条件って?
育爪の成果を見てみましょう♪
ビフォー育爪
育爪前の30代女性の右手。どの指も爪のピンク部分が小さく、爪周りが乾燥して白くなっています。ささくれもたくさんあります。(日付の2012.5.18は書き間違えで、実際は2021.5.18です)
アフター育爪(41日後)
同じ女性の41日後の右手です。4本ともピンク部分が伸びて、縦長な印象に。爪周りの乾燥やささくれがなくなっています。
「爪を育てる」3つの習慣とは?
STEP1.紙やすりで「アークスクエア」に削る
「アークスクエア」とは?
(写真提供:SB クリエイティブ)
「アークスクエア」のメリットは、爪に衝撃を受けても力が分散されやすく、ピンク色の部分を左右均一に指の先端まで伸ばすことができ、錯覚効果で短い爪でも縦長の爪に見えることです。
実際に削ってみましょう
詳しい整え方は、育爪サロン・ラメリックさんによる動画をご覧ください。見ながら一緒に削るのも良いですね。
STEP2.オイルと水で保湿する
爪のトラブルが起こる原因は?
実際にオイルを塗ってみましょう
なぜ爪の裏から塗るの?
①表面より裏のほうがオイルが染み込みやすいため、爪の白い部分が透明(クリアネイル)になる
②爪の側面にもオイルが行き届いて、横に飛び出た小爪(爪のささくれ)が出来なくなる
③甘皮にもオイルが行き届いてささくれが出来なくなる
どのくらいの頻度で塗るの?
爪の白い部分が透明になったクリアネイルを早く手に入れたい!という場合は、1日7回以上がおすすめです。また、爪を噛みたくなったり、いじりたくなったりしたときも、オイルを塗ってください。
爪を噛んだりいじったりする人は、爪周りのささくれや乾燥して硬くなった皮膚が気になり、それを取り除きたくなります。しかし、そう感じた瞬間にオイルを塗ると、一瞬で乾燥して白くなった部分やささくれなどが見えなくなり、噛んだりいじったりしたかった場所がわからなくなるので、噛んだりいじったりしなくなります。
どんなオイルを選んだら良いの?
ただし、どんな植物油でも人によってはアレルギー反応が出る場合があるので、腕などの皮膚に少量塗ってみて、異常を感じたり、皮膚に合わないと感じた場合は、そのオイルは使わないようにしてくださいね。
STEP3.いつでも爪を当てない指使いを
ピンクの部分を伸ばしたいなら
「①爪をものに当てない」「②爪を道具として使わない」の2点を常に意識して生活しましょう。これらを意識していると、仕草が美しい人にもなれるのです。
こんな時は、爪に負荷がかかっているかも?
また、エレベーターや照明などのボタンを押す際は、指先ではなく指の関節を使う、パソコンのキーボードに爪を当てないようにする……など、日ごろの習慣を見直すことが大切です。
【育爪のギモン】甘皮処理や表面磨きはしないの?
まず、「甘皮処理」はサロンでプロにお任せしないと、爪を育てるのに大切な根本の部分を傷つけてしまうことがあります。特に甘皮を切り取ったり、押し上げたりすると、雑菌が侵入して爪周囲炎になる可能性があります。気になる場合は、お湯で柔らかくなっている時にコットンで爪の表面にこびりついている薄皮をふき取る程度はOKですが、それ以外のケアは自分でしないのが賢明です。
「表面磨き」をすると縦すじや凸凹が薄くなりますが、爪の厚みも薄くなります。縦すじや凸凹を生み出している生活習慣を変えていないため、ずっと表面磨きをし続けることになります。オイルを塗るのを習慣にすると、徐々に縦じわや凸凹のないキレイな爪に生え変わっていくので磨く必要がなくなります。
お呼ばれやお仕事で、どうしてもネイルカラーが必要な方へ
爪に優しいネイルカラー例
上羽絵惣|胡粉ネイル
ホタテ貝を原料に、有機溶剤を使用しないで作られた胡粉ネイル。お湯で簡単にオフできるので、1dayネイルにぴったりです。京都の日本画用絵の具の専門店「上羽絵惣」さんだからこそ作れる、日本人女性の魅力を引き立てるカラーが揃っています。
フェリシモ猫部|なりきりにゃんこ あの猫(こ)とおそろい 肉球色の1dayネイル
思わずパッケージ買いをしてしまいそうなネイルは、保湿成分「ヒアルロン酸Na」を配合しているので爪に優しく、お湯で落とせる1day用に作られています。ネイル特融のツンとしたニオイもありません。肉球カラーを再現したマットな質感の3色は、どれにしようか迷ってしまいます。
OSAJI|アップリフト ネイルカラー
「育爪」で、すっぴん爪に自信を持って
「育爪」について、もっと知りたいなら
今回の記事作成にご協力いただいた嶋田美津恵さんの著書「女は爪で美人になる」は、記事内ではご紹介しきれなかった「育爪」に関するエピソードも、多く綴られています。自由が丘店の土日の新規予約が2年待ちという育爪サロン・ラメリックさんですが、この本さえ読めば、ご自宅ですぐに「育爪」を始められます。特性の『素の爪専用「紙やすり」』もセットになっていて、とてもお得な内容です。
(写真提供:SB クリエイティブ)