じわじわと広まりつつある、万能調味料「煎り酒」。室町～江戸時代は一般的に使われていたもので、お醤油が普及してからは使われなくなってしまったそう。

お醤油代わりにお刺身や、炒めもの、煮物はもちろんサラダなどにも活用できて、まさに万能な調味料です♪

市販のものなら、「だし」をはじめとした無添加自然食品の「茅乃舎（かやのや）」さんの煎り酒を愛用する方が増えています。数種類のだしと魚醤なども使っていて、これ一つで味が決まるほど！

基本の作り方は、素材を揃えればとってもシンプル。自家製の万能調味料を食卓にプラスしてみてはいかがでしょうか？
シンプルだからこそ、材料の良さが勝負。自家製煎り酒の作り方と、ポイントをご紹介します♪

使用する日本酒は、米と麹のみで造られた「純米酒」を。うま味成分であるアミノ酸がたっぷりと含まれていて、少量で旨味を引き出せます。

梅干しは砂糖などが含まれていない、昔ながらの塩と赤じそなどで作られたしょっぱいタイプを使いましょう。甘みがあるものは煎り酒には向いていません。

昆布とかつお節はあれば両方あったほうがおいしくなりますが、なければかつお節だけでも大丈夫です♪

日本酒、梅干し、かつお節で作る基本の煎り酒です。おうちにある材料で作れるので、煎り酒がどんなものなのか、試してみたい方は、ぜひチャレンジしてその美味しさを実感してみてください。

上記の基本に昆布を追加して作る煎り酒です。こちらも基本の煎り酒なので、昆布がおうちにある場合は、こちらもオススメです。

こちらは、酒、梅干し、削り節、米を使って、米を小鍋で煎りながら作る煎り酒です。当時は古酒を使っていたこともあり、その香ばしい風味に近づけるために「煎り米」を入れることもあるそう。自分好みの煎り酒を作ってみるのもいいですね♪

煎り酒に茹でた大豆を漬け込むだけの簡単レシピ。ですが、仕上がりの色合いも良く、味も煎り酒の旨味が大豆と相性バッチリで◎。そのままでも十分美味しくいただけますが、サラダのトッピングなどにも活用できます。

卵かけごはんなど、そのまま調味料として使用しても美味しい煎り酒ですが、煎り酒に酢、ラー油、白ごまを混ぜ、ニラチヂミのつけダレに。調味料を加減すれば、それぞれ好みの辛さの美味しいつけダレを作れて、とっても便利。

かつおや白身魚や貝類、特に昆布締めの刺し身醤油がわりに。江戸時代は定番だったそうで、相性抜群です♪もちろん、漬けもおいしくいただけます。

見た目もオシャレでおもてなしにも使えそうな真鯛の昆布締めは、白身を昆布で締め「煎り酒」で和えるだけの簡単レシピ。なのに、味はまるで料亭の味！というありがたレシピです。

和の素材で作る煎り酒ですが、洋のおもてなしにも使えます。こちらは見た目もカラフルな、なすとパプリカ焼き。ほのかな煎り酒の梅の香りが食欲をそそるので、夏の付け合わせにもピッタリ。

茹でた青柳と煎り酒で作る佃煮はコク旨でさっぱりの味わいがたまらない一品です。お酒のおつまみにもよく合うので、つい飲み過ぎてしまいそう。

醤油が定着する以前の調味料が今、再度注目されているというのは面白いですよね。素材の味を引き立てて、そのものの味をきちんといただける煎り酒。今見直されている食生活に、ぴったりな調味料だからかもしれません。素材の味を大切に味わいたい方にはぴったり。昔ながらの日本の味を食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。