春の山菜のほろ苦い味わいで元気をもらおう
山菜は四季を通じて色々な種類が食べられていますが、ふきとのうやタラの芽、コシアブラなど若々しい新芽が味わえるのは春です。ほろ苦い味わいは、これからアクティブな季節を迎える体にパワーをくれるような気がします。
種類の多い山菜。地域によっては見慣れない種類も
山菜とは、野山に自生する食用の植物で、地域毎の植生によって種類が異なり、寒い地域では一般的な物が暖かい地域では知られていないという事も。最近では栽培された物がスーパーに出回るようになり、初めて出合う山菜もあるかもしれません。
食べてみたいなと思った物が地元では見かけない場合、専門店が通販している事もあります。興味があればお取り寄せしてみると新しい味に出合えるかもしれません。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
山菜の下処理とおすすめの食べ方
下ごしらえの基本は「掃除」
山菜と聞くと食べるまでの処理が大変そうなイメージがあるかもしれませんが、新鮮なものをすぐに食べる場合は、ホコリやゴミを払ったり固い部分を取り除く作業が主な処理なので、意外と簡単です。
下ごしらえの基本は汚れた部分を取り除き、洗う作業も最低限です。思ったより簡単かもしれません。
大抵の山菜に合う「天ぷら」
「山菜ってどう食べたらいいのかわからない……」という場合、一番簡単で食べやすいのが天ぷらです。油と合わさる事で山菜の苦味がマイルドになるので食べやすく、噛むと熱で立った香りが口いっぱいに広がります。ご飯にもお酒にもよく合う味です。
山菜その物のと味わいを楽しみたいなら「おひたし」
山菜その物の味を楽しみたいなら「おひたし」がおすすめです。山菜はさっと湯がくだけでいいもの、下茹でにコツがいる物、筋や「はかま」を取る下処理が必要な物があります。初めて作るときや時間がない場合は、下茹でだけで下処理が終わる種類を選んで作ってみても。
身近にある「つくし」も食べられる山菜です
山に行かなくても、住宅地や公園などでも見かける事が多いつくし。スギナの胞子茎(花に当たる物)ですが、これも立派な山菜で食べる事ができます。摘み取る際は汚れた物を避けるために、あまり人が歩いていない場所の物を選びましょう。つぼんだ物の方が香りや風味が強いとされますがクセが強いので、開いた物の方が食べやすいかもしれません。
つくしの下処理は「はかま」を取って茹でる
つくしはそのままだとアクが強いので、よく洗ってから「はかま」を取って茹でて水に晒す必要があります。新芽を食べるタイプの山菜より多少手間がかかりますが、お出かけのときにつくし摘みを楽しんだ後で味わってみるのも春のイベントとして楽しいかもしれません。
アクが気になる人は卵とじがおすすめ
アク抜きしたつくしはおひたしでも食べられますが、クセが気になる場合は「卵とじ」にするとおいしく食べやすくなります。実は卵の旬も春なので、体が喜ぶ旬素材の取り合わせです。
アク抜きにちょっと手間がかかる「わらび」
新芽の類の山菜はそれほど難しい下処理は必要ない物が多いのですが、わらびはちょっぴり手がかかります。昔ながらのやり方だと「アク抜きに灰を使う」とあるので一気に難易度が上がる気がしますが、わらびのアクは熱とアルカリで分解されるので重曹でもアク抜き可能です。
食べ切れないときは自家製「山菜ミックス」にしても
下処理が終わった山菜をさっとゆでて出汁に漬けておくと「自家製山菜ミックス」として食べられます。冷蔵庫で4~5日ほど日持ちします。
※山菜はそのまま冷凍すると筋ばってしまって食感が損なわれるので、長期保存したい場合は「塩漬け保存」が基本となります。
※山菜はそのまま冷凍すると筋ばってしまって食感が損なわれるので、長期保存したい場合は「塩漬け保存」が基本となります。
自家製水煮があれば山菜ご飯に
もち米を混ぜた炊き込みおこわは、歯ごたえのある山菜によく合うレシピです。
油を使うレシピは山菜とも相性抜群
和食なら油を使う天ぷらが大抵の山菜とよく合うのと同じように、油を使うレシピは和食以外とも相性抜群です。また、山菜と聞くとつい和の渋くてあっさりとしたイメージが湧きますが、香りの強さがある物が多いので、しっかりした味付けと組み合わせればご飯が進むおかずになります。
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わらびのピクルス
「香味野菜」の感覚でも使える山菜
山菜が身近にないと“特別な物”と感じてしまいがちですが、本来は広く日本全国で食べられていた物。シンプルに「茹でてマヨネーズをつけて食べる」と言ったような、名前のないレシピで楽しまれている事も多いですね。春の山菜を食卓に取り入れて、季節を舌で味わってみて下さい。