買ってきた♪頂いた♪ せっかくのカニ、正しく茹でて味わおう
もしもカニが手に入ったなら・・・ちゃんと美味しく茹でたいですよね。家で食べるからといって、決して適当に茹でて失敗したくないものです。
そこで今回は、「普段よく食べないからこそ、せっかくのカニを台無しにしたくない!」というあなたへ、正しいカニの茹で方をご紹介します。
ふわっとした身に仕上がるよう、上手にカニを茹でて、ポン酢・レモン・カニ酢などで、豪快に頬張ってみませんか*
関連記事:【ずわい・タラバ・毛蟹】の種類、おすすめの食べ方
~いろんなタイプ別「カニ」の茹で方~
・『ボイル冷凍ガニ(ボイル冷凍カニ)』*茹でたボイル済みのカニを、冷凍したもの
CASE1.鮮度が命。「生冷凍ガニ」と「活カニ」の茹で方
*「生冷凍ガニ」とは?…ボイルと同様通販で人気!食べる時は要加熱
生の状態のカニを冷凍した、こちらの生冷凍ガニ。丁寧に解凍して、もともとの生の状態に戻してから、茹でます。
*「活カニ」とは?…生食用ならカニ刺し(刺身)も!市場によく並びます
いまでは通販で、「活カニ」を扱うお店もありますが、注文して、そのお店から「活カニ」配送中にカニが絶命してしまうこともあるそう。それも「活カニ」と呼ばれるそうですよ。
(通販で活カニを買う場合、上記のような配送中トラブルが起こることもあるそうなので、通販時はよく確認しましょう)
活カニはほとんどの場合、そのままカニ刺し(刺身)で食べられるほど新鮮なもの。せっかくならば、全部茹でて食べる、というのはもったいないかも*
【始めに】「生冷凍ガニ」の場合、“解凍する”下準備が必要
まず冷凍ガニを解凍するにあたり、食べるぶんだけの量をとりましょう。
なぜかというと、食べ切れなかった分を再冷凍すると、質・美味しさが落ちてしまうため。まるっとカニの姿があれば「一杯まるごと食べたい」と思いがちですが、残すかも・・と少しでも思われるならば「食べるぶんだけ」が、美味しく食べるポイントです。
ちなみに手早く済ませたいときは、水をかけて行なう「流水解凍」で8割程度解凍したうえで、冷蔵庫での「自然解凍」に移行すると良いでしょう。
「姿」の状態など、カニみそがある場合は、解凍と同時に流れ出ることがあるので、甲羅を下にして、カニを仰向けにしておくとよいでしょう。
~これからご紹介する【茹で方】についてのまえがき~
大切なのは、茹でるときの「塩加減・ゆで時間の目安」。これは、茹でるカニの種類・量によって、要調節です。
ちなみに海水よりもややしょっぱい塩加減にしたほうが美味しいという声が多いですよ。
塩の濃度はインターネットで検索するといろいろな数字が出ておりますが、当店ではタラバガニ ・花咲がに・ズワイガニは約4%の塩分濃度、毛ガニは約3〜4%程度(3%は水1リットルに対して塩30グラム、4%は40グラム)をおすすめしています。
ご自宅で活きた蟹(生蟹)を茹でるポイントのところから、塩加減・ゆで時間目安をご参照ください。
「生冷凍ガニ・活カニ」の茹で方①…【ズワイガニ】
【ズワイガニ】を水(鍋)から茹でる
【ズワイガニ】を沸騰した湯(鍋)から茹でる
甲羅を下に向けて(腹を上にして)鍋にカニを入れ、甲羅が隠れるまで水を入れます。沸騰してからカニを入れると、カニの味噌が流れ出て美味しさが半減してしまいますので要注意。
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鍋に火をかけ、中火から強火にします。途中弱火にしたり、さし水をしたりしてお湯の温度を下げると、カニが黒ずんでしまいます。
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沸騰してから約15分でカニがゆで上がります。
石川県「南加賀公設地方卸売市場」WEBサイト内、「加能ガニの茹で方」紹介ページです。(石川では「オスのズワイガニ」を「加能ガニ」といいます)
《おまけ》茹でた【ズワイガニ】のさばき方
「生冷凍ガニ・活カニ」の茹で方②…【タラバガニ】
実はカニといっても、ヤドカリの仲間である「タラバガニ(そして、花咲ガニ)」は、あまりカニミソが美味しくないという声が多いのです。
かにみそが美味しいカニといえば、「ズワイガニ」「毛ガニ」がダントツ人気。ちょっと覚えておくとよいでしょう。
【タラバガニ】をお湯(鍋)から茹でる
タラバガニを「姿」ごと茹でるならば、その全体が浸かるような鍋を使うのが良いです。そして鍋で水を沸騰させ、カニの量にあった塩を加え、茹で汁を作ります。
そうしたら、タラバガニを入れます。カニを入れると湯の温度が下がりますが、あらたけて火にかけて再沸騰させます。その再沸騰した時点から、“茹で時間の目安”に従って、茹でましょう。
《おまけ》茹でた【タラバガニ】のさばき方
「活カニ」の茹で方③…【毛ガニ】
【毛ガニ】をお湯(鍋)から茹でる
《おまけ》茹でた【毛ガニ】のさばき方
CASE2.こちらも通販で人気!「ボイル 冷凍ガニ」の食べ方
*「ボイル 冷凍ガニ」とは?…食べる場合は、 解凍後そのまま食べられる
「ボイル冷凍ガニ」はその名のとおり一回しっかり茹でてあるので、実は「茹で方」といっても、“また茹でる(二度ゆで)”ということは、決してオススメしません。
たとえば、カニ鍋に入れる場合も、しっかり煮込む必要は無し。あたためる程度の感覚で鍋に投入するほうが、素材の味を楽しめます。
【始めに】「ボイル冷凍カニ」の場合、《解凍する》下準備が必要
「ボイル冷凍ガニ」のあたため方 *茹でること(二度茹で)はオススメしません
しかし、なんだかんだで“温かいほうが美味しく感じられる”というものですよね。
カニの甲羅を下にして蒸して、あたためるのがおすすめ。また、あたたかいお湯に少し入れるという手もありますが、長く入れると旨みエキスが出てしまうためご注意を。ちなみに、美味しさを考えると、電子レンジ使用は厳禁ですよ。
例)「ボイル冷凍」のタラバガニを、解凍&さばく 手順
CASE3.通販のチルド(冷蔵)で見かける「浜ゆでカニ」の食べ方
たまに市場などに行くと見かける「浜ゆでカニ」。
“浜ゆで”という名前の通り、水揚げしたばかりの生きているカニを、その場の浜で塩茹でしたカニ、という意味。
実際のところ“浜”という場所とは限りませんが、水揚げ直後に茹でたからこその、(輸入ものに多い)ボイルガニとは異なる美味しさがありますよ。
本題ですが、「浜ゆでカニ」の食べ方も、基本的には先に述べたCASE2.の「ボイル冷凍ガニ」の食べ方と同じ。
CASE2.の上でのご説明をご参照くださいね。(二度茹ではオススメしません)
終わりに
冬の味覚の王様「カニ」。
普段食卓によく出るわけではないものの、冬の贈り物でいただいたり、素敵な特売日にゲットできたりと、「思いがけず食卓に」ということも多いもの。
みんな大好きなご馳走だからこそ、一番美味しい茹で方で調理してみてください。
お家で大きなカニを食べるなんて、1年に1度あったら良いほう・・・。そんな、みんな大好きなご馳走であり、冬の味覚の代表格「カニ」。
ちょっとお高いけれど、美味しそう!と買ってみたり、人からの頂きものなどで、カニを食べる機会がたまにあるのでは。