時間をうまく使いこなせないワケ
時間をうまく使いこなせないと嘆いていませんか? あるいはやることが山積みでタスクが溜まるばかりだったり、スケジュール帳がまるで役に立たなかったり。こんなはずじゃなかった……と悲観する前に、原因を見つめ直して解決の糸口を探ってみましょう。
「やりたくない気持ち」が邪魔をしている
なんで自分ばかり……というやらされ感や自己犠牲があると、「やりたくない気持ち」が邪魔をしてタスクがうまく回らなくなります。名もなき家事に時間を奪われている、仕事では雑用ばかり、やりたいことなんて何一つできていない……。こんな不平不満でいっぱいになっていないでしょうか。
自らの意志で始めたことだと自覚する
やりたくない日々のタスクも、本来は自らの意思でやり始めたことだったりするもの。家族のために毎日ご飯を作ること、気持ちよくすごすために掃除すること、社会に貢献するべく今の仕事に就いたこと。全ては自分で選んだ道であると自覚すると、やらされ感や自己犠牲がなくなって、物事がうまく回りだすのです。
- 寒さに負けない体を目指す!ゆらぎがちな冬のご自愛ケアキナリノ編集部
「スケジューリング」の考え方
時間をうまく使いこなせないのは、「やりたくない気持ち」が邪魔をしていることが原因でした。では、どうすればスケジュールをうまく回せるのでしょうか? すでにお伝えした通り、自らの意志で始めたということを自覚することが大切です。自分の役割は何か、その目的は何かを明確にして、それぞれのタスクに優先順位をつけていくと、スケジュールがうまく回り始めます。
自分の役割は何?
あなたにはどんな役割がありますか? 仕事や役割ごとに細かく書き出してみましょう。ひとりの女性としてだけでなく、妻、母親、会社員なら○○の担当者や責任者など、思いのほか多くの役割を抱えていることに気付くはず。望んでそうなったことも、頼まれて引き受けた役割も、すべて自分が選んだ道なのです。
それぞれの役割の目的・目標は何?
次に、それぞれの役割の目的と目標を明確にします。目的とは、「家族みんなが幸せになる」「社会や地域に貢献する」といった目指すゴールのことです。目標とは、そのゴールまでの過程に設定する指標のことで、スケジューリングするタスクを指します。あなたの役割の目的と目標は何でしょうか?
目標に優先順位をつける
ゴールである目的を達成する時期から逆算して、目標を設定します。10年後、5年後、3年後、1年後はどうなっていたいでしょうか。さらに、半年後までにどうするか、月単位、週単位でやるべきことはなにかを細分化していきます。そして、優先順位をつけてスケジュールに落とし込んでいきましょう。
優先順位のつけ方
(2)緊急度は低いが、重要度が高い
(3)緊急度は高いが、重要度は低い、
(4)緊急度も重要度も低い
※(4)を思い切ってデリートすると時間に余裕ができる
時間を上手に使いこなすための5か条
ここまでにご紹介した「スケジューリング術」とともに大切なのが、「時間を上手に使いこなすための5か条」です。仕事や家事に追われて「もうこんな時間!」と焦ったり、「今日じゅうに終えられなかった……」と自己嫌悪に陥ったりするのは、もうやめましょう。どれも今日から実践できることばかりですので、ぜひお試しくださいね。
① タスクにかかる時間を把握する
ひとつひとつのタスクにどのくらい作業時間がかかるのか、把握していますか。さっぱり見当もつかないという方は、1週間モニタリングするとよいでしょう。ざっくりと何時間、何十分というイメージができればOKです。
② 余裕率をもたせる
忙しすぎて気持ちの余裕がない方は、時間に余裕率をもたせましょう。1日の活動時間のうち、2~3割の余裕率があるのが理想です。タスクが長引いたり、急に予定が狂ったりした場合など、時間のコントロールがしやすいメリットがあります。
③ “見える化”する
時間は目に見えないものですから、手帳を使って“見える化”することが大切です。時間軸が分かりやすい、バーチカルタイプの手帳がよいでしょう。どんなタスクにどのくらいの時間が必要なのか、ひと目で把握できます。
目的であるゴールから逆算して、目標であるタスクをスケジュールに落とし込めるよう、イヤリー、マンスリー、ウィークリーが一体になった手帳がおすすめです。
④ 無駄をなくす
優先順位のつけ方でもお伝えした通り、急ぎでも重要でもないタスクは思い切ってなくすことです。やらなくても支障のないことや、当たり前になっているルーティンなどに無駄はないでしょうか。時間を有効に使いこなすためにも、作業時間を短縮できる方法や手段はないかを考えることが大切です。
⑤ 休憩のタイミングで集中力を高める
どのタスクも効率よく、機嫌よくこなしていくには、合間に休憩を上手にはさむこと。スケジューリングに余裕率をもたせるのは、このためでもあるのです。
休憩のタイミングは、「キリのいいところまで」よりも、「もうちょっとやりたい」というところがベスト。その後のモチベーションが維持されるからです。15分ごとに小休憩、45分ごとにおやつタイム、90分経ったらタまとまった休憩をとるのが◎。
スケジューリング上手になろう
ひとり何役もこなしていても、時間にも心にも余裕をもっていたいもの。大切なのは、スケジュールに振り回されるのではなく、タスクを主体的にコントロールすることです。今回ご紹介した「スケジューリング術」で、いろんなことを諦めることなく、時間を有意義に使いこなしてくださいね。
家事も育児もワンオペで、時間にも心にも余裕がない。常に何かをやり残している状態で、自分が嫌になる。なんとかしたいと思いつつも、人生の舵取りがうまくいかないとお悩みではありませんか。限られた時間を無駄なく有意義に使いこなすためには、時間やタスクを主体的にコントロールすることです。