世界中の国々には、主役級の素敵なサラダがいっぱい。旬の素材や地元の特産などを組み合わせて作る各地のサラダは、その土地の食文化なども感じられてとても魅力的。色も味もバラエティに富み、テーブルに華やかさを添えます。そんな世界で親しまれるサラダを食卓に取り入れてみませんか?
アンチョビ・オリーブ入りの南仏の味「ニース風サラダ」(フランス)
出典: ニース風サラダは、ゆでたじゃがいもやさやいんげん・トマト・オリーブ・ゆで卵・アンチョビなどを使い、フレンチドレッシング(ビネグレットソース)で和えたもの。“サラダ・ニソワーズ”ともいいます。
出典: リヨン風サラダは、フランスの食の都・リヨン生まれのサラダで、“サラダ・リヨネーズ”ともいわれます。現地では、ベーコン・ポーチドエッグ・クルトンなどを入れるとか。マスタード入りのフレンチドレッシングを使い、ポーチドエッグをつぶしながらよく混ぜて食べます。
地中海・カプリ島のサラダ「インサラータ・カプレーゼ」(イタリア)
イタリア南部のカンパニア地方のサラダで“カプリ島のサラダ”という意味。トマト・水牛のモツァレラチーズ・バジルなどを使います。日本でもおなじみですね。色合いも、イタリア国旗のよう。基本的な味つけは、オリーブオイルに塩・黒胡椒とシンプルです。チーズは普通のモツァレラでもOK。
みずみずしい果実のサラダ「マチェドニア」(イタリア・スペインetc)
出典: マチェドニアは、イタリア・スペイン・フランスなどで親しまれているフルーツサラダ。いろいろなフルーツを入れるので、フルーツポンチのようなルックスです。スペインでの呼び名は“マセドニア”。大人は、白ワインやリキュールを入れて楽しみます。
魚介たっぷり!ガリシア地方の「サルピコン」(スペイン)
出典: サルピコンは、魚介や野菜を角切りにしてドレッシングで和えたマリネサラダ。タコ・貝・白身魚など、魚介はなんでもOK。大西洋に面し、海の幸を使った料理で有名なガリシア地方の名物サラダは、日本人の口にも合いそうですね。
魚卵で作る誰もが好きな味「タラモサラダ」(ギリシャ)
出典: タラモサラダは、じゃがいもと魚卵で作るギリシャ生まれのサラダ。ギリシャ語で魚卵のことを“タラマ”ということから付いた名前だとか。地中海では、コイやボラの卵の塩漬けを使いますが、日本ではたらこで代用します。
フェタチーズが決め手の夏の味「ホリアティキ・サラタ」(ギリシャ)
出典: ホリアティキ・サラタは、ギリシャの田舎風サラダ。グリークサラダともいわれます。トマト・きゅうり・ピーマン・赤玉ねぎなどの野菜に、ギリシャの代表的なチーズであるフェタチーズ(羊・山羊)が入るのがポイント。フェタチーズは、塩気が強く、塩抜きしてから食べることも多いようです。カッテージチーズでも代用可。
出典: クスクスは世界最小のパスタ。つぶつぶの可愛いフォルムが、サラダによく合います。クスクス自体の発祥はモロッコなど北アフリカといわれますが、フランスではクスクスを使ったサラダが「タブレ」として有名で、国民食ともいわれるほどポピュラーです。
クミンの風味が印象的な「モロッコサラダ」(モロッコ)
出典: トマト・きゅうり・赤玉ねぎ・パクチーなどの野菜に、クミンをきかせるのがモロッコサラダの特徴。クミンはパウダーがおすすめ。炒ってもそのままでもOKだとか。異国の味をちょっと試してみませんか?
人気上昇中!中東のパセリサラダ「タブーリ」(レバノンなど中東)
出典: とにかくパセリが驚くほどたっぷりで、ミントもプラス。そして、ブルグルという名前のクスクスに似た挽き割り小麦が入ります。アメリカのデリなどでも人気が出ているという注目のサラダです。
自由な発想でささっと作る「コブサラダ」(アメリカ)
出典: コブサラダは、アメリカのレストランのオーナー・コブ氏が、空腹のあまり冷蔵庫のあり合わせの材料で作ったサラダが原型。具材に定義はなく、鶏(七面鳥)むね肉、レタス、アボカド、トマト、ゆで卵、カリカリベーコン、ブルーチーズなどが一般的。それらを角切りにします。写真のようにきれいに並べるコブサラダが多いですが、決まりはないとか。
ハワイのもみもみサラダ「ロミロミサーモン」(アメリカ)
出典: ロミロミとは、ハワイ語で“揉む”という意味。新鮮なサーモンやトマト、玉ねぎなどを塩でもみもみして作るローカルフードです。栄養バランスも良く、世代問わず親しまれる人気のサラダ。
パルメザンチーズ香る「シーザーサラダ」(メキシコ)
出典: ロメインレタスが主体のサラダで、パルメザンチーズをふってクルトンを散らすのが特徴。アメリカとメキシコの国境にあった人気レストランのオーナーが、アメリカの独立記念日に作ったのが始まり。シーザーもオーナーの名前だとか。
アボカドのディップ&サラダ「ワカモーレ」(メキシコ)
出典: 森のバターといわれる栄養たっぷりのアボカドを使った、ディップにもサラダにもなるワカモーレ。メキシコ料理のソースはサルサといいますが、なかでも人気なのが“サルサ・メヒカーナ”。そのソースをアボカドをつぶしたものと合わせます。
海の幸たっぷりで日本人好みの「セビーチェ」(ペルー)
出典: セビーチェは、南米ペルーのシーフードマリネサラダ。生もしくは軽くゆでた魚介類と、トマトや玉ねぎなどの野菜、レモンなどを合わせ、唐辛子をきかせたスパイシーな味に仕上げます。本場では白身魚を使いますが、タコやエビ、ホタテ、サーモンなどでもOK。
爽やかなヨーグルトサラダ「ライタ」(インド・パキスタンなど)
出典: ライタは、インドとその周辺の国々で愛されている爽やかなヨーグルトサラダ。クミンなどのスパイスをきかせます。カレーや炒め物などといっしょに食べる箸休めのような存在だとか。具材は、野菜・果物・ひよこ豆などが使われます。
出典: カチュンバルは、インドのスパイシーなサラダ。素材には、トマトやきゅうり、玉ねぎなどを使い、チリ、クミン、コリアンダーなど複数のスパイスをきかせ、大人風味に仕上げます。
おしゃれなエスニック春雨サラダ「ヤムウンセン」(タイ)
出典: ヤムウンセンは、パクチーたっぷりのナンプラーなどで味付けした、タイ風の酸味のある春雨サラダ。シーフードや豚のひき肉、玉ねぎ、セロリなどボリュームがあるので、エスニックなおかずやおつまみにもなります。
出典: ソムタムは代表的なタイ料理のひとつで、ラオスやタイ、マレーシアなどの近隣の国でも、名前は違えど同じように食べられているとか。細く切った青パパイヤにニンニクや唐辛子、ナンプラーなどを加えて叩きます。ピーナッツなどを加えて完成。青パパイヤは、大型スーパーや通販などで入手できます。
ごちゃまぜが楽しいピーナッツ風味のサラダ「ガドガド」(インドネシア)
出典: ガドガドは、温野菜にブンブー・ガドガドといわれるピーナッツソースをかけて食べるインドネシアのサラダ。ガドガドは、インドネシア語で“ごちゃまぜ”の意味があるとか。コクのあるソースと爽やかなライムがとてもいい相性です。
美しくて栄養的にも優れたサラダは、体も心も元気にしてくれます。世界の土地土地に根付いたサラダを上手に取り入れて、毎日の食卓をより素敵に彩ってみませんか?
ニース風サラダは、ゆでたじゃがいもやさやいんげん・トマト・オリーブ・ゆで卵・アンチョビなどを使い、フレンチドレッシング(ビネグレットソース)で和えたもの。“サラダ・ニソワーズ”ともいいます。