毎日の料理をラクにしてくれる「べんり漬け」とは?
仕事に家事に子育て…と忙しい暮らしの中でも、旬の食材を使った料理が毎日食べられたら嬉しいですよね。野菜はたっぷり食べたいけど手間はかけられない、そんな方におすすめしたいのが「べんり漬け」です。
「べんり漬け」とは、野菜と調味料を保存袋に入れるだけで出来上がる簡単レシピ。発売された書籍では、その手軽さと幅広いアレンジメニューのレシピが紹介されています。
「べんり漬け」とは、野菜と調味料を保存袋に入れるだけで出来上がる簡単レシピ。発売された書籍では、その手軽さと幅広いアレンジメニューのレシピが紹介されています。
著者は料理家の榎本美沙さん
レシピサイト「ふたりごはん」を運営されている、料理家であり発酵マイスターでもある榎本美沙さん。こちらのサイトでは、榎本さんと旦那様の「ふたりでつくる」季節料理のレシピなどがたくさん紹介されています。榎本さんはご自身の経験から「季節の手仕事・季節の料理を忙しい人にも気軽に」という考え方に基づき、旬の野菜や発酵食品を中心としたレシピを発案されています。
“忙しくても野菜をたくさん食べたい”から生まれた「べんり漬け」
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
忙しい暮らしの中でも丁寧に、でも手間はかけずに旬の野菜をたっぷり食べたいという想いから生まれた「べんり漬け」。野菜にしっかりと味が染みこんでいるので、副菜としてそのまま食べるのが基本のスタイル。そしてさらに、お肉やお魚などの他の食材と組み合わせて調理すれば、ボリュームのあるメインのおかずにもアレンジできるところが魅力的です。
まずは「べんり漬け」の素を用意!
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
「べんり漬け」の味のベースにはどれも同じだしが使われます。その「べんり漬け」の“素”にいろいろな調味料を加えることで洋風や中華風、和風など5種類にアレンジができます。実はその5種類すべてに発酵食品を活用しているのも発酵マイスターの榎本さんならでは。
材料は「昆布」と「かつお節」だけ
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
「べんり漬け」の素となる材料は、昆布とかつお節だけです。
他には食材を入れる保存袋やかつお節を入れるパックがあればすぐに作ることができます。そんな材料の少なさや入れるだけという手軽さなら、忙しい生活を送る人も「始めてみようかな」と思えますよね。
他には食材を入れる保存袋やかつお節を入れるパックがあればすぐに作ることができます。そんな材料の少なさや入れるだけという手軽さなら、忙しい生活を送る人も「始めてみようかな」と思えますよね。
5種類の「べんり漬け」を作ってみよう
① 甘酢のべんり漬け
甘酢のべんり漬け×玉ねぎ
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
【漬けだれ】
・米酢
・きび砂糖
・粗塩
・「べんり漬け」の素
だしの味を楽しめる甘酢のべんり漬けは、いろいろな野菜との相性も◎。漬けだれにカットしてレンジで加熱した玉ねぎを加え、冷蔵庫で30分ほど漬けるだけで出来上がります。
・米酢
・きび砂糖
・粗塩
・「べんり漬け」の素
だしの味を楽しめる甘酢のべんり漬けは、いろいろな野菜との相性も◎。漬けだれにカットしてレンジで加熱した玉ねぎを加え、冷蔵庫で30分ほど漬けるだけで出来上がります。
活用すると…時短で本格的な南蛮漬けが!
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
南蛮漬けと聞くと、油を使ったり冷やしたりと作業工程が多いので“手間がかかる料理”というイメージがありますよね。でも甘酢のべんり漬けを活用すればとても簡単です。魚の両面を焼いてこの甘酢のべんり漬けに馴染ませるだけで、あっという間に完成しちゃいます。
② しょうゆの「べんり漬け」
しょうゆのべんり漬け×大根
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
【漬けだれ】
・しょうゆ
・みりん
・きび砂糖
・「べんり漬け」の素
いちょう切りにカットした大根を漬けだれに入れて冷蔵庫で一晩漬ければ、ぽりぽりとした大根の食感を楽しめる一品に。山椒でアクセントを利かせてもおいしくいただけます。
・しょうゆ
・みりん
・きび砂糖
・「べんり漬け」の素
いちょう切りにカットした大根を漬けだれに入れて冷蔵庫で一晩漬ければ、ぽりぽりとした大根の食感を楽しめる一品に。山椒でアクセントを利かせてもおいしくいただけます。
活用すると…短時間で味しみしみのぶり大根が!
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
ぶり大根はおいしいけれど大根を下茹でしたり、さらに味付けのために煮込む時間まで取れない、と諦めがちなメニューです。でもしょうゆのべんり漬けの大根を使えば時短調理が可能になります。
ぶりに熱湯をかけてくさみをとったら、漬けだれを沸騰させてぶりと大根を入れるだけ。あとは15分程度煮込めばしみしみのぶり大根が味わえます。
ぶりに熱湯をかけてくさみをとったら、漬けだれを沸騰させてぶりと大根を入れるだけ。あとは15分程度煮込めばしみしみのぶり大根が味わえます。
③ みその「べんり漬け」
みそのべんり漬け×きゃべつ
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
【漬けだれ】
・みそ
・みりん
・「べんり漬け」の素
ざく切りしたきゃべつを加えて冷蔵庫で一晩漬ければ、みその風味を楽しめるべんり漬けになります。器に盛りつけるだけできゃべつの和風サラダが一品完成。
・みそ
・みりん
・「べんり漬け」の素
ざく切りしたきゃべつを加えて冷蔵庫で一晩漬ければ、みその風味を楽しめるべんり漬けになります。器に盛りつけるだけできゃべつの和風サラダが一品完成。
活用すると…手間なし簡単ホイコーローが!
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
中華料理はパパっとできますが、調味料の種類が多いところが悩みどころ。でもきゃべつのみそべんり漬けを使えば最小限の調味料で手早く仕上げることができます。豚肉・にんにく・豆板醤を炒めたら、きゃべつのみそべんり漬けを加えるだけ。調味料が少ないので、味がぼやけずにおいしく仕上げられます。
④ マリネの「べんり漬け」
マリネのべんり漬け×かぶ
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
【漬けだれ】
・米酢
・レモン果汁
・レモンの輪切り
・オリーブオイル
・はちみつ
・粗塩
かぶをまるごと食べられる洋風の漬物です。かぶの葉の部分は長いまま、白い根の部分は皮をむいてくし型にカットしてから保存袋に入れましょう。冷蔵庫で1日寝かせれば、さわやかなレモン風味のサラダを味わえますよ。
・米酢
・レモン果汁
・レモンの輪切り
・オリーブオイル
・はちみつ
・粗塩
かぶをまるごと食べられる洋風の漬物です。かぶの葉の部分は長いまま、白い根の部分は皮をむいてくし型にカットしてから保存袋に入れましょう。冷蔵庫で1日寝かせれば、さわやかなレモン風味のサラダを味わえますよ。
活用すると…手軽におしゃれな和風パスタが!
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
今日は何を食べようかなとメニューに迷った日には、一皿で満足のマリネべんり漬けを使ったパスタもおすすめ。マリネべんり漬けのかぶとしらす、赤唐辛子を炒めて漬けだれで味付けをします。トッピングに同じくマリネべんり漬けに入れたかぶの葉を刻んだものとレモンを飾れば、まるでカフェの和風パスタのような仕上がりになりますよ。
⑤ ナムルの「べんり漬け」
ナムルのべんり漬け×にんじん・小松菜・もやし
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
【漬けだれ】
・しょうゆ
・ごま油
・おろしにんにく
・粗塩
しっかりと味がしみこんだナムルは箸休めにもぴったり。茹でたにんじん・小松菜・もやしを漬けだれに入れ、冷蔵庫で少し漬ければ三色ナムルの出来上がりです。
・しょうゆ
・ごま油
・おろしにんにく
・粗塩
しっかりと味がしみこんだナムルは箸休めにもぴったり。茹でたにんじん・小松菜・もやしを漬けだれに入れ、冷蔵庫で少し漬ければ三色ナムルの出来上がりです。
活用すると…お肉を加えて炒めるだけでメインおかずが!
写真:佐山裕子(主婦の友社写真課)
野菜をたっぷりと食べたいけどメインも副菜も作るには時間が足りない、という時におすすめなのがナムルのべんり漬けを活用した主菜。ごま油で炒めた豚こま肉にナムルのべんり漬けを加えて炒めます。最後にしょうゆを加えて混ぜれば、ご飯が進む絶品の炒め物が完成です。
「べんり漬け」はこんなシーンに活躍しそう!
食事の支度が時短になるだけでなく、日常のさまざまなシーンで「べんり漬け」はその便利さを発揮してくれそうです。
野菜を余らせてしまいそうなとき
出典:unsplash.com
長期保存が難しい野菜。安いから…とたくさん買ってしまったけど使い切れない、そんなときは是非「べんり漬け」しておきませんか。冷蔵庫にそのまま入れておくと、鮮度や味、栄養価が落ちてしまうことも。でも「べんり漬け」にして入れておけば、冷蔵庫から出してすぐ食べることができるだけではなく、冷凍庫にある肉・魚と合わせてメインのおかずを作ることもできますよ。
常備菜としてお弁当や副菜に
保存袋に入れておくだけで、常備菜にできる「べんり漬け」。お弁当のすき間にも、丼ぶりものの副菜としてもあると助かる一品です。野菜別にいくつか漬けて冷蔵庫に入れておくだけで、手間をかけることなく豊かな食生活を送ることができそうですね。
野菜をたっぷり、おいしく食べよう。
たくさんの量を生野菜のまま毎日食べ続けるのは、現実離れした話。手間をかけずに、たっぷりの野菜をおいしく食べるにはちょっとしたコツが必要です。
ぜひ「べんり漬け」を上手に活用して、旬の野菜をたっぷり味わいましょう。
ぜひ「べんり漬け」を上手に活用して、旬の野菜をたっぷり味わいましょう。
書籍では5種類のべんり漬け×さまざまな野菜のレシピ、そして活用したレシピがたっぷり紹介されています。
榎本さんのサイトはこちら
榎本 美沙 (著)
出版社: 主婦の友社