ネガティブをポジティブに変えるのは難しい…
ネガティブ思考の強い人が自分もポジティブでありたいと思った時、言葉の選び方や考え方についてポジティブであろうと心がけることで、ある程度できることがあるかもしれません。
ですが、元来ポジティブな人と同じように、根本からポジティブにチェンジすることは、なかなか難しいのではないでしょうか。
ポジティブであろうとして壁にぶつかるたびに、ポジティブになれない自分を責めてしまうのであれば、変わろうとすること自体を考え直す時なのかもしれません。
変化を求める前に探したい。ネガティブさんの良いところ4選
ネガティブよりもポジティブの方が良い。そんな風潮がありますが、果たして本当にそうなのでしょうか…。ネガティブな自分を変えたいと思う前に、ネガティブならではの良さを研究してみましょう。
1.どんな時でも慎重な行動がとれる
ネガティブな人は何かを始めることに対して失敗や危険を察知して不安に思い、行動がより慎重になります。思い立ったらすぐ行動できることと同様に、熟孝した上でベストな方法がとれることもまた、素晴らしいことです。
2.最悪を想定し心構えができている
ネガティブさんはどうしても物事を悪い方向に考えてしまいがち。けれど実際に何か起こった時、あらゆる最悪の事態を想定してあるため慌てることなく冷静な判断ができます。
同様に、たとえ良いことがあってもそれに期待しすぎることがないため、気持ちに大きな起伏がなく、淡々と日常の物事を継続できるのも良いところです。
3.同じ失敗を繰り返さない
ネガティブな人は何かひとつ失敗すると、落ち込んでしまいがちです。けれど、「もう失敗しない」と何度も熟孝するため、同じ過ちを繰り返すことがありません。それが周囲からの信頼感につながることが多いのも事実です。
4.思考を深め独創的なアイディアを生みだす
ネガティブな人は常に心配しがちなため、例えば誰かと話をする際も「相手にきちんと内容が伝わっているかどうか、わかりやすいかどうか」について気になります。
そのため、分かりやすさを求めていろんな方向から考察を重ねることになります。考察を深めることで、自然と新たな視点が蓄えられ、独創的なアイディアを思いつける人になるのです。
ネガティブ思考は経営者にも多い! ~名言から学ぶネガティブの極意
ネガティブというと後ろ向きなイメージが根強いですが、実は日本を代表する経営者には、ネガティブ思考の方が多くいらっしゃいます。
ダイソー社長 / 矢野博文氏
好調なときに、
「いつかはダメになる、
こんなことが長く続くわけがない」
と恐れおののく力が、会社の力だと思う。
いつでも最悪な事態を想定する。これこそネガティブ思考の特徴です。けれど、恐れるだけで終わらせず、ダメにならないためにはどうすべきか深く考えて行動しているからこそ、大きな成長を遂げられるのでしょう。
ユニクロ社長 / 柳井正氏
自分のやっていることが、
間違っているのではないかと、
いつも考えるべきです。
経営、店舗、商品、人事などについて、
日頃から根本的に否定していくことです。
ずっと自己肯定が続くと、
時代とズレていき、
ある日、気づいたら手遅れだった、
ということになりかねない。
肯定よりも「否定する」ことで、いつでも自分に対して客観的な目を注ぐことができます。「間違っているのではないか」と不安になるだけでなく、「もし間違っていたらすみやかに修正しよう」という強い思いが前進する力になります。
日清食品創業者 / 安藤百福氏
事業を始めるとき成功を語るな、
失敗から考えろ。
失敗から考える。何か始める際に最悪の想定から出発することで、現実的に何があっても驚かず、怯(ひる)まずに前へ進んでいけます。
パナソニック創業者 / 松下幸之助氏
一方はこれで十分だと考えるが、
もう一方は
まだ足りないかもしれないと考える。
そうしたいわば紙一枚の差が、
大きな成果の違いを生む。
不安を拭いきれずに常に熟孝を重ねるスタンスが、紙一重の差となり、さらに大きな成果の違いを生むのなら…。いくら頑張ってもこれで十分と思うことのできないネガティブ思考こそ、大事にすべきものではないでしょうか?
ネガティブ思考とネガティブな自分をもっと愛そう♪
こうしてみると、ネガティブ思考というのは単に消極的なだけでなく、現実を冷静に見つめ、いつだっておごらず謙虚であるために必要な要素なのかもしれません。
ネガティブを味方にする方法=対策を考えて動くこと
同時に、ネガティブであるからこそ生まれる不安や心配をそのままにしておくのではなく、その思いを払拭するためにどんな対策がとれるか考えて動くこと。これがネガティブを味方につけるための重要なポイントと言えそうです。
ネガティブな自分を変えようと頑張るよりも、ネガティブを貫く自分を認めた時に、改めて自分の魅力に気付けるのかもしれません。ネガティブな自分万歳!そんな気づきを得たネガティブさんは、これから目に映る景色さえきっと今までとは一味違って見えてくるはずです♪
いつも明るく前向きでポジティブな人って、素敵ですよね。普段、物事に対して否定的あるいは消極的な見方を取りがちな「ネガティブ」思考の人ほど、羨望にも似た思いを抱いてしまうこともあるのではないでしょうか。