「無理」ができちゃう頑張り屋さん。自分を大事にしてほしいから..
いろいろ試したけれど、「やっぱり自分は頑張らずにはいられない人間だ!」と、もはや開き直るなら・・・
せめて、心も体も疲れ果てて倒れそうなる前に、自分を守れるテクニックを身につけておきませんか?
無理しないで生きる自分を「赦す(ゆるす)」思考へと切り替えて
たくさん頑張るあなたに助けられる人はたくさんいるけれど、それは、健やかなあなたの心と体があってこそ。
「無理しないで健やかに生きる自分を、優先していい」。そう自分に言い聞かせて、赦す(ゆるす)思考へと切り替えてみてほしいのです。
どんなことでも頑張れてしまうあなたは、もう少し自分に余力を残しても大丈夫です。
テクニック1:睡眠時間は削らない。「余った時間」で取り掛かる
頑張り屋さんなら、きっと一度は言われたことのある「ちゃんと寝てるの?」という質問。実際、睡眠時間を削ってパフォーマンスを出している、という人も多いのではないでしょうか。
そんな「無理」ができちゃう頑張り屋さんにまずお願いしたいのが、「睡眠時間を削らない」ということ。
何事においても「自分の睡眠時間を削って、物事に取り組んでいい」という思考のクセを付けてしまうと・・・
慢性的に頭の働きが鈍り、疲れやすくなったりと、体調が不安定に。そして精神的にも不安定になり、病気や事故のリスクだってUPします。
人生は長丁場。そのようなリスクを負う行動をとる自分に、歯止めをかけてください。
でも、「やっぱり自分は無理してしまう体質」というのが、頑張り屋さん。
一日の睡眠時間を「〇時間」と決めたら、必ず守る。
やりたいことは「〇時間以外」の、余った時間で取り掛かる。
一日の睡眠時間を「〇時間」と決めたら、その睡眠時間は必ず確保した上で、余った時間でやるべきことに取り掛かりましょう。
頑張り屋さんのあなたのことですから、余った時間でやらなくてはいけない!となれば、自分でも驚く集中力を発揮して、しっかりパフォーマンスを発揮できるはず。
「眠らない」ことよりも、「睡眠時間を確保すること」にあなたの強みである頑張りを発揮してみてくださいね。
テクニック2:まずは、小さくスタート。大切なのは「修正力」
頑張り屋さんでやりがちなのは、何かを始めたり企画したりするときに、丁寧にいろいろなリサーチを重ね、ガチガチに提案書などを作り上げる、というパターン。
でも、上司の本質的な課題感が全く違うところにあるかもしれませんし、リサーチしている間に取り巻く状況が大きな変化を迎えてしまうかもしれません。
脱・完璧主義。
様々な目に触れながら「修正」されることを、厭わない。
あなたに見えているのは、あなたの目を通した世界だけ。あなたが複数のチームで負っている仕事の状況にあるならば、コミュニケーションや、その時々の状況への対応を重ねて、様々な目に触れながら完成を目指す方が、スマートにいいゴールを迎えられるはずです。
例を挙げるなら、ボートに乗って大海原へと漕ぎ出し、目的の島を目指すとき――。最初に見定めて決定した角度のまま、島へ直線でたどり着くのは不可能なことは、わかりますよね。風向きや潮流に合わせて、舵やマストを微調整することが必要不可欠なんです。
大海原を進むボートは、俯瞰したり他者の視点を通したりすると―― まったく異なる気づきを得られて、「正しい軌道修正」へと導いてくれるもの。
だらかこそ、無理やり、がっちりスタートを固めなくても大丈夫。大切なのは「修正力」。まずは小さくスタートしてみましょう。
テクニック3:正しい選択より「よい選択」にこだわって
何かを判断するときに、「選択肢はたくさんあれば、あるほどいい」と思っていませんか?
でも、実はある実験によると、まったく逆の結果が…。
膨大な選択肢を把握して、その中から選び取ろうとすると、前頭葉が疲弊してしまうのだとか。
選択肢を集めすぎない。頭が疲弊して、思考ストップすることも。
前頭葉は意思決定を司る大切な器官。
つまり、前頭葉が疲弊すると、選択を回避しがちに陥りやすくなります…。「考えることに疲れた」という状態ですね。
一方、ある程度絞られた状態から何かを選択すると、意思決定に要する時間も少なく、かつ結果的に「いい判断」ができる傾向にある、と言われています。
たとえば結婚相手を選ぶときに、世界中の人と会ってから決める人はいないはず。
また、物事を選択した結果が「正しいかどうか」は、見る人によって、あるいはその時代や状況によっても、評価が違ってきます。
念には念を入れて膨大なリサーチをしすぎるよりも、時間などの制限を設けた中から得られた情報で選択肢を絞った方が、後悔のない適切な選択がしやすいですよ。
テクニック4:『計画』を成し遂げたら…終わったも同然!
「私にできるんだろうか」と心細くなるような難易度の高い課題や、どうやらタスクが膨大らしい課題――。目の当たりにすると、途方に暮れてしまいますよね。
そういった場合。不安が先に立って、先に触れたような「睡眠時間を削って作業や思考の時間を確保!」となりがちではないですか?
でも、それではゴールに進めているか把握できておらず、単なる力業(ちからわざ)に頼っている、にすぎません。
膨大な課題に直面したとき・・・
「たくさん時間を注げば、なんとかなる」考えを捨てよう。
そこで、やみくもに力業でスタートを切る前に、いったんストップ。
まずは落ち着いて、「タスクの書き出し」「関係者の把握」「納期やスケジュールの確認」「コスト」「考慮すべきリスク項目」などをリストアップして、大まかな『計画』を立ててみましょう。
最初の段階では、細かいところまで落とし込めていなくても大丈夫。その時点で不明な部分は「確認事項」としてメモをしておきましょう。
そして、分かり次第タスクやスケジュールに落とし込んでいけばいいのです。
課題そのものがクリアされていなくても、それに向けた計画という道筋を簡単にでも描ければ、8割方終わったも同然!
つまり、氷山の一角かも?と思われる圧倒的な課題に直面したなら・・・睡眠を取らずにフルパワーで突き進もうとするより、「氷山」全体を把握する(計画)のほうが先決なのです。
ぜひ『計画』を立て終わった後は、一度、ほっと一息ついてみてくださいね。
今日中にガンガン推し進めなくても大丈夫。頑張り屋さんのあなたのことです、それに沿って一歩一歩前進していけるはずですよ。
テクニック5:失敗は「成功しない方法」を知るステップに過ぎない
失敗を恐れて、必要以上に準備に時間をかけてしまったりすることが多いあなた。
でも、本当に恐れるべきなのは、「失敗」よりも「失敗を生かさない」ことです。
失敗したとき・・「もっと自分頑張れ」という精神論は廃止して。
失敗=“失敗を生かして〇〇ができる”気づきのチャンス。
何事も「やってみてはじめて分かることがある」以上、「最初から失敗を回避することは不可能」というのが大前提。
今一度、心に刻んでおいてみてください。本当に理解したとき、きっと、あなたの心が楽になるはず。
もし何かに失敗したら、「この方法だと成功にはたどりつけないのだな」と学べたと思えばいいのです。その失敗を踏まえて、次のプランニングに生かしたり、教訓にしていけば、次はワンランク上のアクションができるはず。
「頑張ったのにダメだった」と、頑張りが足りないことにフォーカスして捉えることから抜け出せないと・・「もっと頑張ろう」というスパイラルに陥ります。それは、精神論にすぎません。
失敗を有意義なものに変えるために、「この方法だとダメだった」という本質に気付ければ、具体的な別の方法へとシフトチェンジでき、合理的に物事を進められるはずですよ。
お終いに:ブレーキをかけられるのは、あなたしかいないから
頑張りをセーブすることに罪悪感を感じる人もいるかもしれません。ですが、頑張り屋さんは、セーブをかける時点で十分頑張っているもの。
ここまでやった自分をまずは認めてあげていいはずです。
そして、毎日に今回ご紹介した5つのテクニックを取り入れてみてくださいね。
今日行った“セーブ”は、何倍ものエネルギーへとなって、よりよい明日へとつながるはずですよ。
「もっと心に余裕を持って、おおらかに生きたい」
そう思っても、ついつい100%の力でダッシュをしてしまいがちな頑張り屋さんたち。