実はどのママも悩んでる。自分の「イライラ」との付き合い方
子供が何かを出来るように導くならば、大切なのは、子ども側の視点に立って、「どうしたら理解できるかな」を考えつつ、忍耐強く働きかけること。
そう頭では分かっていても、実際のところ、子どもが1歳ならママもママ歴たった1年。3歳児のママならママ歴はたったの3年なのです。
日々戸惑いながら必死に頑張っているのに、さらに「忍耐、忍耐」と自分に言い聞かせて・・・時には自分の感情を爆発させ、大人げない言動をとってしまうことだってあるはず。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
子供にカッとなりそうな時に試したい、心にゆとりを持つ方法
1.心の中で、ゆっくり数字を10までカウントする
怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」の中で有名な一つの方法がこのメソッド。
「あ、怒っちゃいそう!」という予感が働いたら、心の中でできるだけゆっくりと1から10までカウントしてみましょう。なんと「怒り=瞬間的な感情」であり、実は5~6秒しか持続しないという研究結果もあるんだとか。
だからこそ、10秒ゆっくりカウントする間にイライラの火種がシューッとしぼんでいったら大成功。
沸点近くまで盛り上がってしまった怒りの感情ならば、カウントを終えるまでに完全に鎮火しないこともあるかもしれません。
ですが、一度立ち止まり、10カウントをして時間を稼ぐうちに、少しは冷静になれるはず。
そして、同じ事柄を子供に言い聞かせるにも「感情に任せてただただ怒る」のではなく、理性的にコミュニケーションがとりやすくなります。
しかし「イライラが抑えられない時に、ゆったり10秒をカウントするなんてムリ!」という方もいるかもしれません。
そんな場合は、例えば「水を飲む」「青いものを3つ探す」など、特定の行動を実践してみてはいかがでしょう。あらかじめ行動を決めておくのも、イライラの解消に良い方法です。
それを実行する間に、自然に6~10秒経過して、怒りのピークをやり過ごしやすくなりますよ。
2.あえて思考を停止する
「子どもがなかなか言うことを聞いてくれない」「こんなに頑張っているのに状況が思い通りにならない」など、腹が立つシチュエーションにぶつかったら、あえて思考を停止してしまうのは意外とオススメの方法です。
「イライラをしずめなきゃ!!」「この子にどう伝えたらいいんだろう!?」など、ベストな方法を模索するのではなく、「イライラしてきた・・・」と自覚した瞬間に「ストップ!」と心で唱えて何も考えないことだけに集中しましょう。
3.絵本を大きな声で音読してみる
本当であれば、困ったその瞬間に第三者に話を聞いてもらえたり、手を挿しのべてもらえたらありがたいものの、「ワンオペ育児」という言葉もよく耳にするように、そんな恵まれた環境にない中で頑張るママが多いのも事実。
思わず大きな声を出してしまいたい衝動に駆られたら、罵倒したり大声で叫ぶ代わりに、子どもの絵本を一冊手にとって。そして、大きな声で朗読してみましょう。
理由は二つあり、絵本に出てくる言葉はたいてい優しく美しく、子どもが近くて耳にしてもその言葉自体は害にはならないというのが、理由の一つ。
そして、始めのうちは感情に任せて大声で読んでしまったとしても、徐々に冷静さを取り戻していくなかで、「本のほのぼのしたストーリーと、自分が絵本を読んでいる大きな声に、“アンマッチ”な感覚を覚えていく」はず。それを滑稽として感じることができ、心に余裕が生まれやすくなる、というのがもう一つの理由です。
子どもが大好きな絵本ですが、本当に感情の行き場に困ったときには、こんな風に、大人の心をも癒してくれるアイテムになってくれるんですね。
4.子供の都合に合わせて親のルールを変える
例えば、子どもが寝たらできる「やりたい仕事」「楽しみな一人時間」がある、という時。子どもがなかなか寝てくれず、挙句の果てに子供と共に寝落ちしてしまい、翌朝目覚めて呆然・・・というのは、実はママたちの間でよくあるお悩み。
「どうしてなかなか寝てくれないのよ!!!!」と、ベッドの上でまでイライラしてしまう自分に、悲しくなってしまいますよね。
それならば、親側が生活リズムを変えて、「寝かしつける」のではなく「一緒に寝てしまう」というスタイルにしてしまうのも手。
例えば、「ベッドでちょっと眠った後に起きてやろう!」と思っていたことは、早朝やることに決めてしまう。つまり、「朝1時間早起きをして、やりたい事をやる」という流れに、自分のルールを変えてしまうのです。
「イライラ」は、期待を裏切られたとき、思い通りにならないときに、湧き出てきやすい感情。
だったら最初から、「子どもが寝たら出来るかも!」と期待しないで、対応できる側(親)が自分のルールを変えて、「イライラ」を起こすリスクを回避する、というのも、賢い方法の一つです。
完璧主義や頑張り屋さんのママほど、「こうでなくてはいけない」「やり方を変えたくない」と思いがちですが、一度開き直ってしまえば、「どうしてあんなことでイライラしてたんだろう?」と思えるようになることもきっと多いはず。
育児において、親のしつけがブレたり、一貫性を欠いたりすることはよくありません。
しかし、もしそれが大人の都合を優先して押し付けているもの、または、親が勝手にこだわって頑張っているものなのだとしたら―― そこは、子どもに譲ってもいいポイントなのかもしれません。
親の都合ではなく、子どもの都合に合わせて生活の流れやルールを見直すと、意外と心穏やかに過ごせる瞬間が増えるものですよ。
5.周りからの見られ方ではなく、我が子に集中する
お出かけ先で子どもが癇癪を起したり、お友達とトラブルを起こしてしまった場合。
つい見ず知らずの周囲の人の目や、一緒にいるママ友からどう思われるかを、とても気にしてしまい・・・そのため「子どもをどうにか落ち着かせなきゃ!」と必死になりがちですよね。
おわりに
気負いすぎず、カッとしてしまったら「ごめんね」を言えばいい。
一生懸命がんばるママだからこその悩み、「イライラ」との付き合い方。
ここまでイライラの鎮め方をいろいろとご紹介しましがが、ママも人間。気負いすぎず、もしも感情のコントロールがうまくいかず「ちょっと怒りすぎてしまったな・・・」という事があったら、自分を責めすぎず、素直に「怒りすぎちゃってごめんね」と、お子さんに謝ってみてくださいね。
「疲れていてイライラしちゃったの」、「●●くんはママにはとても優しいのに、お友達とケンカになっちゃったから、このままじゃ●●くんのいいところをみんなにわかってもらえない、と焦っちゃったの」などと理由を話せば、意外と子どもも、ママの真意を理解してくれるものです。
子育ての基本は、我が子の個性や成長に合わせて手を差し伸べ、サポートしてあげること。
そう頭では分かっているのに、いざ困ったシーンに遭遇すると「もう、いい加減にしなさい!!」と、つい感情に流されそうになる――。
自分の「イライラ」を子どもにぶつけてしまい、自己嫌悪に陥ってしまうママさんが少なくありません。