対人関係がうまくいかないとき
生きていくうえで、人との関わりは避けられないものです。家族だったり、友人や同僚だったり、身近な人との関係がうまくいかないとき。毎日顔を合わせる相手であればなおのこと、ネガティブな感情はさらりと手放したいものですよね。そんなときは、心を穏やかにする考え方に切り替えるのが賢明です。
人にやさしくできない
人にやさしくできないのは、あなた自身に余裕がないからかもしれません。まずは自分の心を見つめてみましょう。何を求めていますか? 何がストレスになっているのでしょうか。解決したい問題は何でしょう?
自分の気持ちを無視していては、人に対してはおろか、自分自身にもやさしくできないのです。
親への罪悪感で苦しい
親からの期待に応えられない、過干渉な親に抵抗できない……。人間関係のなかで最も濃い、親との関係に苦しんでいませんか。いつまでも“いい子でいる”のはやめてもいいのです。
親への罪悪感は、依存していたり、支配されていたりする証拠だと気付きましょう。どんな人間関係にも、適切な距離が必要なのです。
相手の無神経さや鈍感さに苛立つ
相手の無神経さや鈍感さに苛立ってしまうのは、「言わなくても察してくれる」と期待しているからです。言葉にして伝えてもいないのに、一方的に相手に対して苛立つのは、筋が通っていませんよね。あなたの思いは「言葉にして伝える」ことで、初めて相手に気付いてもらえるのです。
自分が嫌になってしまうとき
何をやってもうまくいかない。性格を変えたい。人生をやり直したい――。自分が嫌になってしまうときこそ、自分にやさしくするときです。とは言え、ネガティブな感情の渦中にいると、なかなかそのことに気付けません。そのためにも、日頃から合理的な考え方をする習慣が大切です。
頑張っても報われない
頑張っても報われない、いつまで経っても努力が実らない……。そんなときは、的外れな頑張りや方向性の違う努力をしていないか、立ち止まって確認してみましょう。
ゴールから逆算して、今は何をすべきでしょうか。うまくいっている人はどんな努力をしているでしょうか。“頑張っている自分”に酔っていないか、冷静になることも必要です。
優柔不断な自分を変えたい
優柔不断になってしまうのは、選択肢が多すぎるのが原因です。決めきれない自分を変えたいのなら、身のまわりをシンプルにしてみることです。そうすれば、心もシンプルになって自分の進むべき道が見えてきます。
まずはモノを減らし、ため込んだゴミを処分しましょう。「しないことリスト」を作ると、自分軸が定まり、優柔不断とは無縁でいられます。
過去の記憶に囚われて辛い
過去を振り返ることは、今をより良くしていくのに役立つこともあります。ただ、過去の記憶に囚われて、今を生きられなくなっては本末転倒ですよね。
これからは、「自分を幸せにするかどうか」を基準にしてみましょう。“今までの自分”をやめるチャンスです。必要な反省や振り返りが済んだら、次に進んでいくようにしたいですね。
何かに依存しないと不安になる
いつも誰かと一緒でないと不安だったり、買い物をすることで空虚な心を満たそうとしたり。こういった「依存による幸せ」は長く持続することはありません。依存する対象がどんなに大切な存在であっても、自分の幸せを他者や物質に委ねてしまうということだからです。
自分を幸せにするのは、自分自身であるということを心得ておきましょう。
自分にやさしくする新しい思考
自分にやさしくできないのは、“思考の癖”によるものです。あなた自身が悪いのではありません。もしあなたが今、苦しい、辛い、逃げ出したいと思っているのなら、“思考の癖”を改めることです。合理的に考える新しい思考で、今からでも自分を大切にできるようになりますよ。
自分の心と対話しよう
自分にやさしくするとは、甘やかすこととは違います。自分の気持ちをきちんと受け止める、ということです。
どんなに忙しくても、自分を大切にする“自分ファースト”の時間をもちましょう。寝る前の数分でもいいのです。今はどんな気持ち? どこかに痛みはない? 何を望んでいる? というように、自分の心と対話するのです。
逃げることは悪いことではない
居心地の悪い職場、無理をして付き合うグループ、自分らしくいられない人間関係……。そんな息苦しい場所にしがみついていないでしょうか。
忍耐も美徳のひとつですが、多様な価値観が当たり前になった現代では、逃げることは悪いことではありません。理想の場所を求めて旅立つという選択肢は、自分にやさしくするということでもあるのです。
自分を幸せにするのは自分自身
幸せは天から降ってくるものでもなく、誰かから与えられるものでもありません。ここまでお読みになったあなたは、もう気付いていらっしゃいますよね。自分を幸せにするのは自分自身です。
あなたが穏やかな心でいられるように、自分にやさしくしましょう。そうすれば、おのずと幸せを感じられるようになります。
心穏やかに暮らしましょう
《自分にやさしくする思考》のヒントをご紹介しました。
不快な感情を抱き続けていたり、いろいろとうまくいかなかったりするのなら、“思考の癖”を見直してみることです。そうすれば、あなた自身にやさしくできるのはもちろん、まわりの人にも親切にできるようになります。
ご紹介したヒントをご参考に、心穏やかな暮らしを手に入れてくださいね。
自分が嫌になったり、人間関係がうまくいかなかったり。生きていれば誰しも経験することです。どんな苦境が巡ってきても、自分の力で立ち直り、にこやかに心穏やかでいたいものですよね。そのためには、《自分にやさしくする思考》がカギとなります。