「きんぴら(金平)」とは?
漢字で書くと「金平」。江戸時代、古浄瑠璃『金平浄瑠璃』の強くて勇ましい主人公・坂田金平(さかたのきんぴら)が大変人気者だったことから、それになぞらえ、精がつき歯ごたえのあるごぼうの甘辛料理を「金平ごぼう」と呼ぶようになったとか。やがて、ごぼうに限らず、細長く切った食材を醤油や砂糖で味つけした料理を一様に「きんぴら」と呼ぶようになったそうです。
定番人気!「きんぴらごぼう」基本の作り方&アレンジレシピ
きんぴらごぼうは、お惣菜の代表格のひとつ。基本の作り方や味つけを覚えておけば、ほかの食材できんぴらを作るときにも応用がききます。切り方や下処理、味付けなど、基本の作り方のコツとアレンジレシピをおさらいしましょう。
ささがき or 千切り…切り方&下ごしらえについて
ごぼうは泥を洗い落とし、包丁で軽く表面をこそげます。そのあと切っていきますが、切り方によって食感がかなり変わってきますので、こだわりたいところ。写真のような繊維に沿った千切りにすれば、強いシャキシャキ感が楽しめます。なお、斜め切りにしたあとに重ねて千切りにすれば、シャキシャキしながらも柔らかな口当たりに。切ったごぼうは、水に浸してさっとアク抜きしましょう。
さらに柔らかい食感を求めるなら、ささがきがおすすめ。包丁でもOKですし、より繊細な仕上がりにするならピーラーでささがきにするのもいいでしょう。切っているうちに黒くなるので、ささがきにする作業の間のみ水に浸してアク抜きを行うのもポイントです。
きんぴらごぼう作りの手順とコツ
調味料の黄金比について
きんぴらごぼうは、下処理したごぼうを炒め、油が全体に回って透明感が出てきたら調味料を入れて煮詰めます。調味料の黄金比については、覚えやすさから酒3:醤油2:砂糖1というレシピもありますし、醤油と砂糖(あるいはみりん)は同率というレシピも。味つけは好みですから自由にアレンジしましょう。
柔らかく仕上げるコツ
きんぴらごぼうを柔らかく仕上げるには、すでにご紹介した通り、ささがきなど切り方にこだわるほか、だし汁や酒を入れて下煮するのもコツ。その後、調味料を加えて落し蓋をして煮詰めます。
きんぴらごぼうの簡単アレンジレシピ
定番きんぴらごぼうの味付けや具材に少し飽きてしまった…そんなときは、簡単なアレンジレシピで新鮮に楽しんでみませんか?
めんつゆで作る時短きんぴらごぼう
だしをきかせて減塩したヘルシーきんぴらごぼう
うまみにピリッとアクセント!実山椒入り牛肉きんぴら
絶品梅ソースで!糸こんにゃく入りのきんぴらごぼう
豚ひき肉入りでコクうまのきんぴらごぼう
塩昆布とバターで味わいアップ!鶏肉きんぴらごぼう
きんぴらごぼうのリメイク方法
きんぴらごぼうは、定番ゆえに作り過ぎてしまうことも。残ってしまったときのリメイクレシピを覚えておくと便利ですよ。
お弁当やおつまみにも!きんぴらごぼうの落とし揚げ
食パン×きんぴらごぼうでおしゃれ朝食♪ピタトーストサンド
洋風にも!きんぴらごぼう入りのチーズコロッケ
〈春〉の食材で作るきんぴらの人気レシピ
基本のきんぴらごぼうの作り方を覚えたら、四季の素材を使って楽しんでみましょう。料理の幅がぐんと広がりそうですよ。
コンソメでセロリの洋風きんぴら
ガーリック醤油が決め手のアスパラガスきんぴら
白だしでいい味!絹さやとベーコンのきんぴら
子供も大好き!新じゃがの青のりカレーきんぴら
〈夏〉の食材で作るきんぴらのアレンジレシピ
苦味がやわらぐ!ピーマンとちくわのきんぴら
食べ応えもあるズッキーニのうま塩きんぴら
砂糖なしで優しい甘さ!パプリカのきんぴら
なすとみょうがのきんぴら
〈秋〉の食材で作るきんぴら
数種を合わせるのがおすすめ!キノコのきんぴら
大人も子供も大好き!さつまいもとにんじんのバターきんぴら
秋に美味しくなる かぼちゃのきんぴら
意外な組み合わせが美味しい!「柿」と野沢菜のきんぴら
〈冬〉の食材で作るきんぴら
相性抜群!小松菜と油揚げのきんぴら風
コリコリ食感が楽しい♪切り干し大根のきんぴら
甘みのある冬のかぶの葉のきんぴら
ピリ辛で激ウマ!明太子入りのれんこんきんぴら
いろんな素材や味つけで「きんぴら」を作ってみませんか?
素材だけでなく、味つけにもバリエーションを持たせた四季のきんぴら。砂糖と醤油を使った甘辛いもの以外にも、洋風や塩味、カレー風味なども…。いろいろなきんぴらをご紹介してみました。さらに自分流のアレンジを加えて、新たなきんぴらを生み出してみてください。きっと料理の幅が広がります。
めんつゆを使えば、調味料をそれぞれ計量する手間もなく、時短で作れますね。こちらのレシピでは、ごぼうのほかに、人参とさつまあげを加えています。練り物を足すことでうまみもしっかり。お料理初心者さんにもおすすめです。