みずみずしさが魅力の『新生姜』
夏に嬉しい爽やかな辛味
生でも美味しくいただけます
新生姜と生姜の違いって?
お馴染みの生姜は新生姜を貯蔵したもの
一年中手軽に手に入れられる茶色い生姜は、正式には「古根生姜(ひねしょうが)」「囲い生姜」などと呼ばれます。
「古」という字を使っている通り、古根生姜は新生姜を2カ月程度貯蔵したもの。この貯蔵期間中に色が変わって繊維質が増え、辛みも強くなるのだそうです。
新生姜には2つのタイプがあります。一つは、植え付けに使った古根生姜から生えた新しいコブを若いうちに収穫したもの。もう一つは秋に収穫した生姜を貯蔵せず、すぐに出荷したものです。初夏から夏頃にかけて出荷される新生姜は先端部分がピンク色なのが特徴ですが、秋に収穫した新生姜には赤みはありません。
新生姜の旬はいつ?
実は生姜の収穫期は9月~10月。採りたてをすぐに出荷する露地物の新生姜の場合、本来の旬は秋口なんです。
夏頃に店頭に並ぶ新生姜はハウス栽培のものが多いそう。やはり爽やかな風味が恋しい暑い時期に需要が多いのかもしれませんね。特に若い時期に収穫したものは、柔らかい葉生姜としても楽しめます。
栄養価はほとんど同じ
収穫して間もない新生姜と、一旦貯蔵してから出荷される古根生姜は、栄養価の面ではほとんど変わりません。ただ、生の生姜に含まれる辛み成分【ジンゲオール】には抗菌作用があるため、傷みやすい夏の食材と併せて使うのはとても合理的。さらに発汗作用が短い時間で手足を温め、体の芯の熱を奪って結果的に体温を下げるとも言われます。
また【ジンゲオール】は熱を加えると【ショウガオール】に変化します。【ショウガオール】は末端だけを温める【ジンゲオール】と違い、お腹の中から血行を促進するため、冷え症の予防には加熱した生姜がおすすめ。夏でも冷房で身体がつらいという時には、生姜入りのホットドリンクなどを飲むのが効果的です。
初夏になると野菜売り場でよく見かける新生姜。色白でぷっくりしていて、ピンク色の先端がなんだか可愛らしいですよね。水分が多くてみずみずしい新生姜は、辛みも控えめ。お子さんにも食べやすい生姜です。