初めてのおせち作り、基本のキ
おせち料理って?
過去を遡っていくと、おせちの風習が始まったのは、平安時代からであることが分かります。
日持ちする食材ばかりを使用するのは、火の神様を怒らせないようにするためだと言われていますが、それだけではなく、台所を休めるという意味や、正月の期間中は女性を休ませてあげるという意味合いもあるようです。
ただし、平安時代から江戸時代に掛けては、一般庶民の中でおせちを食べる風習はなく、本格的に取り入れられるようになったのは、江戸時代後期からだと言われています。ちなみに、おせち料理の内容は、地域ごとによっても違っており、その土地ならではの旬の食材や特産物が使用されていることがほとんどです。また、これらの食材には必ず、豊作、子孫繁栄、出生、長寿いずれかの意味が持たされており、とてもおめでたい料理として楽しまれてきました。
おせち料理を上手に詰めてみよう♪
基本的に、三段のお重のうち、一の重には祝い肴になるような、黒豆、田作り、かまぼこなどが入ります。そして二の重には、鯛やエビなどのおめでたい焼き物やなますなどが入り、最後の三の重には、しいたけや里芋、レンコン人参などを煮た、煮物が入ります。
めでたさを重ねるという願いを込めて
おせち料理はめでたいことを重ねるという願いを込めて重箱に詰めます。基本は四段重ねで、上から順に、一の重、二の重、三の重、与の重、と呼びます。四段目のお重を「四の重」と言わないのは「四」が「死」を連想させ縁起が悪いとされているからです。 詰め方や料理の組み合わせは地域や家庭、しきたりなどによって様々ですが、最も代表的な詰め方を紹介します。
一の重…黒豆、数の子、ごまめ(田作り)などの祝い肴〔ざかな〕
二の重…伊達巻やきんとんのような甘いもの中心
三の重…魚や海老の焼き物など海の幸
おせちのレシピと由来について
おせちに入っているものにはそれぞれ、理由や由来があるんです。日本の伝統のおせちですが、知れば知るほど面白く、昔の人の粋な考え方も垣間見れます。それでは、おせちに入っている料理のレシピと由来を簡単にご紹介します。
伊達巻
【伊達巻】昔の伊達者(シャレ者)たちの着物に似ていたので伊達巻と呼ばれるようになったといわれる。「伊達」とは華やかという意味がある。巻き物が書物や掛軸に通じることから知識や文化の発達を願う。
紅白かまぼこ
【紅白かまぼこ】半円形は日の出(年神様)を表す。おめでたい紅白で、紅は魔除けの意味があり、白は清浄を表す。
紅白なます
【紅白なます】紅白でめでたく、祝いの水引にも通じる。根菜のように根を張るように
酢レンコン
【菊花かぶ】菊は邪気を祓いと不老長寿の象徴。
栗きんとん
【栗きんとん】栗は「勝ち栗」と呼ばれる縁起もの。「金団」と書き、黄金色で縁起がよく蓄財につながる
黒豆
【黒豆】まめに(勤勉に)働き、まめに(丈夫で元気に)暮らせるように。
煮しめ
山の幸を中心に、家族が仲良く結ばれるよう煮しめます。
【れんこん】穴があいていることから、将来の見通しがきくように
【里芋】子芋がたくさんつくことから、子孫繁栄
【八つ頭】頭となって出世をするように、子芋がたくさんつくので子孫繁栄
【くわい】大きな芽が出て「めでたい」、子球がたくさんつくので子孫繁栄
【ごぼう】根を深く張り代々続く
重箱がなくても、少しずつをお皿に乗せて粋に演出
お盆に小皿や高さのある器をプラス
重箱がなくてもお正月気分は立派に演出できます。漆の盆に少しずつのおせちを乗せて、平たいだけでなく、お盆の上に高さを出す器を組み合わせれば、とっても豪華なテーブルコーディネートが完成します。新婚初の二人で迎えるお正月にもオススメの盛り付け方法ですね。
貝や柑橘類も器に取り入れてみる
竹かごと笹などのあしらいを組み合わせて
竹かごの中に葉物をプラスして、華やかさを演出。そして一つずつ個性的な小皿を組み合わせれば、お正月らしいとっても華やかなテーブルに早変わり。なますは筒形の細いグラスに入れることで、和洋折衷の印象も与えることができますね。とてもアイデア光る演出で、何人か人が集まる時も是非真似したいおせちの盛り付け案です。
新しい年も健やかで笑顔あふれる年を過ごせますように♪
新年を迎える祝いの膳「おせち」。今年は少しだけ頑張って自分でも作ってみませんか?また新しい気持ちで新年を迎えられると思います。今年も一年、健康で幸せ溢れる日々が過せますように…。来年もどうぞよろしくお願いいたします!
お正月になると食卓を彩ってくれ、新年を迎えたことを改めて知ることができる「おせち」。今まではお家の方が準備してくれて、自分は食べるのみだった方も多いのではないでしょうか?一人暮らしを始めたり、パートナーと初めてのお正月を迎えたり、または新婚さんだったり…今年は自分で用意する方も多いと思います!そこで今回は、初めてでも大丈夫、おせちの基本とお重の詰め方、そしてお重がない方でも上手に盛り付けできるお皿やプレートのおせちの盛り付けコーディネートについてご紹介します。