ひとつひとつ意味がある。基本のおせち料理
お正月を祝う晴れやかなおせち料理。元々は、五つの季節の節目(五節句)毎に収穫の感謝と豊作への願いを込めて、神様にお供えしありがたくいただくお料理でもありました。お重箱にぎゅっといろんなお料理が詰められていますが、それぞれおめでたい意味があり、懐石料理と同じく「祝い肴」「口取り」「焼き物」「酢の物」「煮物」と5つに分類され組み立てられます。今回は、三段の重箱をバランスよく満たす伝統的な基本のおせち料理をご紹介します。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
一の重・・・祝い肴と口取り
お酒のおつまみや前菜、子どものおやつにもなる品々を、目にも楽しく美しく詰めましょう。
黒豆
田作り(ごまめ)
数の子
たたきごぼう
飾り切りかまぼこ
昆布巻き
伊達巻き
栗きんとん
ニの重・・・酢の物と焼き物
メイン料理になる焼き物と箸休めになる酢の物。海の幸を中心に詰めましょう。
海老の塩焼き
鰤の照り焼き
のし鶏(松風焼き)
紅白なます
酢レンコン・菊花カブ
三の重・・・煮物
しっかり味を含んだ滋味深い煮物を。山の幸の賑わいも一緒に詰めましょう。
筑前煮
くわいの煮物
手綱こんにゃく
八幡巻き
盛り付けまで丁寧に。神様と共にありがたくいただきましょう。
食材をたくさん用意して、ひとつひとつ丁寧に作るおせち料理。準備も作る手間も時間もそれなりにかかるけれど、無心に手を動かしているうちに、今年一年を振り返りつつ気持ちが切り替わっていくようにも感じます。一年に一度、特別な節目を神様と共にお祝いするお料理として、感謝の気持ちを持ってゆっくり味わいたいですね。
仕上げの盛り付けも心を込めて。色の組み合わせやあしらい、美しく見えるよう心配りも大切です。
仕上げの盛り付けも心を込めて。色の組み合わせやあしらい、美しく見えるよう心配りも大切です。
まめまめしく働き、健康でいられるように。艶のある甘みを含んだ「黒豆」は箸休めにもぴったり。色を黒く仕上げるには錆びた鉄釘と一緒に煮るという話もありますが、市販で買える鉄玉子が便利です。シワなくきれいに仕上げるためには、乾燥豆の戻し方や煮方にポイントが。レシピを参考にのんびり手作りにチャレンジしてみませんか。