たくさん捨てる=いいこととは限らない
「使っていないものを捨てる」のは、正しい?
「ものの少ない部屋」がブームの昨今。「捨てられない=悪いこと」というイメージにとらわれてしまい、使っていないものを手当たり次第に捨ててしまう人も多くいます。でも、捨てられないことは本当に悪いことなのでしょうか?
人によっては、捨てたあとで後悔してしまうことも
使っていないものをすべて捨て、がらーんとしたお部屋になると、気分は爽快。ですが、しばらく時間が経つと「なんだか寂しい…」と感じてしまうこともあります。そんな「捨てたあとの喪失感」に襲われる原因は、「残すべきもの」をきちんと選べていなかったときなのです。
「使っていないもの=無意味」ではない
たとえ「使っていないもの」でも、お部屋にあると思うだけで、無意識に安らぎや癒しを得ていることがあります。大きなゴミ袋片手に断捨離をしているときは、気分がハイになり、こういったものまで捨ててしまいがちです。
まずは「捨てないもの」を見極めよう。
残したいものはなんですか?まずは並べてみよう
友達からもらったお土産、古いアルバム、昔買ったTシャツなど、部屋の中には「使っていないけど、なんとなく捨てられないもの」がたくさん。そういったものを、しまいこんでいた場所から直接ゴミ袋に入れてしまうのは失敗のもとです。まずは広い場所に並べて、ものと向き合ってみましょう。
「捨てるか、残すか」の見極めは、早い時間帯に
「捨てないもの」「捨てるもの」を判断する作業は、早い時間帯にするのがおすすめです。夕方~夜になると脳が疲れてきて、判断力が失われてしまうからです。朝、コーヒーを飲んで気分をシャキッとさせてから、テーブルにものを並べてみましょう。
洋服は、シーズンが来たら捨てよう
夏の服を冬に捨てるなど、シーズン以外の服を捨てようとすると「捨てないほうがいい」というセンサーが鈍りがち。一気に捨てようとせず、その服を着る時期になってから捨てるようにしましょう。
「残すべきか、捨てるべきか…」の判断に困ったら
写真に撮ってみると、ものとの関係性がはっきりする
「捨ててもいいか判断できない」というものは、一度写真に撮ってみましょう。写真というフィルターを通すと、ふしぎと客観的な視点を持てるようになり、「これからも持ちたいか、そうでないか」がはっきり見えてきます。
一度、かごに入れてみる
いつでも目についているものを捨てるか迷っているときは、一度かごや箱に入れて、見えないところに保管してみましょう。1~3か月経っても思い出さないようなら、「捨ててもいい」と判断しやすくなります。
本は「捨てたあとでも手に入るか」がポイント
ついついかさばってしまう本たち。大量に捨てるとスッキリする反面、「もう一度読み返したい!」と後悔してしまうことも多いですよね。急に読み返したくなっても書店・図書館・電子書籍などですぐに手に入るかどうかをチェックし、入手が難しいものは残しておくのがおすすめです。
「どうしても捨てられない」という気持ちを受け入れよう
捨てられないなら、無理をしない
「必要じゃないけど、どうしても捨てる気にならない」というものを無理に捨てる必要はありません。捨てられないという気持ちの裏には、それを心のどこかで気に入っている気持ちがあるのかもしれません。そういった気持ちを受け入れて、保管方法の工夫に目を向けてみましょう。
保管サービスを活用するのも一つの手
「どうしても捨てられないけど、保管するスペースがない」というものを倉庫で保管してくれるサービスがあります。段ボールひとつぶんから預けることができ、とっても手軽。「ものの収納場所は自宅だけじゃない」と思うことで、「捨てるかどうか」の判断にも余裕ができます。
増え続けていく「紙モノ」はスキャンすると◎
お子さんのスケッチブックや旅先でもらったパンフレットなど、「捨てるにはしのびないけど、残しておくには多すぎる」という紙モノは、スキャンしてデータ化してくれるサービスの利用を検討してみましょう。スキャンされたデータは、スマホやパソコンからいつでも見ることができます。
捨てられないものを、堂々と並べよう
捨てられないものをクローゼットの奥深くにしまいこんでいると、なんとなく罪悪感がわいてしまいます。どうせ捨てられないのなら、棚に並べて思い切り活用しましょう。毎日目にしていると、ふと「これは、もう捨ててもいいかな」という気持ちが自然にわいてくることも。
「捨てないもの」を選べば、「捨てるもの」が見えてくる
ものの数や必要性にこだわらず、「捨てられないものを捨てない勇気」も大切です。残すものが決まれば、おのずと捨てるべきものが見えてくるはずですよ。気楽な気持ちで、「捨てないものから選ぶ断捨離」を始めてみませんか。
人が暮らしていく上で、お部屋にはどうしても不必要なものが溜まっていきます。「断捨離をしなきゃ!」と焦るあまり、目についた不要物をどんどん捨てていると、後悔する結果になってしまうことも。「なにを捨てるか」ではなく「なにを残すか」を、まず考えてみませんか?