“おふくろの味”といえば?
さて、“おふくろの味”と聞いて最初に連想した料理はなんでしょうか。地域性であったり、各家庭によって様々なおふくろの味がありそうですね。今回は、料理初心者でも作れる人気の家庭料理のレシピを紹介します。
メインのおかず
やっぱり定番! 「肉じゃが」
みんな大好き! 「鶏のから揚げ」
肉じゃがとはまた違った良さが◎ 「筑前煮」
照りが美味しい! 「鶏の照り焼き」
お子さんのいるご家庭は甘~い味付けで。大人用にお酒のお供やご飯のおかずにするなら、ちょっぴり濃いめの味付けで。柔らかジューシーな鶏の照り焼きは、誰にでも喜ばれる万能料理なので、たくさん作って冷凍、お弁当のおかずにしても良いですね。
美味しく仕上げるには、鶏肉の下準備がポイントです。まずは、臭みの原因の余分な脂や皮を切り落としましょう。そして、たれの染み込みをよくするためにフォークや串などで皮目を何度かつきます。焼き方にも注意。必ず、皮目から焼きます。ちなみに、切り身のお魚を焼く場合は、「海の魚は身から!川の魚は皮から!」と覚えておきましょう。砂糖を入れるとフライパンに焦げ付きやすくなるので注意! 砂糖の代わりにはちみつを使っても。
シンプル! だけど家庭の味◎ 「肉野菜炒め」
忙しいお母さんがささっと作ってくれる肉野菜炒め。ピリッとさせたいときは七味を足したり、あらびきコショウを足したり。シンプルな料理こそ、美味しく作るのは難しいもの。ポイントは、①野菜の切り方と、②炒め方。この2つのポイントをきちんと押さえれば、お店で食べるようなおいしい野菜炒めを家庭でも作ることができます。
炒める具材は、お好みでOKですが、秋冬には甘みも食感も楽しめる白菜がおすすめです。「野菜の切り方」のコツは、大きさを合わせて火通りを均一に近づけること。「炒め方」のコツは、合わせ調味料をあらかじめ準備しておいて、中火~強火の強めの火加減でサッと炒めること。野菜の水分が出ないよう一気に炒めましょう。熱を逃がさないよう、フライパンは振らずに炒めてくださいね。
作り方を覚えておくと便利! 「魚の煮付け」
一見ハードルの高そうな魚の煮付け。切り身の魚よりも旨味がしっかりと出るので、魚好きの方にはおすすめの料理です。フライパンや普通の鍋でも作れますが、圧力鍋で煮ると骨まで食べられるようになるので、魚の骨が苦手な方はお試しくださいね。
魚の下処理で大切なことは、①ウロコをしっかりと取ること、②霜降りをして、臭みのもととなる“血合い”や“ぬめり”をしっかり取ることです。面倒な場合は、ウロコ取りなどの下処理を行ってくれるお店もありますので、頼んでみても。煮汁は、サゴ、メバル、金目鯛、ブリなど、魚の煮付けの基本となる味付けなので、どんな魚にも応用できます。一緒に合わせる野菜は、長ねぎやごぼう、レンコン、筍、など甘辛く炊いて美味しいものを。
魚を煮付ける際のポイントは、①煮汁が沸いてから魚を鍋に入れること、②魚の煮付けは魚の中に味をしみ込ませずに汁を残して仕上げ、少し濃いめの煮汁に身をつけながら食べることです。魚自体に味を染み込ませようとすると、煮すぎて身が硬くなってしまうこともあるので注意くださいね。
地域で特徴あり◎ 「おでん」
おでんは、地域によって具材や味付けが変わるので、おふくろの味というよりも“ふるさとの味”ですね。おでんの作り方はいたって簡単。だし汁を作り、そこに好きな具材を入れるだけ。冬はみんなであったかい鍋を囲んで、おでんパーティーをしても♪
美味しいおでんのポイントは3つ。①火加減、②タイミング、③味を染み込ませる時間です。「火加減」で大切なのは、沸騰させないこと! コトコト1時間くらいゆっくりと煮込みましょう。
「具材を入れるタイミング」は、大根やこんにゃくなどじっくり味を染み込ませたいものは、はじめから。そのままでも美味しい、焼ちくわ、さつま揚げ、ごぼう天などの練り物は、おでんのだし汁を楽しみたいときは最後に。だし汁に練り物の旨味を加えたいときは、はじめから入れましょう。
「味を染み込ませる時間」は半日ほど置いた方が味が染み込んで美味しいので、前日の夜に作って、翌日の夜に食べるくらいがおすすめです。
ごはんもの
なにを入れても美味しく出来る! 「炊き込みご飯」
塩味が美味しい! 「豆ご飯」
真っ白なごはんに、ヒスイ色のグリーンが爽やかな豆ご飯。豆ご飯というと、グリンピースをイメージされる方も多いと思いますが、大阪ではえんどう豆の一種、「うすいえんどう」を使います。筍ご飯と同じように、大阪では「春の風物詩」となっているんですよ。控えめな塩味にえんどう豆の美味しさがつまった豆ご飯は、ちょっと懐かしさを感じる家庭料理としておすすめです。
大阪の豆ご飯では、和歌山産の「うすいえんどう」を使いますが、さやつきのえんどう豆でも作れます。ポイントは、豆を後から混ぜるのではなく、はじめから炊き込むこと。ごはんと豆の風味がよくなじみ、美味しく仕上がります。炊飯器でも作れますが、おすすめは土鍋やストウブなど、鍋で炊く方法。フタを開けた瞬間のごはんと豆の香りをぜひ味わってください。
とろっとろの卵が美味しい! 「親子丼」
お祝い事にも◎ 「ちらし寿司」
汁物と副菜
具沢山! 栄養満点! 「豚汁」
副菜といえばこれ! 「ほうれん草のおひたし」
メインの料理も大切ですが、小鉢料理が作れると一気に食卓が充実します。その副菜の代表料理といえば、ほうれん草のおひたし。基本の作り方をマスターすれば、他の野菜で作ることもできます。春なら「菜の花、たけのこ、キャベツ」、夏なら「モロヘイヤ、オクラ」、秋なら「きのこ、小松菜」、冬なら「ほうれん草、水菜、ブロッコリー、白菜」など季節の食材で試してみてくださいね。
作り方のポイントは、①水気のしぼり方と、②ひたす時間の2つ。特に水気の絞り方は重要で、切る前はもちろん、切った後にも必ずもう一度しっかりしぼってください。ひとかたまりごとに手にもって、ぎゅっと水けをしぼり出しましょう。ひたす時間は、1時間以上を目安に。味がしっかりと染み込んだほうが美味しく仕上がるので、前日に仕込んでも◎。常備野菜としてもおすすめですよ。
それぞれの“おふくろの味”にアレンジして
その家庭ごとに、独自のアレンジがあって、それが懐かしい思い出となってより美味しさを増します。
今回は、その家庭料理の基本レシピ13品をご紹介しました。
さらに、料理初心者さんでも、失敗しないようにポイントやコツも。
この基本レシピに自分らしいアレンジを加えて、各ご家庭の“おふくろの味”に変化させてくださいね。
煮物といえば肉じゃがです。野菜とお肉が同時に食べられるところが良いですよね。「得意料理は?」と聞かれて「肉じゃが!」と答えるのには憧れます。
このレシピは、“だし”を使わずに作る肉じゃが。じゃがいもやお肉などの素材本来の甘みや旨味を生かして作ります。じゃがいもは煮崩れしやすいのでちょっと注意が必要。糸コンニャクは包丁で切らずに、手でちぎって入れると味が良く染みます。