「ブライン液」とは?
お肉をしっとりさせる魔法の調味液
ブライン液とは、水に塩と砂糖を溶かした調味液のことで、鶏むね肉などパサつきやすいお肉もブライン液に漬け込むとしっとり柔らかくなるのが大きなメリット。欧米で鶏肉やターキーを柔らかくするのに使われてきた手法です。豚肉や牛肉、魚などにも使われます。
肉が柔らかくなる理由は、塩が肉のたんぱく質を分解して水分が中に入り込み、さらに砂糖の作用で保水力がアップするため。砂糖は水分を抱え込む性質があるのですね。また、塩でたんぱく質が分解されることで、加熱しても肉が縮みにくくなります。
ソミュール液との違いについて
ブライン液は肉を柔らかくするための液ですが、ソミュール液は燻製の際の手順として使われる液。塩分濃度がかなり違い、ブライン液よりも割合が高いのが特徴です。
超簡単!ブライン液の作り方
材料は、水・塩・砂糖のみ!
材料は、水・塩・砂糖とじつにシンプル。塩だけを入れることもありますが、砂糖を入れた方がより肉を柔らかく、うまみ・甘みもアップさせる効果が期待できます。
塩分濃度は5%、塩と砂糖の割合は「1:1」
200㏄の水に対して、塩10g・砂糖10g!
割合も簡単で、200㏄の水に対して、塩と砂糖をそれぞれ10g。塩分濃度は5%が基本です。よくかき混ぜたら、あっという間にブライン液の完成です。
塩分濃度についての注意
塩分濃度は5%を超えないよう注意しましょう。5%を超えると、浸透圧で逆にうまみと水分が流出します。誤差のある計量スプーンの場合は、少し少なめにするといいですね。
ブライン液への漬け込み方法
漬け込み時間の目安は…
ブライン液を入れたジップロックやビニール袋に肉を入れ、空気を抜くように口を閉じて冷蔵庫へ。鶏むね肉1枚まるごとの場合は、最低2時間、できれば4時間~一晩寝かせるのがおすすめ。そぎ切りにしたものであれば、1~2時間程度でOKです。豚・牛などもかたまり肉かカット肉かによって、漬け込み時間を調整しましょう。漬け終わったら、キッチンペーパーで水気を十分に拭き取って調理します。
1枚肉にブライン液をしみ込みやすくするポイント
鶏肉などを1枚そのまま使う場合には、観音開きにしたり、全体的に切り込みを入れて表面積を増やすことで、ブライン液がよく浸透します。唐揚げなど1枚肉である必要がない場合は、切ってから漬け込むのがおすすめ。なお、肉を切るときは、繊維を断ち切るようにするとより柔らかく仕上がります。
フォークなどを使った時短のコツ
ブライン液への漬け込み時間を短縮するには、そぎ切りにするほか、フォークでランダムに穴を開けたりする方法も。また、肉にブライン液をしみ込ませるように袋ごと5分程度揉み込むのも時短のコツです。
味付けは控えめに
ブライン液に浸すことで塩分や甘みがしみ込むので、味付けは控えめにするのがポイント。いつもと同じ分量の調味料を使ってしまうと濃くなりますのでご注意ください。
ブライン液を活用した【鶏肉】の料理レシピ
肉魚全般におすすめのブライン液ですが、やはり鶏肉に使われることが多いですね。まずは、ブライン液を使ったチキンレシピをご紹介します。
柔らかジューシー!鶏むね肉の唐揚げ
鶏ささみでサクサク骨なしフライドチキン
ブライン液に漬け込めば、味つけ不要!丸鶏のローストチキン
作り置きすると便利!しっとりサラダチキン
ねぎだれが絶品!しっとり蒸し鶏
ささっと作れるお通しレシピ 鶏むねのわさびマヨ
冷凍もOK!お揚げと鶏肉のしみうま煮
鶏むね肉の大葉チーズはさみ焼き
ブライン液を使った【豚・牛・魚】のおすすめレシピ
ブライン液は、鶏肉だけでなく、豚や牛、魚などを柔らかくするにも効果的です。レシピをご紹介しましょう。
豚肉は柔らかく、衣はサクサク!ブライン液で絶品とんかつ
ブライン液でおいしく!輸入牛のステーキ
価格がリーズナブルな輸入牛ですが、ちょっとかたいイメージが…。でもブライン液を使ったり、溶かした牛脂でコーティングするなど工夫することで国産牛のような柔らかさに近づきます。焼いたステーキはアルミホイルで包み、余熱調理で肉汁を落ち着かせましょう。
ブライン液を使った輸入牛ステーキの作り方が紹介されています。
豚肩ロースのかたまり肉でローストポーク
甘酢だれも覚えやすくておいしい!ふんわり豚肉の酢豚
冷凍ブロック牛肉をブライン液に!贅沢な赤ワイン煮
とろとろ豚肉とごろごろ野菜のコクうまカレー
低温調理器で作るサーモンのコンフィ
「ブライン液」でお肉をしっとり柔らかに!
ブライン液に浸すだけで、パサつきやすいお肉もしっとり柔らか、ジューシーなおいしさに。魚は、ふっくらと仕上がります。比率も超簡単ですから、覚えやすいですね。ぜひ毎日の料理に取り入れて、いつもの料理をグレードアップさせましょう。
鶏むね肉とは思えない、ジューシーで柔らかな唐揚げ。ザクっとした歯応えと、じゅわっとあふれるうまみエキス。味付けしたあとは、できるだけ早く揚げると柔らかさが保てるようです。下味を付けた状態で冷凍もOK。