今回は、数ある種類の中でも、特に栄養素が高い「ナチュラルチーズ」にクローズアップしてみました。ナチュラルチーズの魅力を知れば、もっとチーズが好きになるかも知れませんよ。
ナチュラルチーズとは?
牛や羊、山羊などの乳に乳酸菌や酵素を加えて発酵熟成させたものが「ナチュラルチーズ」で、ナチュラルチーズを原料に乳化剤を加え、長期保存可能にしたものが「プロセスチーズ」です。
プロセスチーズは加工時の加熱殺菌により、乳酸菌や酵素の活性が失われている状態ですが、ナチュラルチーズは自然の微生物や酵素が生きている状態なので、そのまま置いておくと熟成が進んでいきます。
ナチュラルチーズの栄養価
ナチュラルチーズのカロリー
チーズはカロリーが高いイメージがありますが、モッツァレラやカッテージなどはそれほどカロリーが高くはありません。また、チーズは脂肪の燃焼を促すと言われているので、大量に摂取しない限りは過剰にカロリーを気にしすぎないで。腹持ちがいいので、むしろダイエット中の栄養補給にはナチュラルチーズがいいかも。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
ナチュラルチーズの健康効果
生きた乳酸菌が腸の働きを整えてくれる
ナチュラルチーズには乳酸菌が生きています。消化吸収を助ける乳酸菌は、腸の働きを整えて健康をサポートしてくれるので、便秘でお悩みの方にもおすすめです。
ビタミン豊富で美肌にも効果的♪
チーズに豊富に含まれるビタミンAやビタミンB₂には、お肌に嬉しい効果がたくさん♪ターンオーバーのサイクルを整えてくれたり、アンチエイジング効果も期待できます。
良質なたんぱく質と豊富なカルシウムでイライラ防止にも◎
チーズは手軽に効率よく良質なたんぱく質やカルシウムが摂取できる優れた食材。種類にもよりますが、ナチュラルチーズのカルシウムの含有量は牛乳の2~10倍以上!カルシウム不足はイライラやストレスの原因になります。手軽に栄養補給できるチーズで、イライラ予防にも役立てたいですね。
ナチュラルチーズの7種類とおすすめの食べ方&簡単レシピ
ここでは、代表的なナチュラルチーズの7タイプをご紹介します。それぞれの特徴やおすすめレシピをご紹介しているので参考にしてみてください。
①フレッシュタイプ(モッツァレラなど)
その名の通り、作り立てのフレッシュなチーズが、モッツァレラ、カッテージ、リコッタなど。熟成させていないため水分を多く含み、なめらかでミルキーな美味しさが特徴です。
野菜やフルーツとよく合うので、サラダやデザートとしても使われています。
自家製フレッシュチーズの作り方
カボチャと3分フレッシュチーズのデリ風サラダ
②白カビタイプ(カマンベールなど)
カマンベールに代表される白カビタイプは、表面に白カビが植え付けられています。チーズの内側はまろやかでクリーミー。おやつにもワインのお供にもぴったり。世界の代表的な種類には、ブリー、バラカ、シャウルスなどがあります。
そのままでも十分味わい深いのですが、ピザの上にのせてトロリと焼いても最高♪
カマンベールとろとろアヒージョ
りんごのハニーカマン
③青カビチーズ(ゴルゴンゾーラなど)
ブルーチーズは、見た目にも香りにもインパクトがあるのでわかりやすいですね。青カビと乳酸菌を発酵させていて、塩味が強く濃厚な風味が特徴。世界三大ブルーチーズに数えられているのが、ゴルゴンゾーラ、ロックフォール、スティルトンです。
好みが分かれるチーズかもしれませんが、好きな人にとっては絶好のおつまみに。ピザやサラダなどのアクセントにもなります。
野菜が美味しい!ブルーチーズドレッシング
ブルーチーズと柚子はちみつのピザ
④セミハードタイプ(ゴーダなど)
独特のクセが少なく子供からお年寄りまで食べやすいのが、ゴーダ、サムソー、フォンティナなどのセミハードタイプです。プレスして水分を取り除いているので、硬さがしっかりあります。
そのままサンドしてもトーストしてもパンとの相性が抜群!トマトやクリームのパスタと合わせると特有の美味しさを発揮します。
かりかりとろ〜り チーズトースト
ゴーダチーズのパウンドケーキ
⑤ハードタイプ(パルミジャーノ・レッジャーノなど)
セミハードタイプの熟成期間が3ヵ月~1年なのに対して、ハードタイプは1年~3年。長期間寝かせて作られています。水分は38%以下で、ずっしり重厚感があり、コクの中にほんのり酸味が感じられるものも。パルミジャーノ・レッジャーノ、チェダー、エダム、エメンタールなどがあります。
固いチーズなので、削って使われることもあります。パスタやサラダにふりかけられているパルミジャーノ・レッジャーノはお馴染みですね。
スペシャルなマカロニ&チーズ
ブロッコリーとチェダーチーズのスープ
⑥ウォッシュタイプ
チーズの表面を洗いながら熟成させるのがウォッシュタイプです。塩水のほかビール、ワイン、ブランデーなどで洗って仕上げられています。熟成期間はそれほど長くはなく、内側はなめらか。ただ、独特の風味が強いこともあり、どちらかというと通向け。代表的なものでは、エポワス、リヴァロ、ポン・レヴェックなど。
赤ワインとよく合うウォッシュタイプ。ブドウと一緒に食べても酸味と旨味が絶妙。香りが強すぎる場合は、外側を取り除いて。
ミックスナッツとレーズンのマスカルポーネ
じゃがいものマンステールのせ トレビスカップ
⑦シェーブルタイプ
洋ナシとシェーブルチーズのグラタン
ズッキーニとシェーブルチーズのタルト
ナチュラルチーズの保存方法や注意事項
【!】保存する際は乾燥させないように注意
ナチュラルチーズを保存する際には乾燥させないように気をつけましょう。発酵を続けているチーズの呼吸を止めないようにラップではなくオーブンシートを使用するのも有効です。過熱して使う予定なら冷凍保存も可能ですが、そのまま食べたいのなら冷凍は避けて。
【!】妊娠中は加熱して
加熱殺菌されていないナチュラルチーズにはリステリア菌が含まれていることがあります。この菌は免疫力が低下している妊娠中は摂取に注意が呼びかけられているものです。加熱すると菌は死滅するので、妊娠中はナチュラルチーズを焼くなどして火をしっかり通しましょう。
ナチュラルチーズの楽しみは尽きません!
身近にあるのに意外と曖昧なナチュラルチーズの分類と、チーズを食に取り入れることのメリットについてご紹介しました。
そのままでも十分な一品になるチーズは、忙しい毎日を助けてくれる味方ですね。原料や熟成の違いにも注目して、多様なナチュラルチーズを楽しんでみてください。
チーズには健康に欠かせないたんぱく質、ビタミンA、ビタミンB₂、カルシウムといった栄養が豊富に含まれています。乳酸菌の働きによって消化吸収されやすく、腸内環境にいいばかりか頭や肌の活性化にも嬉しいとか。野菜や果物と一緒に食べて、毎日に必要な栄養を補給したいですね。