市場に多く出回っている輸入品の西洋クルミは、比較的殻が薄くて柔らかいので手で割る事もできます。また、薄い金属板のオープナーが付属している事もあり、それで簡単に割る事もできます。しかし、長野や岩手などから出荷されているいわゆる「和クルミ（オニグルミ）」と呼ばれている物は、殻が分厚く割りにくいため、専用のくるみ割りやカナヅチなどの道具が必要になります。

岩手県の沿岸部など一部の地域では、なんとも言えないおいしい味わいの事を“くるみ味”と呼ぶのだそうです。岩手の郷土料理ではクルミごはんや和え物など多彩なレシピがあり、コクのあるその味わいは、菜食中心だった昔の日本の食卓では特にご馳走だったのかもしれませんね。

レシピによっては生のクルミを使う物もありますが、そのまま食べたりお菓子などに利用する場合は、ローストする事で香ばしい味わいを楽しむ事ができます。加熱温度と時間の目安としては以下のようになります。

【そのまま食べる場合】
オーブン170度で5～10分

【お菓子などに入れる場合】
オーブン145度で10～15分

※フライパンで炒る場合は中弱火で2～3分程度です。

クルミ味噌は東北の郷土料理ですが、ゆるさを調節すると色んな料理に合わせて使う事がてきます。こんな風に少しゆるめにしてお蕎麦のつけダレにする他、固めにして野菜をディップしたり、白身魚や鶏肉のような淡白な素材と合わせるソースなどアレンジは色々です。

クルミを使ったごはん物でもうひとつおすすめなのが、サバ缶と合わせたカレー風味のそぼろ。作り置きができ、常備しておくと軽めの夜食が必要な時に重宝します。

クルミ、春巻きの皮、ゴルゴンゾーラチーズ、材料3つでととてもシンプルなフィンガーフード。チーズの複雑な味わいとクルミと焼いた皮の香ばしさのハーモニーが絶妙です。覚えておくと急なおもてなしにも便利！

本来、フムスはひよこ豆で作りますが、豆を戻したりする手間をかけずにさっと作れるようアレンジされたのがこちらのレシピです。クミンなどのスパイスを使わないので小さなお子さんも食べやすく、思い立ったらすぐに作りやすいのも魅力です。

カマスのローストに、パン粉とクルミで香ばしさをプラスしたお洒落な魚レシピ。クルミやチーズ、レーズンの美味しさが、淡白な魚を風味豊かに仕上げます。こちらは電子レンジできるスチームロースターを使っていますが、無い場合はオーブンでもOKです。

ブラウニーと言えばクルミは外せませんね。こちらは、シナモンを効かせた甘くスパイシーな味わいのレシピ。キャラメリゼしたクルミとチョコとシナモンの取り合わせで大人っぽい味わいのスイーツに。