自分を「許す」方法
自分に厳しく完璧主義だったり、人と比べてはダメな自分に落ち込んだり。そんな自分が嫌になっているのなら、どんな自分であっても許せる「セルフコンパッション」を育むことです。「セルフコンパッション」とは、等身大の自分を見つめ、失敗や挫折に寛容になること。大切な人に対して、慈しみや思いやりをもつように、自分自身に対しても優しくしてみませんか。
ジェスチャー&フレーズ
ネガティブな状況に置かれたとき、つい自分を責めたり、自己嫌悪に陥ったりするとき。自分に対して思いやりがもてる「ジェスチャー&フレーズ」を覚えておくといいかもしれません。動作や言葉をトリガーに、「自分を許す」スイッチを入れるのです。
・胸に手を当てて、ゆっくりと大きく息をする。
・体をやさしくさする。
・「わたしは自分にやさしくできる」と唱える
・「この苦しみは永遠ではない」と声に出す
コンフォートカード
とっさの状況では、「ジェスチャー&フレーズ」を思い出せないこともあるでしょう。そんなときのために、「コンフォートカード」をお守りのように持ち歩いていると、安心できます。「コンフォートカード」とは、困った状況に陥ったとき、どのように行動するかのヒントを書き込んだものです。
① カードの表面に、自分がネガティブになりそうな状況を書きます。
② カードの裏面に、そのときの自分に対するアドバイスを書きます。「こういうときは、こうする」というように。
毎日の振り返り
自分を許す「セルフコンパッション」を高めるには、毎日の振り返りが有効です。「どのような状況でどんな気持ちになったか」「どのような対処をとって効果はどうだったか」を検証することで、等身大の自分を見つめられるようになります。自分を許すことがうまくできなかったとしても、その失敗が次の成功につながるはずです。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
自分を「褒める」方法
自分を「褒める」というのは、無条件の肯定をすること。つまり、どんなときでも、どんな自分でも受け入れることです。自分に否定的だと、他人や物事に対しても否定的になってしまいます。
ではどうすれば自分を「褒める」ことができるのでしょうか。それは、ポジティブな面に注目して、良い言葉を使う「褒めグセ」をつけることです。その結果、幸福感を高めることにもつながります。
どういうことを褒めればいい?
自分を「褒める」というと、不慣れゆえに身構えてしまうかもしれませんね。大切なのは、無条件に受け入れることで、「よい」「悪い」のジャッジをしないことです。特別な事柄ではなく、日常の些細なこと、当たり前のことに注目して、自分を褒めてみましょう。
・結果よりもプロセスを褒める。
・人と比較するのではなく、過去の自分と比べる。
・無意識でやっているような、当たり前のことを褒める。
「自分褒めメモ」をつけよう
夜寝る前に「自分褒めメモ」をつけてみませんか。ノートや手帳、日記などなんでもOKです。自分に対して厳しい方、過小評価をしがちな方こそ、試す価値があります。「自分褒めメモ」で自分の褒めポイントを「見える化」することで、頑張っている自分を実感できるようになるのです。
・今日やったこと、できたことは?
・人から感謝されたことは?
・見返りを求めず行動できたことは?
声に出して「自分褒め」をしよう
「自分褒め」の言葉を声に出すことは、「自分褒めメモ」を書くのと同様に効果があります。頭の中で考えていても、他の思考に押し流されてしまうため、“外に出す”ことが有効なのです。耳から音声として受け取ることで、「自分褒め」ができたとありありと感じられるようになります。
抽象的な言葉でもいい
「○○ができてえらい!」「○○を頑張った!」と、具体的な行動を褒めるほかにも、抽象的な言葉で褒めるのもOKです。「今日もいい日だった」「幸せな一日をすごせた」というように。「自分褒め」におすすめの時間帯は、バスタイムやおやすみ前など、リラックスしているときです。このときも、声に出して思い切り自分を褒めてくださいね。
自分を「認める」方法
自分を認めるということは、「許す」「褒める」を含め、自分の存在そのものを肯定するということです。欠点ばかりが気になったり、それゆえ自分が好きになれなかったりすると、生きづらさを感じてしまいますよね。自己肯定感を高め、自分を好きになることで、自分の存在そのものを認められるようになります。
ダメな自分も愛おしい存在だと気づく
自分はダメなところばかりでいいところがない、と思っていませんか。完璧な人間がいないように、完全にダメな人間もいません。人間はデコボコとした多面的な生きもので、ちょっと欠けているところもあれば、補って余りあるほどの素晴らしい面もあるものです。あなたも、唯一無二の愛おしい存在なのですよ。
自分にしかできないことを見つける
とは言え、自分の素晴らしい面はなかなか自覚できない、という方も多いですよね。そんな方には「リフレーミング」という方法で、自分のいいところを見つけるのがおすすめです。ほかにも、自分が好きなこと、やっていて楽しいこと、人から感謝されたり褒められたりしたことを思い出してみるのもいいでしょう。
小さな感謝を積み重ねていく
自分が存在できているのはなぜ?という問いかけも、自分を「認める」助けとなります。人間はたった一人で存在しているわけではありません。必ず誰かの支えがあって、存在しているのです。そういったことに感謝できるようになると、自分も誰かの支えになれているのだと、認められるようになるでしょう。
自分という唯一の存在を大切に
自分を「許す」「ほめる」「認める」方法をご紹介しました。どれも特別なテクニックは必要のない、いつからでも始められる簡単な方法ばかりです。すぐに大きな効果が出るわけではありませんが、こつこつと続けていくうちに、自分という唯一の存在を大切にできるようになるでしょう。そうすれば、今よりももっと毎日が楽しく前向きなものに変わりますよ。
自分を「許す」「褒める」「認める」……。どれも大切だとは思うけれど、どうすればいいか分からないし難しそう。そもそも自分に褒めるような部分があるのかな?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで今回は、特別なテクニックが必要ない、いつもの生活の中でできる方法をご紹介します。できそうだなと思えるところから、ぜひお試しくださいね。