料理法もいろいろ!和洋に幅広く使える「はまち」
そもそも「はまち」とは、どんな魚?
大きさによって名前が変わる出世魚「ブリ」の幼魚!
関東ではイナダ・ワラサなど呼び名が変化
ツバス・ハマチは、ブリになる手前の西日本での呼び名
関西では、モジャコ→ツバス→ハマチ→メジロ→ブリと名前が変わっていくことが多いようです。はまちは本来、ブリになる手前の西日本での呼び名なんですね。
いまでは養殖の中型サイズを“はまち”と呼ぶ
ただ、いまではブリの稚魚を短い期間で養殖し、中型のワカシやイナダ程度の大きさになったものを「はまち」と呼ぶようです。関東地方でも、ワカシ・イナダの名は天然物に対して使い、養殖物ははまちと呼んでいます。
カンパチ・ヒラマサとの違いは?
カンパチ・ヒラマサもブリとよく似た出世魚ですが、別の魚です。カンパチとヒラマサはブリより大きく、この3つを合わせて「ブリ御三家」ともいうそうです。
旬の時期について
ブリは“寒ブリ”といわれるように冬が旬ですが、ハマチはそれよりも若い段階なので、旬は夏から初秋にかけてだといわれます。ただ、ハマチやイナダなど幼魚の旬については明確ではありません。
白身魚ではなく、赤身魚!栄養とカロリー・糖質は?
ハマチ(ブリ)は、赤身魚。良質なタンパク質をはじめ、健康効果の高いDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が多く、またビタミンD・B1・B2も豊富です。ただし、脂がのっていてカロリーが高めなので食べ過ぎに注意。ちなみに、糖質はとても少ないです。
はまちの食べ方はさまざま
アレルギーと寄生虫(アニサキスなど)について
はまちなど赤身魚は、アレルギー体質というよりも、ヒスタミンという物質によってアレルギー症状が出ることがまれにあります。対策としては、とにかく常温に長く置かないこと。すぐに冷蔵庫へ。ヒスタミンは加熱しても減らないのでご注意を。また、アニサキスについては、とくに養殖物のはまちにはほとんどいません。
さばき方・切り方・保存について
ウロコ取り
3枚おろしで背身と腹身に
ウロコ引きをしたあとは、頭と内臓を取り除いて3枚におろし、腹骨をそぎ落とします。血合いの部分で背身と腹身に分け、整えればきれいなサクになります。また、アラも煮付けなどでおいしくいただけますので、頭は半分に切り、カマも切り分けましょう。
保存方法・冷凍について
スーパーで買ったはまちは、いつ水揚げされたものか明確に分からないため、すぐに食べない場合は冷凍しましょう。水気をよく拭き取ってラップでくるみ、さらに保存袋に入れて冷凍庫へ。2~4週間以内に食べるのがおすすめです。
はまちは、大きさによって名前が変わる出世魚「ブリ」の幼魚。ブリは、成長過程や地方によって名前が変わるスズキ目アジ科の回遊魚。関東ではモジャコ(稚魚)→ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと変化していきます。そして、全国的には、大きさが80㎝を超えたときに「ブリ」と呼ばれるようになります。