「栄養バランスは大事」「ちゃんとご飯食べなきゃ」「私たちの体は食べたもので出来てるもんね」
頭では分かっていても、仕事が忙しいとコンビニ弁当が続いてしまったり、食べずに寝落ちしてしまったり。朝ごはんも食べずに出勤・・・そんな食生活をしてしまっている人も多いと思います。栄養が偏ると、からだに不調が出るだけでなく、免疫力も低下して感染症のリスクも高まります。健やかに過ごすためにも栄養はとても大切です。今回は、忙しい方でも簡単につくれる「栄養ごはん」の15のレシピをあつめてみました。
「食事をバランスよく食べてください。」よく言われるけど、どう気をつければいいのか?まずは基本となる「五大栄養素」の簡単な知識を頭にいれておくと、日々の食事のサポートになりますよ。五大栄養素は、たんぱく質・脂質・糖質(炭水化物)・ビタミン・ミネラルのことです。毎日の食事の際に、この栄養素をすこしでも意識するだけでバランスよく食べることに近づきます。例えば、外食やコンビニ食を食べるときでも、「好きなものだけを選ぶ」のではなくそれにサラダや汁物をつけてみたりして工夫してみてください。なるべく「カラフル」になるように食材を選ぶと、バランスがいい印ですよ。
たんぱく質の代表はお肉、魚、大豆製品(納豆や豆腐)、卵です。たんぱく質は、胃と腸で分解され、アミノ酸に変化します。この、アミノ酸が人間にとってとても大切なのです。アミノ酸は、皮膚や筋肉・内臓・血液などの材料になります。からだをつくる20種類のアミノ酸のうち、9種類の「必須アミノ酸」は食事からしかつくることができないため、たんぱく質をしっかり摂ることはとても大切なのです。味噌などの発酵食品はダイレクトにアミノ酸を摂ることができるとても効率のいい食材です。
2 . 脂質・糖質はからだを動かすエネルギーになる
脂質の代表は、油・マヨネーズ・バター・マーガリン・ゴマなどです。脂質は摂りすぎると肥満につながりやすくなります。揚げ物やスナック菓子など、摂りすぎないように気をつけることも大切です。他にも、普段使う油をサラダ油からオリーブオイルに変えたり、からだに良い油を選ぶように工夫してみるのもいいですね。糖質の代表は、米・麺類・パン・いも類などです。ダイエットのために糖質制限をしている方もいると思いますが、脳は糖しかエネルギーにすることが出来ません。無理な糖質制限はエネルギー不足につながってしまいます。糖質を控えたいときは、白米を玄米や雑穀米にしたり、パスタを玄米麺にしたり、菓子パンや食パンを米粉のパンに変えてみたりと、低糖質なものに変えてみるのもおすすめです。
ビタミンやミネラルは、からだの中で分解や合成をたすける多くの働きをもち、健康維持や体調調整には欠かせない栄養素です。ビタミンは野菜や果物に多く含まれています。ビタミンCなど、人間はほとんどのビタミンをからだの中でつくることができません。食品はもちろん、サプリメントで補給するのもひとつの工夫です。人のからだに必要なミネラルには鉄分や亜鉛、ナトリウム、カルシウムなど16種類があり、ナッツ類や海藻、野菜や果物に多く含まれます。ビタミンやミネラルが足りていないと、「なんだかだるい」「生理痛がひどい」「疲れがとれない」「肌が荒れる」などの症状がでてきます。毎日健やかに暮らすには、ビタミン・ミネラルは不可欠な栄養素なのです。
出典: 和食といえば、お味噌汁。「味噌汁は医者いらず」と言われているくらい、味噌汁は日本が誇る健康食品なのです。味噌はからだの材料になるアミノ酸を直接摂ることができます。それに具沢山の野菜や海藻、きのこを入れれば栄養もバッチリです。毎日の食卓に、味噌汁をつけるだけで栄養価はぐっとアップします。「わざわざ作るのがめんどう・・・」という方は、味噌玉をつくってストックしておいて、飲むときはお湯で溶かすだけ、という方法もおすすめですよ。
出典: 栄養価の高いたまご。「完全栄養食品」ともいわれている卵は、たんぱく質だけではなく、ビタミンCと食物繊維以外のからだに必要な栄養素が含まれています。「今日はたんぱく質があんまりとれてない気がするな〜」というときは、ゆでたまごをプラスしてみましょう。時間があるときに多めに作って、冷蔵庫でストックしておくのもおすすめですよ。
Q17 ゆで卵の保存方法と賞味期限を教えて下さい。
A:ゆでる条件によって異なり、ゆでた後の保存温度や殻の割れの有無によって異なります。
株式会社 光琳 発行の「卵-その化学と加工技術」によれば、硬くゆでた場合5℃で2~3ヶ月、10℃では3週間、室温(25℃以上)3~7日間程度の期限であるとされています。殻を剥いた場合は殻付きの3分の1から2分の1程度とありますが、家庭では硬くゆでた場合10℃保管で殻にヒビのない場合3~4日、いつヒビが入ったかわからないものは食べるのを控え、殻を剥いたものはその日のうちに食べることをお勧めします。
出典: 豚肉には、「疲労回復のビタミン」といわれるビタミンB1が豊富に含まれています。糖質をエネルギーに変えるためには、ビタミンB1の助けが必要です。「なんだか疲れがとれないな〜」なんて時は、豚肉をたべて糖質をエネルギーに変えていきましょう。また、生姜にはいっている辛み成分には、血行促進作用や殺菌作用なども含まれ、冷えなどに効果的です。疲れがたまった時は、豚の生姜焼きを食べてエネルギーをつけましょう。
出典: 納豆には「ナットウキナーゼ」という成分があり、血液をサラサラにする効果があります。栄養価も高く、抗酸化作用や血糖値を抑えてくれる働き、腸内細菌を整える働きもあるといわれています。朝食べることが多い納豆ですが、より納豆の効果を高くしてくれる夜に食べることもおすすめです。また、アボカドは「食べる美容液」とも呼ばれており、世界一栄養価の高い果実としてギネスにも認定されています。アボカドには、ビタミン・ミネラル類が多く含まれており、腸内環境を整える効果や、余分な脂肪を排出する効果などがあります。栄養を効率よく吸収するには、腸の働きはとても大切です。アボカド+納豆で、腸内環境を整えていきましょう。
出典: さばなどの青魚には、DHAやEPAとよばれる人間がからだの中でつくることができない「必須脂肪酸」が含まれており、血液や血管を元気にする効果や、脳や神経の機能を活性化させる働きがあるといわれています。またビタミンDも多く含まれており、免疫力アップやがん予防の効果もあるといわれています。おいしいだけではなく、からだにもいい鯖を美味しく食べて、健康を維持していきましょう。
出典: ブロッコリーの栄養素で注目してほしいのは「ビタミンC」。ブロッコリー100gに含まれるビタミンCは、120mg(ゆでると60mg)。レモン1個に含まれるビタミンCは20mg。なんと、レモンよりもはるかに多いのです。ビタミンCには、免疫力をアップする効果、抗酸化作用(がん予防やアンチエイジング)、美肌効果など、からだに良いたくさんの効果があります。ビタミンCは、人間の体内ではつくることができないので、効率よくビタミンCが摂れるブロッコリーを美味しく食べましょう。また、ゆでるよりもレンジでチンする方が栄養価は逃げないのでおすすめです。
出典: 「なんだか顔色がわるいな〜」なんて時は、鉄不足の症状のひとつかもしれません。牛肉には体内への吸収率が高いヘム鉄が豊富に含まれてます。鉄の吸収をよくするためには、一緒にビタミンCをとると吸収率がアップします。ブロッコリーにはビタミンCが多く含まれているので、ステーキの付け合わせにブロッコリーを食べると、鉄の吸収率がよりよくなるのでおすすめです。ステーキは焼くだけで意外と簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。
出典: 「天然のサプリメント」とよばれているナッツ。アーモンドやくるみ、カシューナッツやマカダミアナッツなどのナッツ類には、体に必要な必須脂肪酸、ミネラル類が多く含まれています。ナッツの種類によって栄養素が違うため、その効果をバランスよく摂取できるのが「ミックスナッツ」です。塩分を抑えるために、「無塩のもの」を選ぶのもポイントです。ナッツはカロリーも高いので、1日に約25gまで(片手一杯分くらい)を目安に食べるのがおすすめ。料理に使うだけでなく、小腹がすいたときにお菓子のかわりに食べるのもおすすめですよ。ちなみに、ピーナッツはナッツ類ではなく「豆類」です。アレルギーに注意しないといけない食品なので、注意してつけてくださいね。
出典: 最近よく耳にする「オートミール」でも、一体オートミールって何なの?と思う方も多いのではないでしょうか。オートミールとは「オーツ麦」とよばれる穀物を調理しやすくしたものです。オートミールはとても栄養価が高く、食物繊維や鉄分、たんぱく質が玄米の2倍含まれており、他にもカルシウムやビタミンB1などの栄養素も含んでいるのです。オートミールは、「腸内環境を改善」するのに注目されています。水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維の2種類の食物繊維が理想的なバランスで含まれているのです。また、血糖値の上昇をゆるやかにし、脂肪になりにくいといわれている「低GI食品」です。時間のない朝に、簡単に食べれて、からだにもいいオートミール。挑戦してみてはいかがでしょうか?
出典: 「最近便秘が気になるなぁ」そんなときには、グリーンキウイがおすすめです。グリーンキウイには、バナナ3個分の食物繊維が含まれています。ほかにも抗酸化作用のある、ビタミンCやビタミンEも多く含まれています。グリーンキウイを食べる時間帯は、消化吸収力がアップする夜に食べるのがおすすめ。ヨーグルトとはちみつを一緒に食べると、腸も喜ぶかもしれませんね。便秘が気になるときは、ぜひ食後のデザートにグリーンキウイを食べてみてくださいね。
レンジで完成!ボリュームたっぷりなのにヘルシー麻婆大根
出典: 「なんだか食欲がわかない」「胃がもたれる」そんなときは、胃の消化力が弱くなっているかもしれません。大根には、消化酵素が多く含まれているので、胃の消化を助けてくれます。胃の消化に自信のない人は、食事の中に大根を取り入れてみましょう。すりおろすと、酵素のはたらきは2〜3倍になるので、大根おろしにしてつけ合わせるのもいいですね。
出典: 発酵食品であるキムチに含まれる乳酸菌は、植物性乳酸菌で、動物性乳酸菌(ヨーグルトなど)よりも生きたまま腸に届きやすいというメリットがあります。キムチの乳酸菌は、腸内の善玉菌を増やし大腸の調子を整える効果が期待できます。そのまま食べても美味しいし、いろんな料理にも使えるので冷蔵庫にキムチを置いておくのもいいですね。
出典: 舞茸は、カロリーも低く、きのこ類の中でも特に栄養価が高いといわれています。舞茸に含まれる食物繊維には免疫力をアップする効果があり、他にも血圧・血糖効果作用や、骨や筋肉を丈夫にしてくれる作用のある栄養素も含まれています。スーパーでもお手頃に手に入るきのこ。サラダに入れたり、お味噌汁に入れたり、塩胡椒で軽く炒めるだけでも美味しく食べれるので、ぜひ日々の食事に取り入れてみてくださいね。
出典: 油で揚げないので、脂質を気にされている方におすすめの油淋鶏。鶏肉には、たんぱく質が豊富に含まれています。筋肉を増やしたいアスリートの方もよく食べている印象です。また、鶏肉には「ビタミンA」が豊富にふくまれており、皮膚や粘膜の保護などの働きをします。特に胸肉は、他の部位よりもたんぱく質やビタミンAが多く含まれています。低価格でヘルシーで栄養価も高い鶏胸肉。もも肉の代わりに使ってみるのもおすすめです。
出典: わかめやひじき、昆布、もずくなどの海藻類には、マグネシウム・カルシウム・亜鉛・ヨウ素などのミネラルや水溶性食物繊維などの栄養素が含まれている。ミネラルはからだの調子を整えるのに不可欠な栄養素。サラダや味噌汁に海藻を加えて、ミネラル補給をしていきましょう。ただ、甲状腺に異常がある方など海藻類の摂りすぎには注意が必要です。
出典: わたしたちの体をつくるのに、日々の食事はとても大切です。体は、食べたものから出来ています。「あの食材が体にいいんだ!」と知ってそればかり食べるのではなく、いろんな食材をいろんなパターンで、バランスよく食べることが大切です。スーパーで食材を選ぶとき、コンビニでお弁当を選ぶとき、外食でなにを食べようか選ぶとき、「美味しいから」選ぶのもちろんですが、「からだのことを想って」選ぶ目線も持ってくれると嬉しいです。忙しいときこそ、体に身のなるものをたべて、免疫力を高めて、健やかに過ごしていきましょう。
和食といえば、お味噌汁。「味噌汁は医者いらず」と言われているくらい、味噌汁は日本が誇る健康食品なのです。味噌はからだの材料になるアミノ酸を直接摂ることができます。それに具沢山の野菜や海藻、きのこを入れれば栄養もバッチリです。毎日の食卓に、味噌汁をつけるだけで栄養価はぐっとアップします。「わざわざ作るのがめんどう・・・」という方は、味噌玉をつくってストックしておいて、飲むときはお湯で溶かすだけ、という方法もおすすめですよ。