“ちょうどいい量”で暮らすって?
いらないモノが多く、部屋が雑然としている。するべきこととそうでないことが、一緒くたになっている。このようなノイズが暮らしの中に蔓延していないでしょうか。無駄なモノ、コトをなくし、ノイズの元を断つ。そうやって暮らしをシンプルにすることが、“ちょうどいい量”で暮らすということなのです。
モノが多いというノイズ
部屋中にモノが散乱していたり、手のつけようがないほど散らかっていたり。そんないらないモノが多い部屋は、視覚からノイズが飛び込んできます。モノ自体の数だけでなく、色や形の数までも、視覚情報として無意識に受け取ってしまうのです。そんな部屋では、およそ心地よさとは縁遠いですよね。
しなくてもいいコトが多いというノイズ
わたしたちの頭の中は、常に自己対話を繰り返し、情報処理をしています。「あれをやらなきゃ」「あっ、これ忘れてた」「ここ気になるなぁ」というように。しなくてもいいコトが多くあると、頭の中はそのぶん情報過多になってしまいます。それが思考のノイズとなり、集中力が欠けたり、大切なことを忘れてしまったりするのです。
ちょうどいい量にサイズダウンする
モノ、コトが多すぎると、息苦しさを感じたり、思考が停止してしまったりと、ストレスフルな状態に陥りかねません。いらないモノ、コトはそぎ落とし、ちょうどいい量にサイズダウンすることが、心地いい暮らしへの近道なのです。
無駄をそぎ落とそう
それでは、どのようにすれば無駄をなくすことができるのでしょうか。それは、放置しているモノ、コトと向き合うことです。ここでは、3つの質問をご用意しています。順に答えていくと、暮らしの中に潜むノイズが見極められ、おのずと無駄がそぎ落とされていくはずです。
なぜ使わずに放置しているの?
買ったけれど着ていない服、読んでいない本、いただきものなど、使わずに放置しているモノが山積みになっていませんか? あるいは、入会したけれど通っていないジム、申し込んだまま手付かずの通信講座など。
使いにくいから? 好みではないから? 時間がないから? なぜ使わないのかを明確にするのは、これ以上不要なモノ、コトを増やさないためにも大切なことです。
それは今の自分にとって必要?
使わずに放置しているモノ、コトはもちろん、仕方なく使っているモノや、惰性で続けていたりするコトはありませんか? 画面がひび割れたままのスマホだったり、気疲れする人間関係だったり……。
そういったモノ、コトも、じわりじわりとあなたにストレスを与え続けています。今のあなたにとって必要なものかどうか、一度立ち止まって取捨選択するのが賢明でしょう。
所有していることの満足度はどのくらい?
ここまでで、本当に必要でないモノ、コトの輪郭が見えてきたでしょうか。では、それらを所有していることの満足度はどのくらいか、数値化してみましょう。
たとえば、着ていない服があるとします。買った時点では100だったとしても、タンスの肥やしになっている今はむしろマイナスかもしれません。「着なければ」という焦燥感や、「捨てられない」「無駄遣いをした」という罪悪感が負担になっているからです。
今日からできるシンプルライフ
自分にとってちょうどいい量で暮らす。そのためには、無駄なモノ、コトをそぎ落とすこと。理屈では分かったけれど、実際何をすればいいの? 何から始めればいいの? そんな疑問をお持ちの方のために、今日からできるシンプルライフの実践方法をご紹介します。できそうだなと思えるところから、試してみてくださいね。
引き出しなどの小さい空間を片付ける
暮らしをサイズダウンするには、小さなところから始めるとよいでしょう。いきなりクローゼットを大改造しようとしたりするのではなく、引き出し一つ分といった小さな空間から片付けてみるのです。「自分にもできた」という達成感や自信が生まれ、コツコツと続けていく力にもなります。
当たり前と思っている家事をやめる
洗濯物をきちんとたたんだり、一汁三菜の食事を徹底したり、自分に課している家事が多々あるのではないでしょうか。苦になっていなければよいのですが、義務感や負担感があるのなら、試しにやめてみることです。「世間の当たり前」「自分自身のこだわり」を手放すことで、暮らしはグンとシンプルに洗練されていきます。
モノを買う以外の方法を試す
仕事や人間関係で心が疲れたとき、わけもなくむしゃくしゃしたとき。買い物でストレス発散した経験が、一度や二度はあるかもしれません。そこで有意義な買い物ができれば問題ありませんが、たいていはヤケになって不要なモノを買ってしまうものです。
モノを買うこと以外に、ストレス解消する方法をいくつかレパートリーに持っておきましょう。
新たなノイズが入り込むのを遮断する
モノ、コトが多すぎると、情報過多になるということはすでにお伝えしました。それに加えて、新たなノイズを遮断することも大切です。
SNSやネットニュースなど、何気なく見ているスマホからは常に大量の情報が飛び込んできます。不要な情報はノイズでしかありません。いつもクリーンな頭でいるためには、情報の取捨選択が大切なのです。
小さく、コンパクトに。ちょうどいい量で暮らしましょう*
自分にとって“ちょうどいい量”で暮らす、シンプルライフをご紹介しました。無駄なモノ、コトをなくし、思考を整理する。暮らしのあらゆることを、小さく、コンパクトにすることが、心地よさへの近道です。ご紹介した内容をご参考に、あなたにとってちょうどいい暮らしを手に入れてくださいね。
モノが家じゅうに溢れていて、足の踏み場もなく息が詰まりそう。やるべきこととそうでないことがごちゃ混ぜになっていて、身動きがとれずイライラする……。モノもコトもキャパオーバーになれば、息苦しさや苛立ちを感じてしまうのも当然です。自分にとって“ちょうどいい量”に暮らしをサイズダウンして、心地よいシンプルライフを手に入れましょう。