「蕎麦」が健康食といわれるのはなぜ？
顕著なのは植物性たんぱく質で、その量は牛乳にも匹敵するほど。また、とても良質で体内では生成できない必須アミノ酸を豊富に含んでいます。
同じく豊富に含まれるビタミンB1には、疲労回復を促して、食欲の不振も和らげてくれるだけではなく、イライラまで和らげてくれる効果が。また、ルチンと呼ばれるポリフェノールの一種は、血管を丈夫に、血液の循環を良くして、成人病や生活習慣病の予防に役立つといわれています。
もうひとつの楽しみ「そば湯」
茹で汁には、蕎麦の栄養の多くが溶け出しているため、そば湯として飲むことで余すことなく栄養を摂ることができます。そば湯まで美味しく飲めるように商品化されているものもありますが、一般的には、乾麺の茹で汁は塩気が強く、飲むことはおすすめされていません。
しかし、そばの打ち粉を使えば、家で簡単に作ることができますよ。
■簡単！家での作り方
打ち粉を大さじ1杯ほどを少量の水でダマにならないようによくかき混ぜ、ペースト状に。そこに熱湯を少しずつ加えていけば完成です。
※蕎麦はもちろん、そば湯も、アレルギーの方はご注意ください。
「乾麺」の蕎麦を美味しく茹でる3つのコツ
それは、「茹でるお湯の量」「茹でる時間」「茹で終わりの作業」。ポイントを押さえながら、蕎麦の茹で方についてご説明します。
1. たっぷりのお湯で茹でる
2. 茹で時間は指定時間を守る
たっぷりのお湯に1～2人分の少ない量がベターなのは、麺を入れたときにお湯の温度が一気に下がるのを防ぐため。また、お湯の中で麺が自由に泳ぎ回るのも美味しくなるポイントだから。
茹で時間は、袋に書いてある指定の時間を守ってくださいね。
3. 手早く水で洗って、冷水でコシを出す
茹で上がった麺は、水で手早く洗ってぬめりを取り、冷水で冷やします。あまり長時間冷やすと蕎麦の味を感じにくくなるそうなので、数秒が目安です。こうすると麺にコシがでるため、今回ご紹介する冷たい麺のレシピにぴったりの仕上がりになります。
「のせるだけ・和えるだけ」簡単アレンジ
大根おろしと梅干しでさっぱり！
夏は、さっぱりとしたものでお腹を満たしたいもの。大根おろしは独特の香りとピリッとした辛味があり、蕎麦との相性◎
梅干しの酸味も美味しくて、スルスルっと食べることができます。大葉やミョウガなどを加えると、香味に加え、見た目にも夏らしさがプラスされますよ。カツオ節をトッピングすると、旨味もアップします！
大根おろしにごま油をプラス。コクのある仕上がり
蕎麦との相性がいい大根おろしも、ごま油を加えると、香りも味わいもさらに深まります。なめこと山菜をプラスすると、食物繊維が加わって栄養価もUP! 麺つゆでもいいですが、白だしを使うと、見た目も上品になります。
パワー全開！ネバネバ系レシピ
納豆やトロロ、オクラなどネバネバ系のものは、蕎麦に絡みやすく、蕎麦の美味しさを引き立てます。
特に長芋は古来から滋養がつくと親しまれており、体力の落ちる夏にはトロロにして、蕎麦といただくのがおすすめ。仕上げに卵黄をのせると、さらに栄養価も高まります。
さっぱり感がたまらない、すだち蕎麦
見た目の爽やかなすだち蕎麦。茹で上げた蕎麦に、薄めたつゆを注ぎ、輪切りにしたすだちをたっぷりとのせて。さっぱり、ツルツルと美味しくいただけますよ。つゆは温かくしてもOK！夜食にもいいですね。
お野菜もたっぷり取れるサラダ蕎麦
蕎麦はさらっと食べられる食材なので、サラダに和えるのもおすすめ！ たっぷりのお野菜と絡めて、酢やオリーブオイルで調味を。かつお節を混ぜ込むと、美味しさがUPします。彩りも鮮やかで、パーティーなどの前菜にもぴったりですね。
ひと手間で新鮮な味わいに！【麺つゆの簡単アレンジ】
見た目も鮮やか！トマト入り麺つゆ
シンプルな麺つゆでお蕎麦をいただくのもいいけれど、夏らしい食材をつゆに加えるとさらに楽しさUP！ トマトやしそ、ミョウガを入れると、さっぱりと爽やか。オリーブオイルも入るのでコクもあり、麺のツルツル感もさらに増しますよ。普通の麺つゆに飽きていたら、ぜひ試してみて！
コクがあり栄養も摂れる胡桃だれ
麺つゆにくるみを加えると、香ばしくてたまらない美味しさに！ くるみをブレンダーなどでペースト状になるまですりつぶし、麺つゆと混ぜれば風味が良くて美味。くるみは動脈硬化を防いで血圧を下げるといわれており、オメガ3脂肪酸も豊富で、栄養価もバッチリ。くるみの代わりにゴマもおすすめです。
意外で美味しい味わいを楽しむ抹茶入りのつゆ
ちょっと変わり種を楽しみたいなら、抹茶を加えた麺つゆで味わってみてはいかが？ 麺つゆに抹茶の粉を混ぜて、ダマにならないよう混ぜ合わせるだけで、抹茶入りつゆの完成！ ふんわりと抹茶の香りが広がりますよ。
蕎麦のツルツル感UP！モロヘイヤのとろみつゆ
とろろや納豆など、とろみと粘りがあるものは蕎麦との相性バッチリ！モロヘイヤも刻むとトロッとする食材です。独特の青くささも麺つゆに混ぜると気にならず美味しくいただけますよ。刻んで麺つゆと混ぜるだけなので、とてもお手軽です。
ボリューム満点肉入りつゆ
麺つゆに豚肉と白ネギを入れて、少し豪華に。ボリュームもあるので、お腹もしっかりと満たされます。豚肉は疲労回復のビタミンとされる、ビタミン1も豊富なので、暑さで疲れやすい夏にぴったり！ つゆを温かく、麺を冷たくして「ひやあつ」を楽しんで！
ちょっと変化球で楽しむ【蕎麦アレンジレシピ】
キムチと豚肉を入れた汁なし混ぜ蕎麦
蕎麦を麺つゆではなく、まぜ麺にしていただく、斬新なアイデア！
茹でて冷水で締めた蕎麦に塩とごま油を絡めて、キムチと煮豚をのせるだけととても簡単です。ごま油の香味とキムチの辛味で、エスニックな仕上がりを楽しめます。
ひと口でパクッと食べられる蕎麦ずし
茹でた蕎麦に酢を混ぜて、海苔巻きのように巻くだけのとても簡単なレシピ。
麺つゆにつけて、パクッと一口でいただけるので、おつまみにするのにはもちろん、お子様の主食にもぴったりです。茹で上げた蕎麦はしっかり水気を切って巻きましょう。
ほのかな甘みも一緒に味わう蕎麦いなり
茹でてごま油や麺つゆを和えた蕎麦を、甘辛く煮たお揚げに詰めて。仕上がりにカニカマと大葉を飾るとおしゃれな一品になります。食欲がない日もパクパク食べられるのでおすすめです。
意外な味わいにびっくり！蕎麦ボンゴレ
パスタの代わりに蕎麦を使ったアレンジ。砂抜きしたアサリとニンニクを炒め、菜の花、茹でた蕎麦を入れて調味する簡単レシピ。アサリの旨味と蕎麦の香味がいい感じにマッチして、美味しくいただけますよ。太めの蕎麦を使うのがポイントです。
あっという間に作れる！「蕎麦レシピ」で粋なランチ♪
意外とどんな食材とも相性がいいので、アレンジがしやすい優秀食材です。アレンジすることで美味しさも広がり、栄養価も高まります。暑い夏の毎日、滋養をつけるためにも蕎麦ランチはいかがでしょうか。
乾麺の蕎麦は、たっぷりのお湯で茹でること。2L以上のお湯に1～2人分が目安です。吹きこぼれないように、3L以上の鍋に水を7～8割入れて茹でましょう。
また、蕎麦を茹でているときは、温度を下げずに沸騰させ続けることが大切。できるだけ高温を保つために、蕎麦を入れたら再沸騰するまでフタをしましょう。
差し水はNGです。吹きこぼれそうなときは、火力で調整してください。