七草粥をいつ、どうして食べるのか知っておきましょう
『七草粥』について、なんとなく見たり聞いたりしたことはあるけれど、いつ食べるのか、どうして食べるのか、またどうやって食べたらいいのか、詳しくはよく分からないという人は意外と多いのではないでしょうか。七草粥は一年の豊作と無病息災を願って食べる行事食。お正月明け頃にはス―パーに七草粥用の七草セットが並びますよ。今回はそんな七草粥の風習や食べ方について詳しく紹介していきます。七草粥の味が苦手な人のために、アレンジレシピも紹介しますのでぜひ参考にしてくださいね。
七草粥はいつ食べる?
1月7日、人日(じんじつ)の節句に食べます
出典:unsplash.com
七草粥を食べる意味とは?
元々は中国から来た風習
江戸時代には幕府が公式行事として「人日」を祝日にしたことで、「七草粥」を食べる風習が一般の人々にも定着していったようです。
豊作と無病息災を願って七草粥を食べる
旬の生き生きした植物である七草を粥にして食べれば、自然界から新たな生命力をもらえ、無病息災で長生きができるとされていました。かつては、前日に野山で菜を摘み、年棚(歳神を祭った棚)の前で七草囃子(ななくさばやし)を唄いながらすりこ木でたたいたそうです。こうすることで、七草の力をさらに引き出すことができると考えられてました。
七草粥には正月疲れの胃を休める意味も
七草はいわば日本のハーブ、そのハーブを胃腸に負担がかからないおかゆで食べようというのですから、正月疲れが出はじめた胃腸の回復にはちょうどよい食べ物です。また、あっさりと仕上げたおかゆは、少し濃い味のおせち料理が続いたあとで、とても新鮮な味わい。
七草の種類とは?
■せり
「食べると競り勝つことができる」という縁起物です。ビタミンC、ミネラル、食物繊維などを豊富に含み、貧血防止や、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
■なずな
「撫でて穢れ(けがれ)を取り除く」とされ、別名はぺんぺん草です。ビタミンB1、B2、ミネラル、食物繊維をバランス良く含んでおり、高血圧の予防や止血作用、整腸作用があります。
■ごぎょう
ごぎょう(御形)とは「仏様のからだ」という意味もある縁起物です。鎮咳作用があり、風邪や気管支炎にも良いと言われています。
■はこべら(繁縷)
「繁」という漢字から「子孫繁栄」の願いが込められています。たんぱく質やカルシウム、鉄などのミネラルを豊富に含み、止血作用や整腸作用があります。汁で歯を磨くと歯にも良いと言われ、天然の歯磨き粉としても使えるそうです。
■ほとけのざ
仏様が座る「安座」に似ていることから縁起が良いとされています。胃腸の働きを整えたり、高血圧の予防にも効果が期待できます。
■すずな
「すず」という字が入っていることから「神様を呼ぶ鈴」という由来があります。別名はかぶです。葉は、カロテンやビタミンC、E、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。 根は、カリウムやビタミン、食物繊維のほか、
消化を助けてくれるアミラーゼ(でんぷん分解酵素)を含み、胃もたれや胸やけを防ぎます。
■すずしろ
その白さから「潔白」というイメージがあり、縁起の良い野菜とされています。別名は大根です。自然の消化剤とも言われ、胃腸の働きを助ける酵素が豊富に含まれます。また、がん予防に効果があると言われるオキシターゼなども含まれます
七草粥を作ってみよう!
基本の七草粥の作り方
もっと手軽に!炊飯器で作る七草粥
シンプルな七草粥はちょっと苦手…という人はアレンジレシピを!
七草がゆ・カリカリジャコのせ
鶏肉入り中華風七草粥
とろーりたまごの七草粥
里芋入り七草粥
七草粥 豆乳抹茶バージョン
七草とタコのリゾット
七草粥を食べて健康な一年を送りましょう!
いかがでしたか?七草粥について詳しくなれたのではないでしょうか。一年の五穀豊穣と健康を願った七草粥の風習は、これからも大切にしていきたいですね。また、正月疲れの胃を休めるためにも、ぜひ1月7日に七草粥を用意したいもの。次の人日の節句には、おいしい七草粥で伝統行事をぜひ体験しましょう。
七草粥は毎年1月7日の朝に食べます。この日は人日(じんじつ)の日という節句の日。桃の節句や端午の節句などと同じ五節句の1つなんです。七草粥を食べることは1年で最初の節句行事になります。