「リフレーミング」で見方を変えてみよう
物事や出来事の短所やデメリットが気になる。自分自身に対しても、欠点ばかりが目に付く……。こうしたことが自尊心の低さにつながっています。自尊心を高めるためには、「リフレーミング」という方法が有効です。視点を少しずらしたり、見る角度を変えたりすることで、物事への捉え方をポジティブなものに変化させていきましょう。
短所や欠点を逆手に取る!
自尊心が低いと、自分はダメなところだらけだと思いがちです。でもそれは、あなたが特別劣っているということではありません。短所や欠点が目につきやすいということは、「リフレーミング」するべき点が、既に明確だということです。
自分で短所だと思っていることは何?
では早速「リフレーミング」を始めていきましょう。あなたが自分で短所や欠点だと思っていることは何でしょうか。ノートや手帳、A4用紙などに、箇条書きで簡潔にリストアップします。
視点を変えてポジティブに言い換えてみると?
自分の嫌な面と向き合って、つらい気持ちになっていませんか。でも大丈夫です。短所や欠点だと思っていることも、他人から見ると長所だったりするものです。
先ほど書き出した“短所”を、視点を変えてポジティブに言い換えてみましょう。仲のよい友人、目上の人、同僚など、いろいろな人の視点に立ってみると、見え方が違ってきます。
その長所が生かせそうなことを考えてみよう
短所だと思っていることを、ポジティブに言い換えてみていかがでしょうか。それが、あなたの長所でもあるのです。次は、その長所が生かせそうなことを考えます。
仕事やプライベートで、どんなシチュエーションで、どんな風に生かせるか。ここでは「でも」「どうせ」は抜きにして、自由に想像を膨らませましょう。
頭の中を「見える化」して整理整頓しよう!
いつも頭が混乱して考えがまとまらない。集中力に欠けてミスをしてしまう。処理しきれないほどの情報で頭の中がオーバーフローになっていると、こうした自尊心を損なうような事態に陥りがちです。生活で発生するゴミは定期的に処分するように、頭の中にあふれる「ゴミ情報」もこまめに処理すること。そうすれば、必要以上に自尊心を傷つけることもありません。
頭の中にある情報を「見える化」する
頭の中でオーバーフローになっている情報を整理するには、まずは「見える化」することです。考えていること、迷っていること、悩んでいること、モヤモヤとした感情、気になっているタスクなど。ノートや手帳に、思いつくままに書き出します。文章ではなく、単語や短い言葉で表すとよいでしょう。
「見える化」された情報を仕分ける
頭の中の情報を「見える化」してみていかがでしょうか。予想以上のボリュームに驚いた方もいらっしゃるかもしれませんね。その「見える化」された情報は、大切なことも不要なことも、今はまだ一緒くたになっている状態です。
そこから、「要」「不要」「どちらでもない・わからない」に仕分けをします。マーカーなどで2~3色に色分けすると、視認性がよくおすすめです。
「ゴミ情報」に×印をつけて消去する
仕分けした情報のうち、「不要」は「ゴミ情報」です。×印をつけて、頭の中から消去してしまいましょう。
「どちらでもない・わからない」情報は、「緊急度」と「重要度」がさほど高くなければ、「ゴミ情報」として処理します。
残った「要」のキーワードは、有益でありながら使いこなせていなかった情報です。関連するモノをつなぎ合わせたり、さらにキーワードを展開したりして、役立つ情報へと昇華させましょう。
「ジャーナリング」で自己理解を深めよう!
自尊心を高めるためには、自分自身のことを深く理解することです。あなたは自分が何を考えているか、何に対してどのように感じているか、把握できているでしょうか。今はぼんやりとしたイメージしかなくても、「ジャーナリング」という方法で、自己理解を深めることができます。テーマに対し、自分の思うこと、考えること、感じることを、手帳やノートに書き続けるだけでOKです。
テーマ①人生において大切にしていることは何?
あなたが人生において大切にしていることは何でしょうか。この問いに答えることは、あなたがよりよく生きていく助けとなります。人生において全てを選択することは不可能です。岐路に立たされたとき、自分の哲学や信念が明確であれば、何を優先すべきかがおのずと見えてきます。
テーマ②仕事や人間関係に求めることは?
社会生活を送るわたしたちは、仕事や人間関係の悩みも尽きないものです。自分軸が定まっていないと、人の意見に流されたり、不本意な選択をしてしまったりすることに。そうならないためにも、やりがいやポリシー、目指すところ、心地よい関係性など、仕事や人間関係に求めることを明確にしておくことです。
テーマ③将来の自分をイメージできる?
人生100年時代といわれる昨今ですが、少し先の未来、何年後かの自分をイメージできますか。近い将来、どうなっていたいか、何をしていたいかをある程度イメージしておくと、そこまでの道のりもおのずと見えてきます。途中、迷うようなこと、くじけそうなことがあったとしても、立ち直り、また歩みだせるようになるでしょう。
ネガティブ思考を手放して、自尊心を高めよう*
ネガティブ思考を手放す《自尊心アップノート術》をご紹介しました。
「リフレーミング」で物事の見方を変え、頭の中を「見える化」し、整理整頓する。そして、「ジャーナリング」で自己理解を深める――。《自尊心アップノート術》を続けていけば、今までの「どうせ」「だって」といったネガティブ思考は消えていくはず。そうすればきっと、毎日がもっと楽しく、豊かな気持ちで過ごせるようになるはずですよ。
自分の価値を認められず、心が不自由になっていませんか。「どうせ」と諦めたり、「だって」と言い訳したり。それは、自分で自分の道を狭めてしまっているのと同じです。あなたはご自身で思っているほど、価値がない人間でもありませんし、欠点ばかりの人間でもありません。《自尊心アップノート術》で、あなたは代わりのいない尊い存在であることに気付いてくださいね。