“セミドライトマト”をたくさん作って、保存しましょう!
南欧の家庭では、収穫期に摘み取ったトマトは、煮詰めて瓶詰めにし、また乾燥させてドライトマトにし、秋冬の保存食にします。半乾燥させたセミドライトマトは、そのままでは保存が利かないので、ハーブ等と一緒にオイルに浸けこんで保存します。
完全に乾燥させたドライトマトを家庭で作るのは難しいですが、半分程度乾かした“セミドライトマト”なら、作るのはとっても簡単です。
セミドライトマトは、そのまま食べても美味しく、また料理に加えれば、滋味豊かで、奥行きのある味わいに仕上げることが出来ます。以下ではセミドライトマトの作り方と、セミドライトマトを使った美味しいレシピの数々を紹介します。ぜひ参考にして、セミドライトマトを料理に活用しましょう。
セミドライトマト作りには“プチトマト”がオススメ
大きなトマトでも出来ますが、一般的に“セミドライトマト”は、プチトマト(ミニトマト)で作ります。
“プチトマト”は小さなトマトの総称で、種類は豊富。一般的に大きなトマトと比較して糖度が高くも栄養価も優れています。乾燥させた時に旨味が凝縮される“セミドライトマト”ですから、なるべく味の濃いトマトを選びましょう。
セミドライトマトの作り方
オイル漬けにして保存
大きなトマトも“セミドライトマト”に
プチトマトに限らず普通のトマトでも、セミドライトマトを作ることが出来ます。
フルーツトマトのような味の濃いトマトがオススメです。
作り方は、トマトをスライスし、後はミニトマトと同じ要領で乾燥させて、瓶に詰めてオリーブオイルを注いで完成です。この時、種を抜いても構いません。種を抜くと、早く乾きます。
“セミドライトマト”の使い方
Tips(料理の裏技)
“セミドライトマト”。作ったけれど、一体何に使えばいいの?と考えてしまうかもしれません。
“セミドライトマト”は、1.“生のトマト”の代わりとして、2.干し椎茸や味噌といった“旨味調味料”として使うと考えれば、料理の幅は広がるはずです。
生のトマトは品種にもよりますが、一般的に水分が多く、火を入れる料理に使うのは意外と難しく、味も頼りないものです。
けれども、セミドライトマトなら余計な水分が少なく旨味もあるので、料理がしやすく出来上がりも良いものです。
例えば、トマトとパンを合わせるのは難しいものですが、セミドライトマトならパンの食味も活きます。
また旨味調味料として、ミートソースなどの煮込み料理に用いれば、深みのある味わいになります。
難しく考えず、ぜひ色々な料理に使って下さい。例えばオイル漬けのトマトをペースト状すれば、旨みが詰まったトマトのソースが出来ます。
そのままパンに塗っても良いですし、煮込み料理に加えても。
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おわりに…
“セミドライトマト”を作る時は、ぜひたっぷりと作って下さい。
なぜなら、味見と称して、幾つも口の中に消えてしまうからです。
賞味期限は1~3ヶ月と先に述べましたが、それよりもウンと早く食べ切ってしまうはず。
“セミドライトマト”は南欧の保存食、地域に根ざした知恵の結晶です。ぜひこの知恵をお忘れなく。
“セミドライトマト”をご存じですか?
南欧の料理での「トマト」は、食材というよりも調味料としての役割を果たしています。グルタミン酸やアスパラギン酸といった旨味成分が豊富な「トマト」は、いわば日本の干し椎茸や昆布、味噌や醤油のようなもの。