「ゆば」は古来から食されてきた、精進料理に欠かせない伝統食材。その歴史は古く、今から約1200年ほど前、天台宗の祖・最澄によって、比叡山延暦寺に伝わったのがその始まりと云われています。
豆乳を加熱すると薄い膜が表面に生じますが、「ゆば」はその膜を引き上げたものです。大豆の旨味と蛋白質がギュッと詰まった「生ゆば」は、濃厚な味わいで香り豊か。舌触りも滑らかで、消化吸収も良く、栄養価に優れた加工食品です。
身延 / その他
- 住所
- 南巨摩郡身延町相又425-1
- 営業時間
- ★食事処の営業時間 11:00~18:00(ラストオーダー午後17:30)
★物品販売所の営業時間 9:30~18:00
※店内の食事処は平日・土日祝祭日問わず15:00頃~16時頃まで「休憩休み(中休み)」があります、物品販売所には中休みは有りません。
- 定休日
- 火曜日・年末年始(12/31大晦日と1/1元旦) ※火曜日が祝日の場合は営業し、翌日の水曜日が振替休日になります。
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
近鉄日本橋 / 割烹・小料理
- 住所
- 大阪市中央区日本橋2-7-27
- 営業時間
- 17:00~23:00(L.O.22:30)
- 定休日
- 日曜(月曜日が祝日の場合、日月連休とさせていただきます)
- 平均予算
- ¥6,000~¥7,999
河原町 / 日本料理
- 住所
- 京都市下京区御旅町34
- 営業時間
- 11:00~16:00(L.O.15:00)
16:30~21:00(L.O.20:30)
- 定休日
- 無休(元旦のみ休日)
- 平均予算
- ¥2,000~¥2,999
京都の「湯葉」と日光の「湯波」
関西の京都・大津(滋賀)大和(奈良)、関東の日光(栃木)・身延(山梨)・箱根(神奈川)が代表的な「ゆば」の産地。中でもよく知られているのは京都と日光です。両者の基本的な作り方は同じですが、引き上げ方、料理の目的に大きな違いがあります。京都では「ゆば」を「湯葉」と表記します。加熱した豆乳から膜を引き上げる時に“一重”に引き上げるため、葉のように繊細。基本的には、料理の主役というより、多彩な京料理の食材の一つという位置付けです。
対して日光の「ゆば」は、「湯波」と記し、豆乳の膜を“二重”に引き上げたものです。二重に引き上げるため、ボリュームがあり、柔らかで適度な弾力があります。「揚巻湯波」が日光湯波料理を代表するように、日光では、湯波を料理の主役として扱います。
出来たての「ゆば」を味わってみましょう。
「ゆば」は繊細で奥深いものです。良質な豆や水はもちろんのこと、膜を均一に引き上げる熟練の技が必要です。でも、その作り方は至ってシンプルです。ハイレベルな品質さえ求めなければ、大豆の旨味いっぱいの美味しい「生ゆば」を家庭でも作ることが出来ます。
豆乳だけあればできる自家製湯葉
以下では、「生ゆば」の作り方を先に紹介し、「生ゆば」を使った美味しいレシピの数々を紹介します。豆乳から膜を引き上げるのはとても楽しい作業です。ぜひ記事を参考に作ってみましょう。
家で手軽に!「生ゆば」の作り方
その前に…。「汲み上げゆば」と「引き上げゆば」
「生ゆば」には、「汲み上げゆば」と「引き上げゆば」があります。「汲み上げゆば(つまみゆば)」とは、箸でつまむようにして膜を集めたもので、豆乳の温度が高くない時点で汲み上げることから「汲み上げゆば」と呼ばれています。トロトロとした柔らかな食感で、大豆の甘味を強く感じるのが特徴です。
「引き上げゆば(たぐりゆば)」は、表面に出来た膜を竹串や箸で引き上げた、シート状になったもの。一般的に「生ゆば」といえば「引き上げゆば」のことを指します。「乾燥ゆば」は、「引き上げゆば」を乾燥させたものです。平状の「平ゆば」や、慶事用に結び切りにした「結びゆば」等様々な形状の湯葉があります。
清水五条 / 豆腐料理
- 住所
- 京都市東山区五条橋東6-583-113
- 営業時間
- [通常]
11:00~15:30(L.O.15:00)
ゆば販売9:00~17:00
※季節によりそれぞれ営業時間が変動する場合がございます。
※ゆば販売は売り切れ次第閉店させていただいております。ご了承ください。
- 定休日
- 無休
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
自宅で「ゆば」を楽しもう!
以下では、「フライパン・ホットプレート」と「鍋」を用いた作り方をそれぞれ紹介します。ぜひリンク先を訪れて参考にしてみましょう。
フライパンで「ゆば」
動画:豆乳で簡単に湯葉づくり
「ゆば」→「豆乳鍋」のレシピ
豆乳を土鍋に張って具材を入れる“豆乳鍋”は、冬に人気の鍋料理です。豆乳鍋にする前に「ゆば」を引き上げてから、具材を入れれば、「ゆば」と「鍋料理」が一緒に楽しめます。
ネギ豚レタスの豆乳しゃぶしゃぶ鍋。
七草・ごま豆乳鍋。
やわらかな食味を活かした「生ゆば」レシピ
以下で紹介するのは、市販の「生ゆば」の方が美味しくできるかもしれません。「生ゆば」は、デパ地下や豆腐店、専門店で入手できます。美味しい「生ゆば」」が手に入るのなら、ぜひ作ってみましょう。
セリの湯葉巻き 生姜あん
デパ地下風・ブロッコリーと生湯葉のおかか和え。
伏見とうがらし・湯葉とエビのからし和え
湯葉の有馬山椒煮
湯葉と豆腐の丼
赤葱と比叡湯葉のおうどん
青菜と湯葉のお吸い物
クリーミー湯葉パスタ
山椒ちくわの磯辺湯葉揚げ
湯葉の梅ダレサラダ
SOYカリフォルニアロール
おわりに
ほのかな弾力と滑らかな食感。大豆の甘味と旨味がギュッと詰まった「生ゆば」は、一度味わいだすと癖になる美味しさです。「生ゆば」を作るのは、拍子抜けするほど簡単!です。作るのが面倒なら、購入しても良いでしょう。ぜひ記事を参考に、美味しい「生ゆば」を家庭でも味わいましょう。
140年以上続く日光の老舗ゆば亭ますだやの「ひきあげ湯波の刺身」です。豊かな風味と食感は「生ゆば」ならではの味わい。その美味しさを堪能するのなら、出来たてをわさび醤油で頂くのが一番!