食材の色を活かした食事をしませんか?
食材の色からわかること
色の濃い緑黄色野菜の方が淡色野菜よりもβ-カロテンを豊富に含んでいたり、赤身魚の方が白身魚よりも鉄分含有率が高いなど、食材にはその色によって栄養素が推測できるものがあります。『食材5色バランス健康法』ではこうした『色』のみに注目し、野菜や肉などの区別にはこだわりません。『赤=身体をつくる』『黒=腸内環境を整える』など、その食材の色によって、主にもたらす栄養の働きを考えていきます。
食材の色はどこで判断する?
一口に『色で判断する』と言っても、林檎のように皮と実の部分では色が異なる食材も多くあります。その場合は、多く食べる部分の色で判断しましょう。よって、林檎の場合は白。カボチャなら黄色となります。ただし、嗜好品のお菓子やドリンクなどは分類に含みません。また、調味料は栄養価の高い味噌のみ『黄』に分類されます。
5色の色と食材
赤...主に肉や魚、緑黄色野菜など
肉や魚などの赤には良質なたんぱく質が、赤い色を持つ野菜にはβカロチンが豊富に含まれます。
【赤色の主な食材】
肉類・食肉加工品・赤身の魚・トマト、人参、赤ピーマン、イチゴ、スイカなど。
白...主にごはん、うどん、乳製品、野菜など
米飯や麺、パンなどの原料である穀類には、エネルギー源となる糖質が多く含まれます。また脂質や栄養価の高い乳製品も白の食材です。
【白色の主な食材】
パン、ご飯、うどん、白身魚、豆腐、牛乳、生クリーム、ジャガイモ、なす、タマネギ、大根、バナナ、りんごなど。
黄...主に卵、大豆製品、野菜、果物など
良質なたんぱく質を含む大豆製品や卵、ビタミン豊富な果実、カボチャやサツマイモ等の緑黄色野菜などが『黄』の食材です。大豆からできた味噌もここに含まれます。
【黄色の主な食材】
卵、納豆、ゆば、チーズ、コーン、黄ピーマン、カボチャ、サツマイモ、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、中華めん、味噌など
緑...主に野菜、果物など
『緑』の食材の多くは、身体の機能を整えるビタミンやミネラルを多く含み、高い抗酸化作用を持つ野菜と果物です。多めの摂取を心がけたい食材です。
【緑色の主な食材】
小松菜、ホウレン草、春菊、ニラ、ピーマン、ブロッコリー、絹サヤ、パセリ、キャベツ、レタス、アスパラ、キウイなど
黒...主に海藻、きのこ、黒豆など
食物繊維やミネラルが豊富で、腸内環境を整える役割を持つ海草類やきのこ類など。どれも低カロリーなのが特徴。現代社会では特に不足しがちな食材です。
【黒色の主な食材】
昆布、わかめ、ひじき、海苔、黒コンニャク、しいたけ、しめじ、そば、レーズン、ブルーベリー、黒豆など
5色の摂取バランスも大切
朝食におすすめしたい、5色を活かした献立例
① 一汁三菜のしっかり朝ごはん
② 忙しくてもささっと作れる朝ごはん
③ 元気が出るごちそうトーストの朝ごはん
毎日の食事に取り入れたいバランスレシピ
一品でたくさんの栄養が摂れるお助けメニュー
不足しがちな『黒』の食材を補うレシピ
色を活用する献立づくりで健康に
毎回の食事に5色が揃っているかどうかを意識しながら献立を考えると、使う食材の数も自然に増えていきますし、外食の際にもより栄養バランスの良いメニューを選択することに繋がります。また、ルールがシンプルなので子どもたちにもわかりやすく、食卓の5色を一緒に確認することで食育の一端を担ってくれます。健康な毎日のためにも、色を活用する献立づくりをぜひ取り入れてみて下さいね。
健康への一番の近道は、なんといってもバランスのとれた毎日の食事から。そんな理想はわかっているけれど、栄養をバランス良く摂るためには実際にはどのような献立を考えれば良いのでしょう?「最近少し野菜不足かも」「魚をあんまり食べなくなったな」という程度の自覚はあっても、具体的にどの食材を補えば良いのかを栄養学から見極めるのは難しいものですよね。
『食材5色バランス健康法』と呼ばれる考え方では、食材を見た目の色で分類し、一回の食事の中に5色が揃うことを目指していきます。誰でも簡単に実践できるこの方法について、まずは基本の考え方を詳しく見ていきましょう。