あなたはどの眠れないタイプ?
寝付けない、眠れないという方にも、いくつかのタイプがあります。眠れないことをプレッシャーに感じていたり、その日にあったことをクヨクヨと悩んでいたり、体内時計が狂っていたりと、眠れない原因はさまざま。まずは自分のタイプを見極めるところから始めましょう。
眠れないことがプレッシャー
「今日も眠れなかったらどうしよう」という不安がプレッシャーとなって、眠れない悪循環に陥っていませんか。時計のコチコチという音が気になったり、「これをすれば眠れるはず」といった入眠儀式にこだわったり。ゆったりと休みたいのに、緊張して寝付けなくなるのがこのタイプです。
ストレスの予習復習をしてしまう
日中にあったことをクヨクヨと思い悩んだり、先回りしてあれこれと考えすぎたり、ベッドの中でストレスの予習復習をしていないでしょうか。気がかりなこと、不安なこと、後悔や自己嫌悪などにとらわれて、精神的にも肉体的にもクタクタに疲労するのがこのタイプです。
寝つきも寝起きも悪い
夜は頭が冴えてつい夜更かしをしてしまう、朝はなかなか起きられず、日中はずっと眠くてだるい……。寝つきも寝起きも悪いあなたは、体内時計がずれているタイプです。ひどくなると昼夜逆転の生活になったり、二度寝による偏頭痛を起こしたりすることも。
眠れないタイプ別快眠ケア
あなたの眠れない原因は分かりましたか。複数のタイプが当てはまったという方もいらっしゃるかもしれませんね。ここでは、タイプ別の快眠ケアをご紹介します。タイプが違っても害になることはありませんので、やってみたい、これならできそうというものから始めてみてもいいでしょう。
眠れるかどうか不安なとき
ベッドに入ってから眠りにつくまで、30分以内であれば正常と言われています。入眠を妨げるような音が気になる時計は寝室に置かず、「これをすれば眠れる」といった入眠儀式はほどほどにしておきましょう。軽い運動など適度に疲れることを日中にする、眠くなるまでベッドに入らないといった対策を試してみて。
ストレスでリラックスできないとき
まずは気がかりなことを予習復習しないことです。とは言え、それが簡単にできれば苦労しませんよね。そんなときは、ストレスを和らげるリラックス方法を。
寝る前のジャーマンカモミールティーや、粗塩にラベンダーやゼラニウムなどの精油を混ぜたアロマバスがおすすめです。気がかりなことをノートや手帳に書き出してしまうのも、ストレスを手放すのに役立ちます。
体内時計を整えたいとき
寝つきも寝起きも悪いときは、朝日を浴びて体内時計をリセットしましょう。朝食を摂り、軽く体を動かすのも、体内時計を整える効果があります。
スッキリとした柑橘系のジュースや、ペパーミントやレモングラスのハーブティーを朝食に加えてもいいですね。夜はブルーライトを避ける、もしくは専用メガネをかけるようにします。明かりは暖色系の間接照明だけにしましょう。
毎日続けたい快眠のための習慣
タイプ別快眠ケアのほかに、毎日続けたい習慣をご紹介します。ひとことで言うなら、生活のリズムを整えることが快眠ケアそのものです。とは言え、仕事に家事にと多忙なわたしたちは、理想的な生活のリズムを整えることすら困難な状況も多々あるもの。頭の片隅に置いておき、できるときにできることから試してみてはいかがでしょう。
朝の習慣
朝日を浴びると体内時計を整えるということは、既にお伝えしました。朝日を浴びると、セロトニンとメラトニンという脳内物質の分泌を促します。セロトニンは快適な一日をスタートさせ、メラトニンは太陽光を浴びてから15時間後に自然と眠くなる働きが。朝はカーテンを開けて朝日を浴びるのを毎日の習慣にしたいですね。
日中の習慣
日中の生活リズムを整えるには、食事時間を一定にすることです。仕事や家事に忙しくても、毎日同じ時間に食事を摂るだけでも効果はあります。理想は食事と食事の間が5時間になるようにすること。夕食が遅くなるときは、夕食の一部を先に食べる分食をするのも一つの方法です。
寝る前の習慣
快眠のためには、食事やカフェイン、アルコールなどは、寝る前の3時間前に済ませることです。また、強い光は交感神経を刺激して寝つきを悪くするため、なるべく避けるようにします。
入浴後30分くらいで体温が下がり始めますが、このタイミングでベッドに入ると自然と眠れるでしょう。寝る前のゆるやかなストレッチも効果的です。
室内環境
寝室の室内環境も、快眠のためには無視できません。室温や湿度は心地いいですか? 明かりは眩しすぎませんか?テレビを置かない、ベッドでスマホを見ないなど、寝室は寝るためだけの部屋であることが理想です。
シーツやカバー類、パジャマやルームウェアは、肌触りがよく清潔なものを。お天気のいい日には窓を開けて掃除し、お布団を干してふかふかにすれば、眠りにつくのが楽しみになります。
よりぐっすりと眠るために
「睡眠負債」を抱えていると、日中のパフォーマンスが低下することに加え、心身の病気のリスクを高めることになります。あなたの体は替えがきかないものです。良質な睡眠は疲れを癒し、一日を元気に過ごすために欠かせないもの。まずはできることから快眠ケアを始めてみませんか。
「睡眠負債」とは、毎日のわずかな睡眠不足が借金のように積み重なり、病気のリスクを高めたり、生活の質が低下したり、心身に悪影響を及ぼすものです。その影響はじわじわと現れ、自分では気づきにくいことも。寝付けない、眠れないという自覚症状があるのなら、早めに対処して健康的な生活を手に入れましょう。